姫と太郎の賑やかなお家

姫14歳、太郎9歳。高機能広汎性発達障碍の子供たちとの賑やかな暮らしぶりを綴っていこうと思います。

トム・ソーヤの冒険

2011-01-25 16:59:37 | 太郎のこと
昨日、太郎がかなり落ち込んで帰ってきました

「何かあった?」って聞いても返事はなし

気を取り直して借りてあったDVDを見ようと誘ってみました。
私が子供の頃に放送されていた「世界名作劇場」の「トム・ソーヤの冒険」
太郎もきっと気に入るはずと思って借りてきたんです。

太郎、笑いながら楽しそうに見ていました

そしてトムが叱られるシーンでポツリ

「タロ、トムの気持ち解るわ」

ハッとしました。
子供の頃、そんな風にこのアニメを見たことなかったなぁって・・・
ただ「おもしろい」とか「楽しそう」としか思わなかった気がします。

そうか、太郎はトムの気持ちが解るんだ。


そして今日、学校でトラブルが

昨日は同じクラスのRYくんとケンカをしたようです。
担任の先生が出張中で解決できないまま帰って来てしまったようです。
そのわだかまりが今日になっても解けず、またケンカになって
太郎がRYくんの腕に噛みついてしまったようです。
「服の上からだったので心配ないです」と連絡帳には書いてありましたが

話を聞こうにも太郎が帰ってすぐに眠ってしまったので、まだ聞けずにいます。
RYくんのお母さんにお詫びするのは太郎の話を聞いてからにしようと思っています。
私は太郎の母親なんだから、まずは太郎の話を聞かないと。

太郎はとても疲れたのか、帰ってすぐ寝てしまいました。

辛かったのかな?
しんどかったのかな?
悔しかったのかな?
先生に話を聞いてもらえたかな?

太郎の寝顔を見ながら色々と考えます。

明日は参観日なので先生とお話して、RYくんのお母さんに噛みついてしまったことを謝らないと。
噛みついたことは悪いこと、でも、噛みついた理由は?

3学期になって太郎が教室へ行きたがらないことと関係があるような気がします。
トムやハックのように自由にのびのびと、とはいかないようです。



今、姫も不安定な様子。
2年前の姫の姿と重なります。
太郎とケンカして叩いたり蹴飛ばしたりひどいことを言った後、
フッと表情が無くなります。
ペタンと座り込んでぼんやりとしたまま
「姫!蹴るのはダメやろ?」と怒る私の声なんか聞こえていないようです。
進学のこと、クラブのこと、友達のこと
姫も色々な問題や悩みがあるようです。

哀悼の祈りを・・・

2011-01-17 22:26:43 | 日記
今日、姫たちの小学校では地震を想定した避難訓練が行われました。
訓練の最後は迎えに来た保護者に引き渡し下校します。

あれから16年。
幸いにも生き残り、今も平穏に暮らしていることの有難さを感じています。

16年前のあの日を思うと胸が苦しい。
涙が溢れてきます。

あの日、私は助かりました。
私の両親も友人も身近な人はみな命は助かった。
そのことには感謝しています。

でも、みんな心に傷を負ってしまった。
幼馴染のTY君は目の前で友人を亡くしたと、助けられなかったと泣きました。
彼のそんな顔を見たのは初めてでした。

あの日、夜明けと共に目にした光景は・・・
変わり果てた街の姿。
見なれた街が一瞬で変わってしまったんです。
怪我をして血を流したまま歩く人を見た時、体が震えました。

あの地震で私は『人間』を見ました。
助け合い支え合うのも人間。
なりふり構わず我をむき出しにし、残酷になるのも人間。

それらのことを全て子供たちに伝えていかなくてはいけない。
頭では解っていても、子供たちに聞かれても、まだ話して聞かせることが出来ずにいます。

夜になって姫が真剣な顔でテレビの番組表を見ていました。
「何探してるの?何か見たい番組があるの?」

「見たいっていうか・・・お母さん、地震の日なのに地震のことやってない」

姫のこの言葉にハッとしました。
午前中は放送されていたようですが、
夜はバラエティやドラマがいつものように放送されていました。





さっき携帯に一通のメールが届きました。


「あの日から16年。
あの日の朝、一番に電話くれたよね。
毎年思い出すよ」


当時の職場の先輩からでした。

その先輩は足の不自由なお母さんと二人暮らしです。
お母さんはお嬢様育ちでとてもかわいらしい方です。
地震の朝、父が迎えに来てホッとした時、まっ先に先輩とお母さんを思いました。
「先輩のお母さんがきっと怯えてる。
もし怪我でもしてたら先輩一人じゃ無理だ」って思ったんです。
幸い実家は電話が使える状態で、実家から先輩に電話することが出来ました。
先輩の家の辺りは無事だったようで、いつもと変わらない声が聞けてホッとしました。

姫を授かって退職してもう13年にもなるのに・・・


私もあの時にたくさんの人の優しさに触れて、そのことは今でも覚えています。
でも、同時に怖かったことも思い出してしまって・・・

いつかきっと子供たちに話さなくちゃいけないと思います。
人の命の尊さと儚さ、生きる力。
そしてどんなときにも優しい人であってほしいと・・・


たくさんの人に助けられ、支えられて私はここにいます。


亡くなった方たちのご冥福を心からお祈りします。


姫の未来予想図

2011-01-11 13:14:24 | 姫のこと
今日から新学期です。

あいかわらず宿題をしない太郎は昨日から
「学校行きたくない~」と

それでも今朝になったらすんなり学校へ行きました


姫は今日も朝練習からのスタート
「寒い~」と言いながらも元気に出かけて行きました。

こんなに頑張っているクラブも中学では入らないそうです。
個人レッスンがあるからいいそうです。

最近の姫は心身ともに急成長です。
姫は自分が発達障碍であることを知っています。
2度目の検査の後、主治医から姫に話してもらいました(詳しくはこちら)
それからは姫自身が自分で解り易いようにカレンダーやメモを活用して日常を過ごしていました。

「こうやったら解り易いよ」
「こうやって書いてたら姫でも出来るよ」

そう言いながら自分と向き合ってきた姫。

最近の関心は中学のこと。その先の将来のこと。

私が姫ぐらいの頃、中学のことは考えていたけれど、その先までは考えていなかったと思います。

中学については先生方とも相談して校区外の少し小さな中学を希望しています。
姫は同学年だけでなく上下の学年の子達からも意地悪をされていたので
校区の中学へは「怖くて行けない」とずっと言っていました。

学期末にあった中学校見学から帰ってからは
「RKちゃんがいた。授業中なのに廊下でウロウロしてる人もいた。
教室の黒板に『死ね』とか書いてた。
ムリだ、姫には絶対ムリ。怖くてT中なんか行けない

「じゃあね、WD先生にお願いしてみよう。
N中なら行けるよね?姫はN中に行かせてくださいってWD先生にお願いに行くね」

「N中ならたぶん大丈夫。先生、いいって言うかなぁ」

「SM先生も姫はN中の方がいいかもしれないって言ってくれてたから
WD先生にもそう言ってお願いするわ」

「わかった。絶対お願いしてよ


そんな話をしてから姫は自分でも情報収集

姫の一つ上で同じクラブだったAKちゃん。
原因は解らないけれど、小学校では保健室で過ごすことが多かったらしく、中学はN中へ進学しました。
AKちゃんがN中と聞いて以来、姫も「N中がいい」と言っていたのです。
そのAKちゃんに自分で話を聞いてきました。

「N中はバスで行くんやって」
「イジメとかも無いって」

普段はとても引っ込み思案な姫なのに「こうしたい」と目標が決まれば別人のような行動力を発揮することがあります。

「バス停はどこから乗るんかな?」とか
「何時くらいに出たら間に合うんかな?
あ、お母さん、お弁当やから早起きしてもらわないと・・・いい?」とか
「春休みくらいからちょっと練習した方がいいかな」とか
いろんな事を考えているようです。

先日も「お母さん、T中って人がいっぱいやん?N中もあんなにいっぱい居る?」って聞いてきました。

確かにT中は市内でも1,2のマンモス校、3つの小学校から進学してきます。

「N中はそんなに大きくないはずだけど、何で?」と聞くと

「姫な、人がいっぱいやと話が解らんようになるから。
一生懸命聞いてるけど、聞こうとするけど解らんくなる。
少ない人数でも時々解らんくなるのに人数が多くなったらもっと解らん。
だから人がいっぱいの所に行くとすっごい疲れる。しんどいねん。
姫、聞くの苦手かも。書いてもらったら解るのに聞くだけやったら半分くらいしか解らんよ。
だからS小より人数が多くなったらしんどいなぁと思って。
それに中学は授業時間が長いんやろ?
T中は4:30から部活始まるって聞いたよ。
4:30からって・・・そんな長い時間、いっぱいの人の中で居るなんか姫にはムリやわ。
考えただけでクラクラする」

こんな風に姫が自分のことを詳しく話すのは初めてのことじゃないかな。
感心していると姫はもっと驚きな話をしてくれました。

「お母さん、姫、高校はムリやと思うねんけど、高校って絶対行かなあかんの?」

「う~ん、高校は義務教育じゃないから行かなくてもいいけど・・・
高校なら通信制もあるし、いろんな学校があるから姫に合ったところを探せばいいんじゃないの」

「通信制って何?」

「学校に行かないで家で勉強するんよ」

「それ!姫それがいい!
それで、バイトは内職する

前向きなんだかなんだか解らない未来予想図になってきています

それでも姫が「人と接するのが苦手だけど自分のペースなら頑張れる」と自分を分析して、見出した未来予想図。

進学→バイト(就職)という一般的な社会人としての過程は踏まえている所が

「こんなんじゃ進学も就職も出来ない!」とはならないんですよね。

「姫にも出来ること」を12歳の今、こんなにも真剣に考えている姿が愛おしいです。


こんな姫の未来、どんな展開になって行くんでしょうか。
可能性は無限大、まだまだこれからです。
姫が選んだ道を進んでいけるように見守って行きたいと思います。

今年もよろしくお願いします

2011-01-08 13:30:55 | 日記

新しい年になって早1週間

やっと仕事も一段落です。

なかなか更新出来ないブログですが、
今年もぼちぼち頑張りますのでよろしくお願いします




ありがとうございました

2010-12-31 17:50:59 | 日記
今年は大きな変化があった年でした。
ブログもがなかなか更新出来ないまま大晦日を迎えてしまいました

来年は姫が中学生になります。
年が明けたらバタバタと更に忙しくなりそうです。
それでも子供たちのしんどさを思えば、
親として出来る限りのことをしたいと思います。

私の拙いブログを縁あって覗いてくださった皆様、
今年一年、ありがとうございました

来年が皆様にとってよい年でありますように

よいお年を