
脳は大食漢?
ヒトの脳が使うエネルギー量は基礎代謝として必要なエネルギーの約18~20%である。とは言え、体重に対する脳の重さ(約2~2.5%)からすると、とても大きなウエイトを占めている。
脳細胞にエネルギーを提供するのは血液(赤血球)で、脳細胞も赤血球もエネルギーはブドウ糖である。
脳細胞の脳神経系にはミトコンドリアがあり、本来は脂質を燃やしてエネルギーにすることができるが、血液と脳の組織液との間には物質交換を制限する血液脳関門という仕組み(障壁)があるため、血液から脳の中には脂質が入らないようになっている。
また、赤血球にはミトコンドリアがなく、脂質を燃やすことができないため、解糖系(ブドウ糖をエネルギーに変える)によってエネルギーを得る手段しかないことになる。
ヒトの脳や赤血球が必要とする1日当たりのブドウ糖の量は、体格や性別にかかわらずほぼ同程度とされていて約130gである。つまり、この程度の量であれば、ヒトの体はどんなことをしても必要エネルギーを確保できる仕組みを持っている。だからこそ、いまほど飽食ではない厳しい飢餓の時代を何百万年と生き延びることができたのである。
ヒトの脳が使うエネルギー量は基礎代謝として必要なエネルギーの約18~20%である。とは言え、体重に対する脳の重さ(約2~2.5%)からすると、とても大きなウエイトを占めている。
脳細胞にエネルギーを提供するのは血液(赤血球)で、脳細胞も赤血球もエネルギーはブドウ糖である。
脳細胞の脳神経系にはミトコンドリアがあり、本来は脂質を燃やしてエネルギーにすることができるが、血液と脳の組織液との間には物質交換を制限する血液脳関門という仕組み(障壁)があるため、血液から脳の中には脂質が入らないようになっている。
また、赤血球にはミトコンドリアがなく、脂質を燃やすことができないため、解糖系(ブドウ糖をエネルギーに変える)によってエネルギーを得る手段しかないことになる。
ヒトの脳や赤血球が必要とする1日当たりのブドウ糖の量は、体格や性別にかかわらずほぼ同程度とされていて約130gである。つまり、この程度の量であれば、ヒトの体はどんなことをしても必要エネルギーを確保できる仕組みを持っている。だからこそ、いまほど飽食ではない厳しい飢餓の時代を何百万年と生き延びることができたのである。

ヒトの脳の主要なエネルギー源
主要なエネルギー源はブドウ糖(グルコース)で、最も効率的に利用されるため、その安定的な供給が不可欠である。
ブドウ糖が不足した場合は、代替エネルギー源として肝臓で脂肪酸から生成されるケトン体(複数の種類がある。)が使われ、長期の飢餓状態や低炭水化物食の場合に利用される。
また、かって脳の老廃物と考えられていた乳酸も脳のエネルギー源として利用されることが近年わかってきている。特に、神経細胞をサポートするグリア細胞から供給される乳酸が重要であるとされている。
さらに、アストロサイト由来のグリコーゲン、つまり脳内のアストロサイトというグリア細胞に貯蔵されたグリコーゲンは、必要に応じてブドウ糖に変換され、神経細胞のエネルギー源となる。
ヒトのエネルギー生成・変換システム
ヒトの体は効率的且つ複雑なエネルギー生成・変換システムを不思議なくらい数多く備えており、長期間の飢餓状態にあってもそう簡単に死ぬことはなく、水だけで一週間程度耐えた例は数知れない。水すらもないと、恐らく70時間くらいが限界であろう。
以下の言葉の詳細を述べるとあまりに専門的になるので割愛するが、多くの方は一度は目にしたことがあると思われる。興味のある方はWeb上で検索されてみるといい。大まかに分けると、
① ATP生成系(解糖系、クエン酸回路=TCA回路、電子伝達系、クレアチンリン酸系など)
② 栄養素代謝系(糖質代謝、脂質代謝、タンパク質代謝、アミノ酸代謝など)
③ エネルギー変換系(筋肉の収縮、神経伝達、物質輸送、体温調節細胞内シグナル伝達など)
④ その他(呼吸、循環、ホルモンによる調節など) として挙げることができる。
糖分不足はOKでも過剰はダメ!
糖分としてのブドウ糖が不足しても、上記のように沢山のエネルギー生成・変換システムがあるのですぐに問題になることはない。
「脳に糖分が不足すると、学習効果が下がる」、「運動中に糖分を沢山摂れば、力が出ていい記録になる」などというのは、商品を売るための「煽り文句」で効果がゼロとまでは言わないが、期待できるほどのものではない。寧ろ、「何か大変役に立つものを補充している」という精神的な(自己暗示的)効果の方が大きい。
世の中、テレビ等の宣伝でもなんだかんだと商魂たくましいサプリメントや薬品だらけ、すべて購入・摂取していたら破産してしまう。その前に訳の判らない病気になって死んでしまうだろう。
「効果があるという研究論文が・・・」、「効果があるという報告が・・・」など煽っているが、100件中1件でも事実があれば、正しい宣伝である。「半数以上の実績があった」とは言っているわけではない。
一方で、エネルギーの過剰摂取による糖尿病や肥満による悪影響は、それらの不足以上に悪影響を及ぼす。
主要なエネルギー源はブドウ糖(グルコース)で、最も効率的に利用されるため、その安定的な供給が不可欠である。
ブドウ糖が不足した場合は、代替エネルギー源として肝臓で脂肪酸から生成されるケトン体(複数の種類がある。)が使われ、長期の飢餓状態や低炭水化物食の場合に利用される。
また、かって脳の老廃物と考えられていた乳酸も脳のエネルギー源として利用されることが近年わかってきている。特に、神経細胞をサポートするグリア細胞から供給される乳酸が重要であるとされている。
さらに、アストロサイト由来のグリコーゲン、つまり脳内のアストロサイトというグリア細胞に貯蔵されたグリコーゲンは、必要に応じてブドウ糖に変換され、神経細胞のエネルギー源となる。
ヒトのエネルギー生成・変換システム
ヒトの体は効率的且つ複雑なエネルギー生成・変換システムを不思議なくらい数多く備えており、長期間の飢餓状態にあってもそう簡単に死ぬことはなく、水だけで一週間程度耐えた例は数知れない。水すらもないと、恐らく70時間くらいが限界であろう。
以下の言葉の詳細を述べるとあまりに専門的になるので割愛するが、多くの方は一度は目にしたことがあると思われる。興味のある方はWeb上で検索されてみるといい。大まかに分けると、
① ATP生成系(解糖系、クエン酸回路=TCA回路、電子伝達系、クレアチンリン酸系など)
② 栄養素代謝系(糖質代謝、脂質代謝、タンパク質代謝、アミノ酸代謝など)
③ エネルギー変換系(筋肉の収縮、神経伝達、物質輸送、体温調節細胞内シグナル伝達など)
④ その他(呼吸、循環、ホルモンによる調節など) として挙げることができる。
糖分不足はOKでも過剰はダメ!
糖分としてのブドウ糖が不足しても、上記のように沢山のエネルギー生成・変換システムがあるのですぐに問題になることはない。
「脳に糖分が不足すると、学習効果が下がる」、「運動中に糖分を沢山摂れば、力が出ていい記録になる」などというのは、商品を売るための「煽り文句」で効果がゼロとまでは言わないが、期待できるほどのものではない。寧ろ、「何か大変役に立つものを補充している」という精神的な(自己暗示的)効果の方が大きい。
世の中、テレビ等の宣伝でもなんだかんだと商魂たくましいサプリメントや薬品だらけ、すべて購入・摂取していたら破産してしまう。その前に訳の判らない病気になって死んでしまうだろう。
「効果があるという研究論文が・・・」、「効果があるという報告が・・・」など煽っているが、100件中1件でも事実があれば、正しい宣伝である。「半数以上の実績があった」とは言っているわけではない。
一方で、エネルギーの過剰摂取による糖尿病や肥満による悪影響は、それらの不足以上に悪影響を及ぼす。

酒好きだった highdy の知人の多くは、悪い予想が的中(?)
肝硬変や肝臓がんで亡くなってしまった!
いまや成人病は「生活習慣病」(厚生労働省 生活習慣病予防のための健康情報サイトを参照)と言い換えられて久しいが、食習慣、運動習慣、休養、喫煙、飲酒等の生活習慣に起因する肥満・糖尿病・高脂血症・肝疾患は日本人の死因上位を占めている。
最近は8大疾病として、がん(上皮内がんを除く)をはじめとした急性心筋梗塞・脳卒中・高血圧症・糖尿病・慢性腎不全・肝硬変・慢性膵炎など中心とする重度慢性疾患が挙げられる。
要は、糖分・脂肪分・酒類などの過剰な摂りすぎに注意して、生活習慣を改めることが健康への第一歩とも言える。
本日もご来訪いただきありがとうございました。
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