髭を剃るとT字カミソリに詰まる 「髭人ブログ」

「口の周りに毛が生える」という呪いを受けたオッサンがファミコンレビューやら小説やら好きな事をほざくしょ―――もないブログ

「ポポロクロイス ~はじまりの冒険~」 レビュー (Play Station 2)

2010-01-19 20:59:29 | 「ポポロ」シリーズ&「金の月のマヤ」関連
RPG
ポポロシリーズ4作品目
開発は「ジーアーティスツ」
発売は「ソニー・コンピュータエンタテインメント」
2000年6月20日発売

ゲームの特徴として
PS1の「ポポロクロイス物語」や「ポポローグ」や「ポポロクロイス物語Ⅱ」はキャラがドット絵だったのに対し今回から3DCGになった。
戦闘はこれまでのはマスが表示されキャラを動かし敵を倒すという形であったが
今作では、マスは廃止。速さを用いたアクティブに動く戦闘になった。
そのおかげで複数のキャラの魔法攻撃が出来た。
その魔法であるが、マップ上に散らばっている属性ごとの欠片を手に入れる事によってパワーアップする。
だから、より効果を上げるには探索が必要となるわけだ。


あらすじ
PS1の「ポポロクロイス物語Ⅱ」から月日が流れ15年後のお話。
「ピエトロ」と「ナルシア」が結ばれ「ピノン」という子供が生まれ、彼が8歳の時、城の窓から見える祠に何かあると思い、そこに向かおうとしていました。

そんな感じ。まぁ、まさに「はじまりの冒険」という所です。

主な各キャラ紹介

←ピエトロ:30歳 ピノン:8歳 ナルシア:31歳
髭が生えているとはいえ30歳にはとても見えん。
声が「大塚明夫」氏ということもあるしな。渋すぎ!!

  エレナ:18歳
左の画像はドレスを着ていることもあるが妊婦にしか見えん(笑)
大好きな兄とナルシアが一緒にいるのを横で見ていなければならないというのは女として辛かろう。

←ルナ:8歳
何やら秘密がある様子の少女、首元に鍵みたいのがあるから初見でもムービーを見れば大体察しはつくだろうが

←レオナ:36歳 マルコ:9歳
「白騎士」と「レオナ」が結ばれ「マルコ」をもうける。
マルコの顔を見る限り、「白騎士」は褐色系だと分かる。
ちなみにこの時点で「白騎士」は52歳って事か…




評価を与えるのなら、
30点

髭人はポポロファンであるが、補正は入っている。
しかし、そんな俺でも30点という甘い評価ですら甘いかもって思う。

良い点
・ポポロシリーズ
・ムービーが丁寧

悪い点
・戦闘のロードが長い
・カメラワークが悪い
・村など激減
・お土産廃止
・話が短い

良い点の解説
・ポポロシリーズ
シリーズのうちであるからファンならば後で語る「悪い点」があっても頑張って耐えてクリアしてほしい所だ。
エンディング辺りはちょっとホロッとさせられるし

・ムービーが丁寧
3DCGって事でアニメとは違った視点で楽しめる。
但し、3Dであることのウリになるであろう服装を変えてもムービーに反映されないのは難点。
(↑の棒線部分は間違いです。コメントでのご指摘感謝であります)

悪い点
・戦闘のロードが長い
このゲームの悪さ筆頭に挙げられるのがコレである。
エンカウントしゲージが表示されるまで髭人が計ったところ15秒前後はかかった。
1度ぐらいなら許せるかもしれないが、戦闘になるたびだからウンザリする。
それにこのゲームはターン制じゃなくてゲージ制。
アクティブゲージが溜まっても画面が停止しないため、トイレに行っていると敵に一方的に殴られ続ける。
一応、PS2のダウンロード対応ソフトで使う事により、いくらか軽減されるらしいがそれでも遅いとのこと。
そして、エンカウント率は高めであり、前のシリーズまであったエンカウント率を0にする
「マジカルロード」の魔法やそれに代わる道具はない。
イベントこなすことでエンカウント率軽減アイテムがあるがかなりの終盤であり、
あくまで軽減であり、0ではない。

・カメラワークが悪い
3Dゲームだというのに地図がないどころかコンパス表示すらない。
そして、勝手に前後が入れ替わる事もあるので混乱する事、この上ない。
長いロードの戦闘を終えて一息ついたときに

「あれ?どこまで行っていたっけ?」
「どっちに行けばよかったんだっけ?」

特に地図が読めないような空間認識力が低い人はツライゲームだろう。
しかも、カメラワークが悪く小さな岩など手前に隠れてしまい非常にわかりにくい。
そして、グルグルとカメラを動かしていると酔う事さえあるほどだ…

・村など激減
「ポポロクロイス」「ポポロクロイス城下町」「タキネン村」しかない。
ただ、異世界に行くからなんだけど…でも、異世界に町があるわけでもないし
ポポロクロイス物語Ⅱ」まで出てきた「ゴドリフ」「カナリシア」「モンスター村」どころか「パーセラ」すらないのである。
15年後を楽しみにしていた人はさぞガッカリしたことだろう。って俺もガッカリしたし

・お土産廃止
村もなくなったのもあるがシリーズ恒例だったお土産がないのは痛い。
何もなくガランとしていた寂しい部屋がお土産であふれかえり賑やかになっていくのは面白いというのい…

・話が短い
髭人のプレイ時間は17時間だった。
ただ髭人としてはそこそこじっくりとプレイした結果であり、
トントン拍子でプレイした人はもっと省略する事もできるだろう。
そしてこの17時間中の数時間は「ロード」だったんじゃなかろうか?
個人的な考えだが上記に挙げた「マジカルロード」を取っ払ったのは
プレイ時間の水増しなんじゃないかって疑っている。


悪い点はそこまでだが他にも指摘点はある。
・マップや建物の構造が「ポポロクロイス物語Ⅱ」とだいぶ違う。
前作の時代から15年も経てば変わっている点は多いだろうが
城の構造やらマップさえも違う。「タキネン村」には標高差が出来ていたり…
何があったのか非常に気になるところだ。


・「」や「」のムービーが入っている。(※「ポポローグ」にはそもそもムービーがない)
それはいいのだが、ゲーム中、とあるキャラの日記帳を見るとムービーの閲覧が可能。
が、一度見た奴はリスト化するべきところなのに…してないのだ。

目的のムービーを見る為には一々その日記帳の所にいかなければならないのだ。
しかも特定のムービーの「時間限定」
日記帳によってはイベントをこなすと別のムービーになってしまうので
見ようとするにはセーブデータで調整しなければならない。

しかもこの日記帳。
見た瞬間、そのムービーの説明など一切なく急に始まってしまうのだ。
このゲームがポポロシリーズ初という人は

「は?」

という気持ちにさせられる事だろう。
しかも結構ネタバレを含んでいる。
II」のラストムービーを初めて見てしまった人が後で「II」をプレイした時に
所見ではないので

「感動を返せ!」

って言ったのではなかろうか?

・タイトル画面
「GAME START」「CONTINUE」「OPTION」「CLOSE UP」

の4種がある。前者3つは他のゲームでもお目にかかるものだがこの

「CLOSE UP」

選んでみるとこのゲームの発売日の近いうちに発売される別のゲームの宣伝のムービーが流れ始めた。
大人の事情を感じずにいられなかった。ムービー同様容量を水増しか?




さてシステムの問題点を言ったところで軽くお話の流れを説明しておこうか。


主人公の「ピノン」が8歳という事で「Ⅰ」のピエトロが10歳だった。

「ここから『ピノン』達の冒険が始まっていくんだな」

と思いながらプレイしていくのが正解。
「ピノン」「ルナ」「マルコ」皆魅力的なキャラである。
年齢相応と考えるべき。

「15年後のあれはどうした?」「このキャラは?」

と、考えると肩透かしに遭う。
だが、プレイヤーの多くはそれを期待していたのに、見事に外しやがったという所ではある。


この作品のキャッチフレーズは

「心をほぐすRPG」

というのだが…
上記、問題点が山積みの為だろうか、一部、世間では

「心をえぐるRPG」

などと揶揄されている。
ポポロファンの髭人としては悲しい所であるが…
否定は出来ないのが何とも…



髭人がプレイしたのはこのソフトが発売されて5年以上、後。(PSPのベスト盤からポポロシリーズに入ったからな)
当然、ネット上などで前評判は知っていた。
「ロードが長い」「ロードが苦行」「ロードがひどい」なんてロードの話ばかり(笑)
だからこそ「II」までクリアしたが本作をプレイするのを躊躇っていた。
そんな時、原作者のある「田森 庸介」氏のHP「タモタモの部屋」で「田森」氏にメールを送ったら
お返事をいただいた。

「原作者から返事もらえたら是が非でもシリーズをプレイしなくてどうするんだよ!」

って事で、思い切って購入しプレイ開始。
ロードの酷さを承知済みでも、やっぱり戦闘に入るたびに入る長大なロードには閉口。
エンカウントするたびに舌打ちが飛ぶ。しかも、上記の説明通り、戦闘開始しても止まらないので
トイレ行くとかほんのちょっとした作業すら許さないこの仕様にはかなりの苛立ちを覚えた。

このゲームを再プレイする事はまずないだろう。
プレイ動画のムービーシーンだけ抜粋したものがあるかもしれないからそれを探すとか
この「ポポロクロイス」は2クールで2003年にアニメ化されている。
当然、この「はじまりの冒険」だけで2クールも持たない。
次作品の「ポポロクロイス ~月の掟の冒険~」の分もアニメに入っているのでそっちを見るべきなのかもしれない。

PS)エンディングの曲「瞳の扉」は良曲。
 気になってカラオケで歌おうと思って「JOY SOUND」で入れてみた。
 前奏からして全く違う。

 「何だコレ?」

 と、思ったらアーティストが「おニャン子クラブ」
 全く別の曲だった…残念。
 数年前の話だから今は本作の「瞳の扉」はあるのだろうか?

ここからがネタバレ






















「城」と「城下町」と「タキネン村」しかないにしてもだ。
前作までのモブに近いキャラが「キララ」と「薪割りスペシャル」の二人ぐらいしか出てこないのが寂しい。
例えばこんなキャラ達がいる。

・「くやしいのー」という爺さん(寿命が来た?)
・猫屋敷のばあさん(やっぱり寿命?)
・Iでは学校の生徒に荒らされる夫婦。IIでは写真撮りまくる子煩悩として出ていた夫婦
・学校の先生と結ばれて学校を経営している夫婦
・洗濯おばさん

こういう人たちがいないのは悲しい…
しかし、「キララ」の年齢がわからないんだけどな…
Iから20年が経過しているってことだからな…Iの時点で見習いで15歳って事は35歳か。
にしてもIIで弟子を持つまでになっていたのにこのはじまりでピノンに試しに変身の魔法をかけてみて戻せなくなりそうになっていたな。
安西先生が見ていたらこういうだろう…

「まるで成長していない」

と…(笑)

お話においてツッコミ所はあるわな。

II」でパーセラの港で「ナルシア」が捨てた黄金の鍵。
それを後で見つけ、それを使い足をつけて歩き回っていた海の妖精の「ルナテュレースワントリンク」
水の精霊がそんな「ルナ」の正体をバラしたのに、何故、「ルナ」は力を失わなかったのか?
」で「ピエトロ」に「カイ」の正体がバレた時、バタッと倒れてそのまま寝込み「ギルダ」がこういうのだ。

「黄金の鍵で正体がわかってしまうとそのものは魔力を失う」

となると「ソームの(命の)花」が必要なんじゃないかねぇ…
「ルナ」が魔女じゃないからOKなのか?
まぁ、水の精霊が上手くやったって事にしておこう…

後は、部屋で眠る「ピノン」と「ルナ」が闇に襲われそうになったとき
「ピエトロ」がどう見ても竜の剣で撃退していたのに
後あと、祠で「ピノン」が刺さっている「竜の剣」を引き抜くんだよな。
それで公式が、

「その時『ピエトロ』が使った剣は『竜の剣』じゃない」

って否定。
剣をかざして闇を撃退していたのにな…
他の剣でそれって可能なんかねぇ…
それはともかく、同じベッドで眠る「ピノン」と「ルナ」
互いに8歳だそうだが、別にしてあげるべきなんじゃないの?
その後、「マルコ」を仲間にするが彼はベッドの脇で座って寝ていた。
混ぜてやれよ。可哀想(苦笑)
まぁ…「マルコ」は野生児って感じだからな。こんな事があったのかもしれないが…

↓(髭人の妄想なので不快に思ったらブラウザを閉じろ!!)

ルナ『マルコと一緒って…臭いから嫌ね』
ルナ「このベッド、どう見ても二人用だから、マルコは下で寝たら?」

って言って寝るのを避けたのかもしれない…(のび太扱いかよ)でも、そんなこと言ったら

マルコ「何で俺だけ下なんだよ!お前だっていいじゃないか!」
ルナ「私みたいな女の子が絨毯で寝ろっていうの?
   ここはピノンのうちなんだからピノンはベッドで寝るべきだし…
   だからここはマルコが下で寝てよ。そう思うでしょ?ピノン?」
ピノン「僕が下でもいいかな~って」
ルナ「え?(怒り)それはちゃんと通さないとだめよ。あなた王子様なんでしょ?だったら絨毯なんかで寝ないでベッドで寝なくちゃ…私だって…」
ピノン「いや…喧嘩になるだけなら…ってルナ今、私だってって?」
マルコ「分かった。分かった。俺はどこでも寝られるからな。ここで寝るよ。
   ルナみたいに文句だけ言うか弱い女の子じゃないからな」
ルナ「なんか癇に障る言い方ね」
マルコ「じゃ、オヤスミ」

そんなやり取りを勝手に想像する(アホやな)。

しかし、この「はじまりの冒険」システム面などの酷さはファンの髭人でもちょっと擁護しきれない。
3DCGの作りに不慣れだとはいえ、変な誤魔化しみたいなのが見られるし
その誤魔化しもキチンと行われいないしな。
前作までのアニメムービーをリスト化して任意で見られる仕様にしないとか…
というかムービーよりもお土産入れろ。

「はじまりの冒険」というのはプレイヤーに対して言ったのではなく
製作側にとっての

「はじまりの3Dゲーム製作」

って事だったんだろうなぁ~。

(但し、PS1のはじまりと言えるポポロⅠの完成度は高い。やっぱりムービーは任意で見られないけど…)

(2014年5月6日、更新)


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2 コメント

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訂正 (マルマ)
2017-08-13 19:03:42
古い記事へのコメントで失礼します。どうしてもきになってしまったもので…

>服装を変えてもムービーに反映されない
これは間違いです。
劇中で装備を替えればきちんとムービーに繁栄されます。
装備が変えられないのはクリア後のアルバムモードだけですね。

それからマルコが床で寝ていたくだりですが…
あれは話をしているうちにマルコがそのまま眠ってベッドから転げ落ちてしまったという流れでしたよね?
起こしてあげれば…と思わなくもないですが、寝起き悪そうだしそっとしておいたのではないでしょうか。

何もかも変わってしまった新作ですし、正直微妙な出来なので不満に思う事はしょうがないとは思いますし不満点については概ね同意なのですが、キチンと作品に向き合っていないのにこういった下世話な想像を書いてしまうのはどうかと思います。
(不快なら見ないでという但し書きがある部分へのツッコミで申し訳ないのですが)
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間違い勘違い (髭人)
2017-08-13 23:16:41
マルマ殿
コメントさんきゅーです。

間違いですと!?
ご指摘ありがとうございます。
別のゲームからの勘違いから来たのか何なのか…
何にせよ修正しておきまする。

ツッコミはしていただいても全く構いません。それを見て不快になるのは自己責任だって話ですので~
それにツッコミを入れるなって話なら端から記事に書いてんじゃねーよって話ですからね。
貴重なご意見に関しては甘受いたします。ハイ…
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