姫と太郎の賑やかなお家

姫14歳、太郎9歳。高機能広汎性発達障碍の子供たちとの賑やかな暮らしぶりを綴っていこうと思います。

太郎の頑張り

2010-11-24 19:38:39 | 太郎のこと
姫の記事が続いたので太郎の近況です。

太郎も頑張っています
嫌がっていた学童に通うようになりました。
先週の月曜日、帰るなり「明日は学童に行くわ」と言う太郎。
「え?ホントに?
「だから、ハンガー持って行くから」
冬はジャンバーを掛けるためのハンガーがいるそうです。
どういう気持ちの変化かわからないけれど、この機を逃すわけにはいかないので早速ハンガーに名前を書いて準備しました

翌日はオープンスクールで学校へ二人の様子を見に行きました。
太郎も姫も元気に過ごしていました
あちこちで「姫のお母さ~ん」「タロのお母さ~ん」と声を掛けてもらいました。

放課後になって太郎は「じゃ~ね~」と学童へ
本当に行っちゃいました

「ただいま~」と元気に帰ってきた太郎は
「明日も行くから!」と元気に宣言
「タロ、急にどうしたん?」と不思議がる姫に
「なんかさぁ ハンガーにジャンバー掛けるのがいいなぁって思って
「はぁ」と姫と私は唖然・・・太郎、やっぱり不思議くんです

朝の登校斑はまた行けなくなったけど、朝一番に教室に入って一人ちょこんと座っているようです。

今週になって月曜日、しょんぼりと帰ってきた太郎
「元気ないねぇ 嫌なことあったの?」と聞くと
「泣いたけど、いいことしてきた」と。

太郎が遊んでいたおもちゃを2年生の子が欲しがったので泣く泣く譲ってあげたそうです。

「えらい!えらいよ太郎!すごいね!頑張ったね!」
「でも、泣いてんで?」
「泣いたっていいよ。辛いの我慢したんだもん」
「タロ、ホントは嫌やってん、でも、貸してあげれた」
「うんうん、よく我慢したね。優しかったね。えらいよタロ」
私まで泣けてきて太郎をギュッと抱きしめながら親子で泣きました

暫くして姫が帰って来て「タロ、泣いてたやん。何かあった?」って聞くから
「姫、何でタロが泣いてたの知ってるの?」
「タロ、どうしてるかなぁと思ってさ

どうやら気になってちょくちょく太郎の様子を覗きに行っていたようです

姫が帰ってすぐに学童の先生が訪ねてこられて色々伺うことが出来ました。
「お姉ちゃんが時々様子を見に来てくれてます。
今日はタロくんが泣いてたから何度も来てくれて
「何度もですか?」
「ハイ。最初はお友達にぶつかってしまって相手の子が泣いてしまって、
タロくんはわざとじゃないけど痛かったみたいだから『ごめんね』しようか、って話してた時に。
次がおもちゃを貸してあげて泣いてた時に。
お母さん、タロくん偉かったんです!大好きなおもちゃを泣きながら貸してあげるんですよ。
相手の子は2年生だし、私達が『タロくんに・・・』って口を出そうかなって思ってたらタロくんが『いいよ、どうぞ』って言ってくれて。
ただ、やっと来てくれるようになったのに、今日はしんどいことばかりだったので気になって。
明日はお休みだし、また来てくれなくなったらどうしようかと思って・・・」

そこへ太郎が顔を出したので先生が
「タロくん、今日はしんどかったね。大丈夫かな?
先生達ね、タロくんエライなぁって感心してたの。
おもちゃもO君に貸してくれてありがとう。
本当なら年下のタロくんに使ってもらおうかなと思ったんだけど、
先生が言う前にタロくんが『いいよ、どうぞ』って言ってくれたから先生嬉しかったよ~
タロくん、メチャクチャかっこよかった。
先生、本当に嬉しかったから、タロくんが今日のことで学童に来たくなくなったらどうしようかって心配になっちゃった。
明後日もまた元気に来てくれる?」
太郎は黙って頷いていました。
先生は「ありがとう。じゃあまた水曜日にね」と帰られました。

「姫、タロのこと見に行ってるんだ
「だって、タロしょっちゅう泣いてんねんで。
OHやAK(姫の友達)だって『姫、タロ泣いてたで』って教えてくれるしさぁ」
「タロ、そんなに泣いてるの?
「毎日、1回は泣いてるんじゃない
そんなに泣いてたとは・・・

「タロ、大丈夫なの?」と太郎に聞いても
「大丈夫やって。泣いてるだけやし」とぶっきらぼうな返事。

姫は「ま、とりあえず学校には行ってるし、メッチャ元気に遊んでる時もあるんだし。
あかんかったら行かんでしょ」とあっけらかんと言うし

頑張り過ぎるのも心配な気もしますが、姫や姫の友達が見守っているようなので暫くはお任せしようかと思います。
先生方も太郎の頑張りを認めて褒めてくださるので太郎も頑張りがいがあるのかなぁ?
とりあえず、子供たちを信じて傍観することにします。


そうそう、太郎の雄姿も書いておかないと
先週は幼稚園の子たち(来年入学する子たち)との交流会がありました。
ジャンケンで見事に大役を勝ち取った太郎。
クラスで一人、司会者を務めたそうです
担任の先生からの連絡帳には
「タロくんの声は大きくてよく通るので進行がとてもスムーズに出来ました」
と書いてありました

いつも「みんなが笑うと嬉しい」と言っている太郎。
最高の司会者だったのではないかなぁと・・・親バカですね








思いきって!

2010-11-17 21:43:33 | 姫のこと
姫の個人レッスンの教室が見つかりました。
今の我が家にとってこの出費は痛いです。
でも、姫の元気の為なら、少しでも姫が自信を持てるなら
そう思って決めました。

講師は勿論、女性です
体験レッスンではたくさん褒めてくださって姫も嬉しそう
すぐに「ここでやってみたい!」と言うので
思いきって入会手続きしちゃいました

来週からレッスン開始です。

「お母さん、中学になってもレッスンに行けるんやったら
クラブは入らなくてもいいよね?

好きなことを自分のペースでのんびりと楽しめるのが一番です


ただ一つ、難を言えば
「タロも行く~」と当然ながら太郎も・・・
レッスン料が二人分・・・大丈夫かな

いやいや、母は強し!頑張りますよ~

姫のお友達 MYちゃん

2010-11-07 16:14:33 | 姫のこと
今日は姫のお友達MYちゃんが遊びに来ています。
MYちゃんは3年生の時に転校してきた子です。
転校してきて一番最初に仲良くなったのが姫なんだそうです。
人見知りする姫が転校生のMYちゃんに自分から声を掛けたと言うからです。

「今日、MYちゃんって子が転校してきて友達になった
「え姫、初めて会った子と友達になったの?」
「うん。MYちゃん一人やったから声かけてみたら仲良くなった」
と話したのが3年前。

MYちゃんのお母さんが後から話してくれたんですが
「転校して来た日、姫ちゃんだけが話しかけてくれたらしいの。
MYも自分から積極的に話す子ではないから固まってたみたい。
姫ちゃんが同じクラスで良かったって言ってるわ。
S小で初めてのお友達が姫ちゃんで良かったってずっと言ってる」

現在、同じクラスの二人。
そして自宅マンションも同じ
でも、今月末にはMYちゃんがお引っ越し
校区内なので学校では会えるんですが、少しでも一緒に居たいらしい

DSをしながらケラケラと楽しそうに笑っています。

すると、不意にMYちゃんが
「ちょっと前さぁ 姫とあんまり喋らんかった時期があるやん?
その後、久しぶりに姫に話しかけた時、
姫が返事してくれへんかったから嫌われたんかと思っててん」

「へ?ごめん、それ全然聞こえてないわ。
姫な、聞こえてそうで聞こえてない時よくあるねん」

「そうなんや~ 今度から『姫~聞いてるか~?』って言うわ」

「そうして~


こんな会話がさらっと出来るMYちゃん。
姫もこんなお友達ばかりなら楽しく過ごせるんでしょうけど。

誤解されたまま疎遠になったり嫌われたりすることが多いんじゃないかと思います。
MYちゃんみたいにサラッと聞いてくれたら姫だって説明できるのに・・・


余談ですが、このMYちゃんと姫は不思議な縁で繋がっていました。
太郎の保育園のお友達KS君のお姉ちゃんMKちゃんと姫は同い年で保育園で会うと仲良くしていました。
このMKちゃんとMYちゃんは転校前の学校では同級生で仲良しさん。
そして、姫の幼稚園のお友達HKちゃんと3人でよく一緒にいたそうです。
MKちゃんのお母さんとの話でその事実がわかって
姫が全く違う場所で出会って仲良くなった3人が元は同じ学校の仲良しさん
何だか不思議な縁でしょう?

一人がいい

2010-11-06 11:17:30 | 姫のこと
大会メンバー漏れから1週間。
姫は色々とこれから先のとを考えたようです。

「お母さん、中学って一人で出来る部活ある?」
「う~ん、美術部、手芸部、運動なら陸上部ぐらいかな」
「全部どこの学校にもある?」
「さぁどうかな。学校によっては無いところもあるんじゃない」
「姫さぁ、やっぱり無理やわ」
「無理って何が?」
「みんなと一緒に何かするの、無理。
しんどいねん。一人がいいわ。
だから中学は一人で出来るクラブにしようかなと思って」

やっぱり・・・って気持ちと、切なさが入り混じって
なんともやりきれない思いがしました。

「好きなのにね」
「うん。ホントは続けたい。
でも、みんなと一緒にするのはしんどくて・・・
一人で出来る方法ってないかな?
個人レッスンとかって高いから無理やんね?」
「ごめんな。今はお母さん、お金無いから」
「わかってるって


6年間、通学し続け、3年間クラブも頑張ってきました。
4年生で苛められた時も「休んでもいいよ」と言っても
「クラブに行きたいから」と言って休みませんでした。

そんな姫が初めて言葉に出して言ったのです。


「みんなと一緒はしんどい。一人がいい」


中学進学を控えて姫も考えて悩んでいるんだと思います。
集団生活はもう限界なのかもしれません。

太郎は「学校に行きたくない」と言って休むことがあります。
でも、姫はそれさえも言えずに6年間・・・よく頑張ったと思います。

個人レッスンは何とか受けさせたいです。
好きなことを親の事情で諦めさせるのは忍びないですから。

何より姫が好きなことなら続けさせないと


今日もクラブの本番で朝からお弁当を持って元気に出かけて行きました。

姫の涙、その後は・・・

2010-10-31 03:12:30 | 姫のこと
昨日、姫はいつものように朝からクラブの練習に行きました。
冬の大会のメンバーを決める日だと
緊張した顔で出かけて行きました。

太郎が「何を決めるん?」って聞いてきたので
「次の大会は選ばれた子だけが出られるの。
そのメンバーが今日決まるんだって。
姫は選ばれるかどうかわからないから緊張してるんだよ」

そしたら太郎は手を合わせて
「姫が選ばれますように
姫もがんばれ」と祈っていました

姫の帰宅時間、私は仕事中でした。
仕事を終えて帰ったら姫が何も言わないので
何となく察しはついたんですが
「お母さん、姫、泣いてたで。
帰って来てずっと泣いてた。
メンバーになれんかってんて。
あかんかったって」と太郎が教えてくれました。

姫に「そうなん?」って聞くと黙って頷きました。
今回は姫も何となく期待していたんだと思います。

「先生が褒めてくれた
嬉しそうに何度も、何度も言っていました。

私だって「もしかしたら・・・」って思っていました。
残念だけど、仕方ないです

姫はこのクラブが好きで頑張っていますが、
実力が評価され、他と比べられる世界なので
姫には辛いのでは?とずっと心配していました。

中学に行っても続けたいみたいです。
でも、中学は今よりもっとレベルが高く、
姫は下手をすると一度も大会出場メンバーには入れないかも
今でも部員の半分しか大会メンバーには入れないと聞いています。
そんな所へ行って姫は大丈夫なんだろうか?
仕事をしながらもそんなことをずっと考えていました。

どんなに頑張って練習しても、選抜テストで固まってしまえばそこまでです。
顧問の先生が苦手な姫は昨日もいつも通りには出来なかったんだと思います。

そんな姫がメンバーになったところで大会で固まればアウトです。
確かに先生の選択は間違いじゃない。
私が顧問だったとしても同じ選択だったと思います。

でも、母親としてはやっぱり切ないです。
好きなことを頑張っている姫に結果を残せる何かがあれば・・・
そんな風に思ってしまうのです。

でも、姫は違いました。
クラブでもいっぱい泣いて、その後は

「あかんかったけど、今日は基礎練習いっぱいしてきた。
お母さんがいつも『基礎がきちんとしてないと』って言うやん?
だから、今日はずっと基礎練習してきた

親バカかもしれませんが最高の娘だと思いました。
姫のこういうところ素敵だと思います。

「えらかったね」と言うと嬉しそうに笑っていました

「頑張ったら姫もメンバーになれるかなぁ?
あ!T中じゃムリか
そう言って笑える姫は本当にえらい


今日もまた練習です。
もちろん、頑張って行くようです

私も姫を見習わないといけませんね。
いつまでもうだうだと愚痴ばかりでは何も変わりません。

「今、出来ることを精一杯

姫を見ているとそう思います。
さあ、私も姫に負けないように頑張らなくちゃ