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「コスモポリス ギャリバン」 レビュー (ファミコン)

2019-03-29 21:00:34 | ファミコンレビュー

サイドビューアクションゲーム
開発も発売も日本物産
1988年6月3日発売
「ゲームセンターCX ~有野の挑戦~」プレイソフト#229

あらすじ
暗黒組織「マドー」と戦う宇宙連邦警察だったが、
首領マディウスの前に多くの戦士を失ってしまった。
起死回生をかけ、最後のサイボーグ戦士・ギャリバンが敵基地に送り込まれる。

特徴

まず、同名のアーケードゲームが1985年に出ているが
移植作ではなく、システムなど一新しており、別ゲーという認識で問題ない。


まず、GPという
8つの目盛のゲージがある。(目盛数はレベル問わず固定)
敵を倒すと現れる「P」を目盛分集めると
主人公から『ギャリバン』に変身する。
但し、新しいアクションが出来るようになる訳ではなく
ただ単に、守備力が倍となる。

CP(クリスタルパワー)
ウェポンやアイテムを使う際に必要となる。
他のゲームのMPと思えばいい。
但し、たまに

「CPを1000くれ」

と、敵が要求してくる事もある。


経験値があり、規定値より上がると最大HPと最大CPが上がる。
所持しているブレードにも経験値があり
「C→B→A」で上昇する。初期状態はC。(一部例外あり)
ブレードの状態に応じて攻撃力が上昇する。


バッテリーバックアップ方式であるが
どこでセーブされるかはプレイヤーとしてはよくわかっていないようだ。
ゲームオーバー時はセーブされるが
別の部屋に移動する毎にもセーブされるのが濃厚との事。

ちなみに、アイテムやブレードの経験値はキチンとセーブされるが
本人自身の経験値は、レベルアップ時のをそのままとするため

例えば、800で前のレベルが上がって次レベル上昇が1000だったとしよう。
999で電源を切ると経験値が800に戻っているので注意


それとデータがある時はタイトル画面

・CONTINUE
・START

の順で表示されるが
『START』を選んだ時点で何もプレイヤーに断りもなく勝手に上書きされるので
電源を付けた時にポチポチとボタンを押しまくる癖がある人は
うっかりセレクトボタンを押したと同時にスタートボタンを押して
・START選択してしまい、上書きされるのに注意


操作方法

左右キー:移動
下キー:しゃがむ、会話
 ※あまり近づき過ぎると話してくれないので注意
上下キー:エレベータ移動

Aボタン:ジャンプ
Bボタン:攻撃
 上キー+Bボタン:上攻撃
A+Bボタン:ワープ場でワープ

スタートボタン:メニューを開く
セレクトボタン:クイックチェンジ

得点は35点


良い点
・回復アイテムが割合



悪い点
・ブレード経験値
・モブがヒントしか喋らない。


良い点の解説
・回復アイテムが割合

 大抵、回復アイテムって回復量が固定であるが
 本作の場合、レベルに応じて回復量が異なる。
 後半になると最大体力の10%程度だろうか?

 やはり体力がインフレ気味になるから

 LV1が最大HP『30』なのに対し
 最大LV28だと最大HP『6200』となる。

 これで回復アイテムの回復量が50だったりするとだるいわな。

 まぁ…
 欲を言えば全回復場所が欲しかったけど
 (一応、ゲームオーバーからの復帰すると
  最大HPで再開できる。しかしCPは『0』)


悪い点の解説
・ブレード経験値
 数種類のブレードが登場するが
 「ビーム」「メタル」「ファイヤー」「レーザー」「サンダー」「ハイパー」
 などがある。
 まず、使い勝手としては
 長かったり短ったりなど武器の自身の特徴は無し
 火が出たりとか雷など飛び道具なども無し
 出の早さや溜め可能など特徴もない。
 ただの色違いの棒にしか過ぎないのである。

 次に別に属性があったり敵への相性があったりする訳でもなく
 攻撃力の違いでしかない。

 これを毎度「C」から「A」まで上げるのはなかなかだるい作業である。
 ゲームを進行していたら知らぬ間に「A」になっていたなんて事はあり得ない。

 しかも次ステージで入手するブレードの『C』の状態では
 現ステージのブレードの『B』と同等の威力である。

 例:カッコ内は攻撃力
  「ビーム」:C(2) →B(4) →A(8)
  「メタル」:C(4) →B(8) →A(16)
  「ファイヤー」:C(8) →B(16) →A(32)


 つまり、今のブレードが『A』の状態で行くと
 新しいブレードを手に入れると実質攻撃力が下がるのだ。
 今まで1発で倒せていた雑魚が2発当てないと倒せないなんて事態にもなりうる。
 苛立ちが募る~~~~~~~!!

 「じゃぁ、そんなブレードのレベル上げなんかせずに進めりゃええやん」

 って話になるだろう。ご尤も。

 うむ…
 厳密にはネタバレになるが
 ステージ1からモブキャラが言っているのでここで明かそう。
 6つのブレードを『A』にする事で
 後に手に入れる「コスモブレード」が
 威力を発揮するようになるという条件なのだ。
 だから嫌でも全部『A』にせねばならん。


 「じゃ、『コスモブレ―ド』なしで進めたら?」

 いやいや~。
 そこまでプレイヤーにさせる程の武器なしで
 クリアなんて出来る訳ないでしょ~。

 「経験値も多くなっているであろう後半ステージでレベル上げたら?」

 それはあるが
 ただ、序盤の武器と後半の武器とでは天地の差がある。
 とあるサイトで書かれていたが
 
 1本目の『ビーム』が『A』で攻撃力『8』
 以降8の倍々で攻撃力が増える。
 6本目の『ハイパー』が『A』で攻撃力『256』

 『ビーム』で64回斬って、やっと『ハイパー』の1回分になる。
 当然、『ハイパー』の斬りを数発耐える敵もいる。
 『ビーム』で倒そうと思ったら気が遠くなりそうだ。

 (他の攻撃力のやや低いブレードでダメージ調整も可能だろうが…
  非現実的である)

 何でこんな面倒を強いる仕様にしたのだろうか? 

 武器ごとの攻撃の違いなんてものもないし
 こんな警備員が道路で振っているような誘導棒の色違いを
 1本1本敵を殴り続けて強化しろだなんて
 ウゼェ以外に言いようがない作業が楽しい訳がない。
 新しい武器にすると実質、威力下がるしな…
 長い時間遊んでもらおうという製作者側の意図なんだろうが
 プレイヤー側としては

 「無駄な時間だな…これ…」

 という印象しかない。


・モブがヒントしか喋らない。
 「ヒントを喋るのはいい事じゃないか」って話なんだけど
 それをやり過ぎるのも個人的には…

 「この近くには壁が壊せる」とか
 「ボスの前の部屋で〇〇を使え」とか

 謎解きヒントばっかり…
 この場で何が起こっているのかとか一切説明ないんだもん。
 せいぜいヒントじゃないことと言えば

 「宇宙を救うのはお前だ!ギャリバン」

 ぐらい。
 そんなに危機が迫っている気がしないんだよな。




個人的な不満としては
スーツ装着時にダメージ食らってGPが減った後
「P」を取得して再度GPが満タンになると変身演出が一々入るのがイラつく。
特にブレード経験値貯め作業をしている時は。

「ビカビカ光りやがって…
 爆発しているみたいじゃねーか」

というか、折角の変身シーンなのに対して演出は地味。
まぁ本家、宇宙刑事が

『ギャ〇ン』は0.05秒。
『シャリ〇ン』は1/1000秒でスーツを装着するらしいからな

『ギャリバン』も物凄い短い時間で何か色々やっているのだろう。
きっと掛け声は


「蒸射!!」


多分…


ここからがネタバレ























大抵のボスは
そのステージで手に入れたアイテムで最初に攻撃して色を変化させて
剣で切り倒すという感じになる。

しかし、剣の射程が短いし敵ボスの体当たりのダメージは結構痛い。
ゴリ押しでは相当レベルを上げない限りまず勝てない。
ボスの動きをよく見る必要が出て来る。

6面に来てようやく全てのブレードを『A』にして
その力を発揮する『コスモブレード』
最強だなんて言って盛り上げる。
まぁ確かに他のブレードと比較したら最強なんけどさ…

色違いって訳ではなく演出として何か剣自体が波打っている感がある。
ただ、威力は1つ前の『ハイパー』の若干強化版にしか過ぎない。
飛び道具が出る訳でもなく当たり判定も今までと一緒。
って事で使い勝手は他と全く一緒。
満を持して登場って割には苦労に見合うものではないなぁ…


ラストの6面のボスは中ボスとラスボスという構成であるが
2体とも何もしゃべらん。
宇宙を我が物にしようとしていた悪役だろうに…
ちと寂しすぎない?

ラスボスは
パターンを読むんだけどさ…
『ジェットブーツ』は条件付きでの使用って方が良かったわな。
使い勝手がいいから空中浮かびなら
敵のダメージ部位をザクザク突くって感じになっちゃって
敵から避けるテクニックが薄れる。



エンディング自体は

『ギャリバン』が宇宙船で脱出すると惑星が爆発するというもの。

ラスボスの台詞はなく『ギャリバン』自身もしゃべらない。
ナレーションも一切ない。

それからスタッフロールが出るんだけどロクにスクロールもせずに
1画面で8人が載っている。

「8人で作ったゲームなんか…」

というのが感慨深かったけど
それで停止。

『ギャリバン』がその後どうなったとか
コスモポリスのその後も描かれず

「END」

と表示される訳でもなく、スタッフロールのみ出て画面が止まる。




ちなみに髭人はラストステージは2回プレイする事になった。
ソフトが古いからか何なのか分からんが
1回目、ぶっ続けプレイしていたら
別に本体に衝撃を与えたわけでもないのに6面でバグッた。
バグるのならバグるので仕方ないと諦めるのだが…

「フッ…
 俺には頼りのデータがある!」

バグりのせいでデータが飛ぶかと不安になったが
6面から始まって胸をなでおろした。

が…

「あれ?
 ほぼ手ぶらじゃん」

最初のブレードのみで他のアイテム等一切なし。
先に進めるようになる能力も使えなくなるので完全詰みである。

ドラクエ2で言えば、『ロンダルキアのほこら』まで行ったのに
再開したら『ローレシアの王子』1人のみでアイテムなしといった所だろうか?

この状態ではいくらチートでも使ってレベルを上げたとしても
先に進む必須アイテムがないのでラスボスにたどり着けないし
戻ろうとしても戻りに必要な鍵がなく、『ローレシアの王子』は魔法(アバカム)を覚えないので
完全なる詰みなのだ。

「くっそ…
 ここまで来て最初からかよ…」

心の底から自動セーブを憎んだ。
と、思っていても仕方ないからまた最初から始める。
またブレードのレベル上げ作業をしなければならん…

「次、バグって手ぶらなんて同じ現象が起きたら
 このゲーム、放置確定!!」

と、思っていたが運よく(?)バグる事なく進めていく。

ラストステージ、結構デカイ敵を倒す。
そいつがラスボスかなと思ったが

「まだ先があるって事は本当のラスボスがいるのか…
 どれがラスボスなんだ?」


先に進めて更に行くとまたデカいボスがいるが
上記の通り、喋らない。
浮かんでいて独自の攻撃をしてくるので考える

髭人「どう戦うのが正解なんだろうか?」

と模索しながら動きのパターンを見つつ…
一度ゲームオーバーになって再戦しようとゴリ押し気味の戦いを続けていたら
偶然、相討ちとなった。

コンテニューして再び、ラスボスの場所に戻る。

髭人「よし!
 次こそ本当の勝負だ!ラスボス!!」

と、気合を入れて乗り込んで行ったら

髭人「は?」

という事態に襲われた。
何とラスボス戦なしにエンディングが始まったのだ。

それで上記のスタッフロールのみ。
何ら喜びも嬉しさも高揚感も充実感も達成感もねぇ!!

相討ちになるような髭人のテクニックの問題だとして…
セーブするタイミングとかどうなってんのコレ?
髭人としてはセーブに悩まされたゲームとなった…


それにエンディング。
惑星爆発前に宇宙船で脱出する『ギャリバン』
あれ?色々ヒントなどを教えてくれた仲間は放置?

プレイヤーの気持ちなんかもあれこれ置き去りにしたそんな感じだったな。


このゲームってなんだ? ブレードの経験値を貯める事さ
愛ってなんだ? あれこれ考えずにクリアする事さ
ギャリバン! あばよ涙
ギャリバン! よろしく勇気
コスモポリス ギャリバン!


ギャイン ギャイン ギャイン
ギャリバン ギャイン
ダッシュ ダッシュ ダッシュ
ギャリバン ダッシュ
怒り 涙 困惑
忍耐 不屈 落胆
コスモポリス ギャリバン







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