姫と太郎の賑やかなお家

姫14歳、太郎9歳。高機能広汎性発達障碍の子供たちとの賑やかな暮らしぶりを綴っていこうと思います。

卒業式

2011-03-22 16:29:35 | 日記
18日、姫の小学校は卒業式でした。

卒業式は黙祷から始まりました。

式の前日「お母さん、卒業式の最初は黙祷するよ。
地震でたくさんの人が亡くなったから。
姫たちみたいな子供もたくさん。
卒業したくても出来なかった子達がたくさん。
だからみんなで黙祷するよ」と姫が言っていました。

この日を心待ちにしていた子供たち
その親御さん、親戚の方たち、
どれ程の尊い命が失われたことか

黙祷を捧げながら涙が止まりませんでした。


「君たちはたくさんの夢や希望を胸にこの日を迎えました。
しかし、同じように夢や希望を持ちながらも
叶えることが出来ないまま亡くなった方たちがいます。
それはとても辛く悲しいことです。
でも、そのことを忘れないでほしい。
命あることに感謝してほしい。
君たちはその命を大切にこれからの人生を歩んでください」

この校長先生の言葉を忘れずにいてほしいです。



亡くなられた方たちのご冥福をお祈りいたします。

一日も早い被災者の皆さまのご回復と被災地の復興を祈っています。



こんな時に申し訳ありませんが・・・

2011-03-15 16:32:44 | 姫のこと
被災された方々、そのご家族、友人の方々に心からお見舞い申し上げます。
阪神淡路大震災の経験者として、皆様の心の痛みに少しでも寄り添うことが出来ればと思っております。


この時期に更新することにためらいはありましたが
姫の大切な日のことを綴らせてください。


13日、姫が4年間頑張ったクラブを引退しました。

前日に「先生と6年生のお母さん、役員のお母さんにお礼がしたい!
お母さん、作り方教えて!手伝って!」
そんなことを言い出して、仲良しのAKちゃんと一緒にマドレーヌを焼きました。

引退式の前日「自粛しなくていいのかな?」という声もありましたが
「こんな時だからこそ、聴きに来てくださった方が元気になるように」
との願いを込めて決行に踏み切りました。

4年間の色々な想いを胸に舞台を見守りました。
「このメンバーでの舞台は本当に今日が最後なんだね」
6年生のお母さん達と泣きながら見守りました。
6年生は7人だけ。
それでもとても仲が良くて助け合いながら頑張った1年間でした。

たくさんの拍手を貰って退場した姫たち6年生。
本当に最後までよく頑張りました。

式の後の茶話会は例年になく静かなものでした。
子供たちなりに被災された方たちのことを想っていたようです。

みんなからたくさんの「ありがとう」を貰った姫。
手紙もたくさん貰って嬉しそうに見せてくれました。
「姫、今までありがとう」
みんなからの気持ちを姫は嬉しそうに抱えて帰りました。

お母さん達からも「私達までプレゼント貰えたの初めてよ。
姫ちゃんもAKちゃんもホントに優しいね」と喜んでいただけて。

先生方からも「姫ちゃんはいつも縁の下の力持ちでした」と言っていただきました。

3年生のHMちゃんのお母さんが
「HMがね、姫ちゃんに花束を渡すって喜んでたの。
『姫ちゃんがHMに渡してもらおうかなって言ってくれた』って喜んでたの。
結局、先輩(5年生)が渡すことになってしまったってしゅんとしてたけど・・・
でも、どうしても姫ちゃんママに知っててほしかったのよ。
姫ちゃんがHMから花束を受け取りたいって思ってくれてた気持ちが、
姫ちゃんがHMのことをそんな風に思っていてくれたことが
HMも私もとても嬉しかったって、どうしても伝えたかったの」
と話してくださって姫が最後まで頑張って本当に良かったと思いました。

HMちゃんは姫を抜いて姫より上のポジションになったことをとても気にしていたみたい。
それも実力が姫より上かどうかもはっきり解らない状態でのことで、
HMちゃん自身が「姫ちゃんの方が上手いのになんで・・・」って気にしていたとか。
解らなかったり、出来ないところがあっても気兼ねして姫に「教えて」って言えなくて
じっと座っていたらしい。
他の子が「姫に教えてもらえば?姫は嫌なんて言わないよ」って姫を呼びに来て
姫も「HMちゃん、大丈夫?頑張れ!」って励ましながら教えていたみたい。

「HMは姫ちゃんが好きで、でも、怒ってるんじゃないか、
嫌われてるんじゃないかってずっと気にしてたの。
だから、姫ちゃんが大役をHMにって言ってくれたってホントに喜んでたのよ」


確かに姫はHMちゃんに抜かされた日にしょんぼりとして帰ってきて
「お母さん、HMに抜かされた」って言いました。
でも「お母さん、HMは3年やのにすごいと思わん?かわいいしさぁ」って笑ったんです。
私は思わず「姫、3年に抜かされて悔しくないの?嫌じゃないの?」って聞きました。
すると「う~ん、悔しい。でも、HMも苦手なパートにされて困っててかわいそうやった。
HMはさぁ前のパートの方が向いてると思う。その方が上手く出来てたし・・・
ずっと『どうしよ~』って泣きそうでかわいそうやったよ。
それでも、先生が決めちゃったし、HMも大変やし、教えてあげないと
って困ったように笑っていました。

1年間、姫はそんな調子で後輩の面倒を見続けてきたようです。

私はHMちゃんのお母さんに
「そんな風に言ってもらえて嬉しい。
姫もHMちゃんから花束を貰うのを楽しみにしてたんだけど、
5年生がどうしても!って聞かなかったらしくて…
HMちゃんがそんなに喜んでくれてたなんて知らなくてごめんね。
でもね、姫はHMちゃんが大変なのも、頑張ってるのも解ってたよ。
それにHMちゃんのこと大好きだった。
いつも『HMってかわいいよな~』って言ってたもん。
姫はHMちゃんも他の子もみんな、同じようにかわいかったのよ」
って言うと「ホントに?良かったわ~」ってやっと笑顔に


この日、姫の強さ、優しさを改めて感じました。

姫はちゃんと解っていたんです。

抜かした後輩が悪いわけじゃない。
抜かされた自分にも理由があった。
誰が悪いわけでもないんだから
頑張って練習するしかない。

姫は4年間頑張ってきたクラブを無事に引退しました。

「いつも優しかった姫。ありがとう」
後輩たちから姫への最後のメッセージです。

「姫~辞めちゃヤダ~ なんで姫は6年生なの~」と
最後まで姫にしがみついてたTKちゃん。
「わかった、明日も練習見に来るよ」粘り勝ちで姫に約束させてました。
その様子を見ていたTKちゃんママは「ごねんね、ホントにTKったら夜中にうなされてたの。
『姫~嫌だ~ずっとTKの傍にいてよ~』って
3年生のTKちゃん。そういえば、いつも姫の傍にくっついてました
「姫の制服、TKちゃんにあげるよ」と言うと
「いいの?姫ママ、ホントにホント?やった~!」って飛び跳ねて喜んでくれました。


泣いたり笑ったりの4年間、本当によく頑張りました

決まりました

2011-01-31 21:38:54 | 姫のこと
今日、姫の希望する中学校へ行ってきました。

校長先生にお会いしてお願いしました。

4年生の頃からのイジメのこと。
クラブでのこと。
T中に見学に行ってからとても不安定になってしまったこと。
そして、姫のこれからのこと。

「わかりました。
本校へ来ていただきましょう。
IM校長先生(小学校)からもお話は伺っています。
とても心配されていましたよ」と。

「ありがとうございます。
制服などは教育委員会からの通知が届いてからになりますか?」

「いえ、もうこの時点で決定とさせていただきます。
ですから制服などの準備も進めてください」
 
「いいんですか?」

「自分だけ準備が出来ていないというのはお子さんが不安でしょう。
少しでも早く安心させてあげないと。
お母さんもかなり緊張されていたのではないですか?
あとはこの書類を提出していただけば許可証が送られてきます。
それを持って入学式にお越しください」

「ありがとうございます。
これからもよろしくお願いします」


校長先生、とても優しそうな方です。



その後、姫の担任の先生へ報告に小学校に行ったけれど先生方は研修中で職員室は空っぽ

教頭先生が「どうされました?KS先生(太郎の担任)に御用ですか?」と声を掛けてくださったので
「いえ、今日はWD先生に・・・N中へ行ってきました。
校長先生に入学を許可していただけたのでご報告に。
申し訳ありませんが、伝言をお願いしてもよろしいですか?」

「ああ、それなら先ほどN中の校長からお電話がありましたよ。
良かったですね
WD先生にはもちろん伝えておきます」

お言葉に甘えて教頭先生にお願いしました。

本当にたくさんの方に心配していただいて、支えていただいて有難いです。



そして、練習中の姫の所へ行って報告

「N中に決まったよ。校長先生がいいって言ってくれたよ」

「やった~


久しぶりの姫の笑顔です
練習中だし、どうしようかちょっと迷ったけど、
この笑顔を見たら「知らせに来て良かった~」って思いました。


ばぁばにも報告すると
「良かったわ~ T中やったら不登校になりそうやったもんね。
第一、あの子たちと同じ中学なんか心配で行かされへんよ」って


ばぁばは夜になってから姫に電話をくれました。
姫はとってもご機嫌で笑いながら楽しそうに喋っていました

電話の後でばぁばから
「元気になったみたいで良かったわ。かわいそうに不安で仕方なかったんやね」
ってメールが届きました。

昨日までとは別人のように元気になりました。

今度の土曜日は私が遅くまで仕事、太郎は父親の所に行くので姫はお留守番の予定でしたが
ばぁばが来てくれるそうです

「ばぁちゃんが二人でおいしいもの食べに行こうって
やったね!ご馳走、ご馳走



これからバタバタと入学準備をしなくてはいけませんが、
嬉しい時の忙しさは苦になりませんね








     
      

疲れ気味です

2011-01-27 18:46:27 | 姫のこと
卒業まであと2ヶ月を切りました。
公立の子も私立の子も進路が決まって一安心の中、
姫は校区のT中か姫が希望するN中か決まっていません。
姫は不安で仕方ないようです。
今月になってからは2年前のような状態が出始めて

癇癪はほぼ毎日
ケンカして太郎を叩く、蹴る、暴言を吐く
そうかと思うと無表情で座り込んで私の声も聞こえない様子

まずいなぁと思いながら様子を見ていました。

「中学が決まらないから?」
「セラピーの打ち切りを聞いた?」
「友達と上手くいってない?」
「クラブがしんどい?」

理由ははっきりしないけれど、私が思いつくのはこの4つ。

中学は今日、N中の教頭先生からお電話を頂いて
月曜日に校長先生にお願いに行くことになりました。
姫が帰ってすぐこのことを伝えたら
「行ける?」って
「まだ決まった訳じゃないよ。
でも、お母さん頑張って校長先生にお願いするから」と言っても姫の表情は硬いまま

セラピーの方は今日は私のカウンセリングだったので聞いてみました。
「最近の姫は2年前に戻ったように不安定になっています。
先生からセラピー打ち切りの話を聞いたのでしょうか?」と。

すると「いえ、実は前々回、とても心配な様子だったので話すのを止めたそうです。
お母さんの仰る通り、以前の姫ちゃんに戻ってしまったようで…
でも、急にではなく、11月末頃から少しずつ様子が変わっていってたようなんです。
やっぱり、中学のことがかなり辛いのかもしれませんね」

11月は辛いことがあった時期
大会メンバーに入れず大泣きしました。
T中のオープンスクールもありました。

カウンセラーの先生と溜息

「フラッシュバックを起こすようで、タロがケンカした時に
『死ね』とか『ウザい』とか言うと『T中を思いだすから止めてよ!』
『4年のクラスを思い出すから止めてよ!』とパニックになるんです」

「月曜日にN中に行かれたら今の状態を伝えた方が良いですね。
行く前からこれではとてもT中は無理でしょう

本当に何が何でもT中に行かせるわけにはいきません。
姫がまた壊れてしまう


クラブの件は、先生のやり方が理不尽なのか、姫がホントにその程度の実力なのか、
私が親の欲目で腹を立てているだけなのか・・・モヤモヤしていました。

でも、いろんな人に話を聞いてもらうと
「先生おかしいわ。姫ちゃんがかわいそう過ぎるわ。
そんな状態で姫ちゃんよく頑張るね」と言ってくださる方ばかりで

先日も個人レッスン中の姫を見て他の先生が
「姫ちゃん、上手いね~ここに来てからも上達していってるし」と言ってくださったので
「実は・・・」と今のクラブの状態をお話しました。

「それはあんまりでしょう!その先生、ちょっと問題じゃない?
姫ちゃんもそんな状態でよく我慢してきましたね。
姫ちゃんはいい先生に出会えたらきっと伸びますよ!
これからが楽しみです。
中学の顧問の先生がちゃんとした人なら必ず伸びるはずです!」

「でも、姫はもうクラブには入らないって言ってるんです。
ここでレッスンを受けるだけが良いって・・・」

「そっかぁ・・・でも、ここで自信がついたら「またみんなと一緒に」って思えるかも。
AY先生に頑張って教えてもらって、発表会で拍手を貰ったらきっと・・・
一人でも姫ちゃんならまだまだ伸びると思うなぁ。
よし!お母さん、頑張って姫ちゃんを育てましょう!楽しみだわ~」

こんな風に姫を褒めてくれる方がいてホッとしました。
思えば、この4年間姫がクラブを辞めずに頑張ってきたのも

「上手いなぁ。3年生でここまで出来る子はなかなかいないよ

そう言ってくれた前顧問のK先生の言葉を姫が信じていたから。

4年生になって辛いことが増えた時期に
「辞めてもいいんだよ」って言ったら

「だって姫は上手いってK先生、褒めてくれた」

本当にこのK先生の一言だけが姫をここまで頑張らせたんだと思います。

下級生から「ウザい」「姫になんか負けへんし」「姫が私より上なんかありえへん」等々
ひどい言葉を言われながらも、後輩の面倒を見続け、頑張ってきました。
今日も「15分しか自分の練習出来んかった。疲れた」と帰るなり

K先生の一言でここまで頑張れた姫
もし、もしもたくさんの人から拍手を貰えたら?

「姫ちゃんは必ず伸びます」

今度は私がこの言葉を信じて、姫の力を信じて強くならなくちゃ

堂々と舞台に立つ姫の姿。見てみたいです
親の欲目でなく、本当に姫にその力があるのなら開花させたいと初めて思いました。

そういえば、いつだったか特別支援教諭のNT先生が言ってたっけ

「姫ちゃんって『のだめちゃん』みたいですね」って


姫がどこまで行けるかはさておき、見てみたいんです。


「お母さん、姫、頑張って続けて良かったよ。とっても楽しいよ」って笑って舞台に立つ姫の姿










見守られて・・・

2011-01-26 22:03:34 | 太郎のこと
太郎がお友達に噛みついた件は一件落着です

相手の子のお母さんに
「タロがRYくんに噛みついてしまったそうで・・・
ごめんなさい。RYくんは大丈夫?」って謝りました。

RYくんのお母さんは少し驚いて
「あら?そうなの?RYからは何も聞いてないけど。
だから、きっと悪いのはRYの方やね
あの子が先にタロくんが怒るようなことしたのよ。
なんだかんだ言ってタロくんが好きなのにねぇ。
こちらこそ、ごめんね。
これからも同じようなことあると思うけど、
男の子だし、お互い様ってことで
と言ってくださって

本当にやっと肩の荷が降りました。
姫の時のことがトラウマになっていて、お友達とのトラブルを聞くと
過呼吸を起こしそうなほどにドキドキしてしまって

もちろん太郎には「腹が立つのは解るけど、噛むのは悪いよ」と教えました。

その後、先生にも最近の学校での様子を伺って。

「RYくんとのことは確かに仕掛けたのはRYくんらしいです。
そこは私が見ていなくて。
でも、子供たちから話を聞くとRYくんがかなりしつこかったみたいです。
ただ、翌日になってもタロくんがそのことを忘れられずにいて
また言い合いになって怒ってしまって。
まだ気持ちの切り替えは難しいみたいですが、
少しずつタロくんなりのクールダウンの仕方が出来ればと思っています」

クールダウン・・・太郎なりの方法が出来あがりつつあるようです

今日も一人でサポート室へ行ったけれど先生が不在で閉まっていたそうです。
「どこに行っていたのかはわからないんですが、しばらくして上手くクールダウンして『ただいま~』って帰って来てくれました」って。
学校から出なければと思ってくださっているようです。

「サポート室に行けることで気持ちの拠り所みたいなものが出来たのか、
教室でウロウロすることがなくなりました。
子供たちにもタロくんは気持ちがしんどくなってしまった時は
サポート室に行って元気になったら戻ってくるからねって話しました。
だから最近は『サポート室行ってきます』ってタロくんが言うと『いってらっしゃ~い』
戻ってくると『お帰り~』『ただいま~』ってやってますよ
というお話も伺うことが出来て

どうやら宿題のことも「勉強は学校でする」って思っているようです。
「宿題は?」って言うと「明日サポート室でするから」と言うようになって
「なんで家でも勉強なん」と癇癪を起して暴れていたところから一歩前進です。

確かに、前日の宿題は教室でやるとみんなに騒がれてやり難いけれど、
サポート室なら誰にも何も言われないですからね

先生も「それでいいですよ。そんな風に置き換えて出来るならそれで行きましょう。
お母さんも声掛けは大変かと思いますが、お願いします」と。

太郎なりのやり方で良いと言っていただけてホッとしました。

昨日と今日は本読みは家でしました。
算数と漢字のプリントは学校に持って行きました。
そのうちプリントも家で出来るようになるかも

定型の子のお母さんにとっては「あたりまえ」なことも
私にとってはな出来ごと

「すごいねぇタロ。二日連続で本読み出来たやん」って褒めまくり

姫が呆れて「お母さん、甘っ」って言うから
「だって~タロが自分から本読みしたんだよ。すごくない?」って言ったら
「なるほどね、タロが怒らんと本読み出来たんやからすごいんや
「そうよ!進歩したと思わん?」
「って言うか、いい加減にせな、お母さん、アザだらけになるし
はい、確かにそれも嬉しい理由の一つですが

とにかく、太郎のペースを見守っていただけて、こんなに嬉しいことはありません
このままの環境で過ごせるといいのですが