髭を剃るとT字カミソリに詰まる 「髭人ブログ」

「口の周りに毛が生える」という呪いを受けたオッサンがファミコンレビューやら小説やら好きな事をほざくしょ―――もないブログ

「プレデター」 レビュー (ファミコン)

2014-03-21 21:00:32 | ファミコンレビュー
アーノルド・シュワルツネッガー主演の同名映画のファミコン版
サイドビュー横スクロールアクション
ビッグモードという特殊なモード搭載
パック・イン・ビデオから発売
1988年3月10日発売

ビッグモードとは?
このゲーム最大の特徴であるビッグモードの説明をしておこう。
ステージ1から大体4ステージごとに挿入されるモードのことで他のファミコンゲームに比べて操作キャラ(シュワちゃん)が大きい。まさに「ビッグ」
スーパーファミコンの「ファイナルファイト」ぐらいの大きさだろうか?
ゲームとしては強制スクロールで、敵を倒していって最後に「プレデター」が控えているといった感じだ。


あらすじとしては…
プレデターを見てくれって所だな。

点数は10点

良い点
・グラフィックがリアル

悪い点
・ビッグモードの仕様
・ノーマルモードの仕様
・映画とかけ離れた世界観
・ラスボス

良い点の解説
・グラフィックがリアル
同社の「サンダーバード」でも言ったけど1枚絵のグラフィックが凄いわな。
ドット絵職人の頑張りが伺える。
ただシュワちゃんは影が多く怖い印象。


悪い点の解説

数が多いので、まず、大まかに分けて、その上で番号で指摘する事にする。

・ビッグモードの仕様

①強制スクロールの動き
立っていると、シュワちゃんは歩くモーションを取るのだが、しゃがんでいても強制スクロールだから進んでしまうのだ。
引きずられているみたいで違和感が走る。

②被ダメージ判定大きすぎでこっちの攻撃小さすぎ
ビッグモードの解説で言ったとおり、ファイナルファイトのキャラ並みにデカイシュワちゃんであるためダメージ判定がデカイ。
その割に、こっちの攻撃はインベーダーゲーム並のほっそい棒みたいな銃弾を飛ばす。非常に当てずらいし、通常時は撃った弾がブーメランのように戻ってくる仕様。
何だよその銃。

③面が単調
キャラの大きさを最優先にしたためか背景がなく雑魚はずっとビッグモードの1面から出たやつの流用である。しかも泡みたいな奴(スライム?)
背景の色が違うのとボスのプレデターの動きが異なるってだけで飽きる。

④シュワちゃんが似てない。
そのデカさ売りなのにそのシュワちゃんがゲーム中似てないんだよな。髪型すらもかよ…

以上がビッグモードの悪い点!
次、行くぞ!!

・ノーマルモードの仕様
ノーマルモードは普通の横スクロールアクションぐらいの大きさとなる。
敵の動きなどに差がないビッグモードはおまけみたいなもので基本こっちがメインと思って問題ない。

①最初の攻撃はパンチ
まずこのモードに切り替わっての
「は?」要素。
ビッグモードでショボイながらも「銃」を使ってきたのにノーマルモードでは何故か「パンチ」なのである。
人間型の敵は銃を持っていて撃ってくるのにこれは何?
にしてもシュワちゃんってプレデター相手に素手で殴っていたっけ?

②しゃがみパンチ不可
次の「は?」要素。
パンチの判定は当然小さく、しゃがむとパンチを打てないのだ。
まぁ、力のこもったパンチは足でしっかり踏ん張らないと打てないからってそんな現実要素はいらねぇよ。
判定を小さくするべくしゃがむ事は多いし、その上で攻撃したいのに出来ない。
敵も立ったままでは倒せない敵は多々出てくる。
コナミ ワイワイワールド」のコナミマンを見習え。(同年2か月前にワイワイワールドは発売している)


③武器を持ってクリアしても次ステージはパンチに戻される。
更に「は?」要素。
「マシンガン」「レーザー」「手榴弾」などの武器があるが、次のステージの最初は必ずパンチなのだ。
どんだけ筋肉要素推したいんだよ…
一応、体力だけは全回復している。

④穴ばかりのステージ構成
1キャラ分しかない足場をポンポンと飛ぶ技術が要求される。
その割にノックバックが厳しいので落ちる!落ちる!落ちるぅぅぅ!

以上がノーマルモードの悪い点。
まだまだ続くぞ悪い点!!

・映画とかけ離れたゲーム世界観
本来、「プレデター」って軍の少佐がチーム組んでジャングルさまよっていたら隊員が次々に殺されていって隊員を殺したプレデターと戦うって話だったはずだ。
それが1面のビッグステージ、泡みたいな物が飛び交い、当たり判定がデカイ割に、こっちの攻撃は小さいので狙いをつけて射撃しなければならずそれでボスが「プレデター」って…
当然倒すわけだが、その後、ノーマルステージでもボスが通常サイズのプレデターが出てくる。
体育座りでジャンプしてグルグル回って着地するという奇妙な動きをするがそいつも楽々倒せる。
一体、何人のプレデターがいるんだろうか?
人間みたいな敵が出てきたり、蛾みたいな奴が飛んでいたり、鳥みたいのが液体みたいなのを降下させる。
まぁ、1本の映画をゲーム化するのだから映画に出てない敵が出てくるのは致し方ないところであるがゲーム最初で映画のあらすじが出て、途中でも1回、映画の流れの1枚絵が表示されるのである。
意味不明なゲーム展開から急に、映画に引き戻されて「は?」としか言いようがない。

・ラスボス
これはネタバレに書こう。


やっと悪い点の解説終わったわ…
この時点で死ぬほど疲れている…ってことはないか(笑)

そうそう。コンテニューはあるものの、復帰はビッグステージ毎となっている。
だからノーマルステージ3面でゲームオーバーになると1面から再開となる。


今まで「ランボー」「サンダーバード」と「パック・イン・ビデオ」のゲームをプレイしてきたが
何か原作の権利を買う金で制作費の殆どを使ってしまったという解釈しかできんのだがな。
それに、この「プレデター」と同じ横スクロールアクションである「ランボー」にも言えるがどうもこの会社は、仕様や制約でゲームとしての体裁を取ろうというように思えるのだがな。
「しゃがみパンチ出来ない」とか「武器持っていても次の面は素手」とか…
普通のゲームならまずしない事だ。
出来ない事を増やして歯ごたえあるゲームづくりみたいな…
当然、プレイヤー側からしてみれば

「何これ?」

としか言いようがない。
快適にゲーム出来ないというのは激しいストレスだわな。

他にも穴ばかりのステージ構成とか…
スタッフは穴をピョンピョン飛び跳ねまわるシュワちゃんを「プレデター」で見たのだろうか?
ドガガガ!つってマシンガンなどで撃ちまくるところだろうに…

ってな訳で、イメージ通りのガンアクションを楽しみたいのなら
魂斗羅」を激しくオススメする。
自分はこのゲームをとある店で800円で買った。
「魂斗羅」はその3倍以上の2500円で買った。
が、3倍以上の価値はある!買って損はない!(と言っても中古屋に行ったらどこでもお目にかかるソフトではないが…)
それに「ビル」は若干シュワちゃん似だし…






















悪い点で紹介した「ラスボス」
さて、多くのプレデターを倒したあとで待ち受けるラスボスとは何なのか?

それは「巨大なプレデターの生首」である。

頭部という言い方もあるだろうが、事実は事実だし。
その巨大な生首が弾を吐いてくる。
攻撃パターンはさほど苛烈ではないので見切るのは難しくはない。
避けつつ攻撃を続けていれば勝てる敵である。
しっかし、この製作者はプレデターの生首が好きだね。
ビッグモードのプレデターは弾として生首を放出するのだから…(ボスのプレデターの首は取れません)
弾っぽい形状か?プレデターの頭部って…

そして、エンディング。

何と、映画と同じなのだ。
腕の機械の自爆装置を起動して爆発する様がグラフィックが切り替わっていってスライドショーのように行われる。
そのグラフィックは凄い。
画像を何か処理をしてそのままドット絵化しただけのように思えるが…
何にせよもう映画の展開など完全崩壊している。


折角だからネタを仕込もう。
髭人は「プレデター」を映画で1度ぐらいしか見てないので代わりにシュワちゃんつながりで「コマンドー」で…

髭人「どうしてこんなゲームにしたの!?」
製作者「一口では言えん。とにかくこのゲームをを信じろ」
髭人「無理よそんなの。プレイしてまだ5分と経ってないのクソだってわかるのよ」



髭人「このゲーム、一体何なのよ!
……ああぁ!
ビッグモードはしゃがんでいるのに強制スクロールする。
面が単調。
こっちのダメージ判定大きいのにこっちの攻撃は豆みたいにショボイ。
ボスは毎回、1人しかいないはずのプレデター。
かと思ったらノーマルモードは穴だらけのステージで沢山死人(自機)は出す。
ノーマルモードになったら突然銃はなくて攻撃はパンチとかメチャクチャになる。
ビッグモードではしゃがんで撃てたのにしゃがみパンチは出来ない。
挙句はラスボスが巨大なプレデターの生首。
このゲームまともなの!?
お次の面は前に銃を持っていてもまたパンチに戻るときたわ。
中古屋で1本だけ売っていたから買ったわ!そうしたらこんなクソゲーをやらされる身よ!
一体、何がこのゲームの魅力なのか教えてちょうだい!」
製作者「駄目だ(震え声)」
髭人「駄目ぇ!? そんな! もうやだ!」



まぁ、ゲームのことは事実である以上、ネタもふくんでいるにしてもかなり辛辣に書いたが製作スタッフには同情する。
そもそも敵が1人しか出てこない「プレデター」をアクションゲームの題材として使うこと自体に無理があると思う。
プレデターを毎ステージ敵として使わざるを得なかったが為に、ラスボスがデカイ生首とかいう意味不明な物を出さざるを得なかったというのは苦肉の策のように思える。

もし髭人がコレをアクションゲームとして出すのならラスボスはプレデターとする以上
1面のボスは巨大蛇とか2面のボスはワニとか劇中に出てこない物をボスとするしかない。
それだってどう考えても首をかしげるでしょ?
または毎ステージのボスを「プレデター」とする代わりに毎ステージ逃げ続けて最終面でやっと倒すって感じ。
それもまたしっくりこないし、戦闘を何より好むプレデターってのに逃げる姿とか見たくもない。

思い切って「プレデター」を主人公にしてシュワちゃん側を倒していくって方が面を組みやすかったのではないだろうか?

じゃ、アクション以外なら何で出す?シューティング?RPG?パズル?
無難にアドベンチャーだわな。
密林をさまようシュワちゃん達。次々に悲惨な形で殺されていく仲間たち。
相手の正体は何者なのか?そしてどのようにして倒すのか?
それだとタイトルは「プレデター ~密林連続殺人事件~」ってなっちゃうな(笑)

あ!やっと思いついた!「プレデター」を何とかアクションで行くのなら
基本ステージクリア型にして、最後の最後に「プレデター」がラスボスとして控えているという「ローリングサンダー」や「デッドフォックス」形式なら違和感はない!どうだ!!
いや、ステージ最後に味方が劇中のように惨殺されるような流れ。
うん。我ながらなかなかいいんじゃないだろうか?
でも、ラスボスは「プレデター」で良いとしてもだ。
ステージ間の雑魚はどうする?
殺戮を楽しむ「プレデター」には劇中では単独なんだよな…
ジャングルだから、やっぱり蛇やら熊やらその手の動植物を出すしかないか…
一気に雲行きが怪しくなってきたな…
もう仕方ないよな…うん。


まぁ「プレデター」をゲームとして取り上げることを決定した人が間違いだと言えるわな。
ただし、比較的敵を倒す爽快感をウリに出来るであろう「ランボー」をあのような形で扱ったのがこの「パックインビデオ」だからなぁ…
何を題材としてもダメなのは自明の理のような気もしないでもない…
合掌。

最後にネタを行こうか?また「コマンドー」ネタだけど(笑)

製作者「まだ何かこのゲームで感想はあるか?」
シュワちゃん「『クソ』というだけです」
製作者「……。もう一度シュワちゃんゲームを製作したい。君さえ許してくれれば」
シュワちゃん「今回が最後です」

(♪~ 主題歌『We Fight For Love』)

製作者「また会おうシュワちゃん」
シュワちゃん「……もう会うことはないでしょう」

…………

製作者「シュワちゃん、もうダメだってさ。じゃ、次、スタローン氏の『ランボー』行くか?」


※このゲームが1988年3月10日発売であるが上記で取り上げたファミコンの「ランボー」は同年12月14日発売である…


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1 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
コマンドーガ (髭人)
2014-03-21 22:00:12
ネタとして使ったのでコマンドーの動画を…

http://www.nicovideo.jp/watch/sm11880807  (コマンドー)

http://www.nicovideo.jp/watch/sm17896114 (コマンドー&プレデター)
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