凍てつきつ 憧れの星 撮れにけり
長野県阿智村 富士見台ゲレンデ
小さい時から、東京でも見える北斗七星の柄杓をうんと小さくしたような六連星「昴(すばる)」がなんとなく好きでした。今や七十路の老眼と白内障進行中の目には、柄杓の型ではなく、ぼんやりとした星の小さな集まりにしか見えません。
「すばる」は外国語ではなく、平安時代に清少納言の著した枕草子にもでてくる日本の名前で、「集まって1つになる」という意味の古い言葉とのことです。欧米での名前はプレアデス星団。
太陽が生まれたのが約50億年前、「すばる」は約6000万年前で宇宙では若い星団とのこと。この果てしなく広い宇宙では、地球での出来事は全て小さいもののように感じられます。
三脚を使って星を暗闇の中で撮るのは初めてで、ファインダーからもライブヴューからも星はほとんど見えません。感で星に狙いを付けてレンズを向、何枚か撮って、写っているということを確認してから、今度はピントをこれまた感で微調整します。マイナス5度の雪原で、2時間ほどカメラと天空を交互に眺めていました。
6000年前に発生した光を今見ている、このスバルは今も存在しているんでしょうか???