今日の一枚

 小さな幸せを
見つける名人になりたい

食料自給率の回復

2008-03-05 06:49:53 | WWFマガジンより
 今日は愛媛新聞の現論より
『食料自給率の回復』法政大学 田中裕子氏
 私のゼミでは「日本をさらに都市化すべきか」「食料輸入をさらに増やすべきか」
という課題でディベートを行なっている。
事前に資料を集め、グループごとに意見を述べる。一通りの議論の後、個々が
リポートにまとめるのである。
 私のゼミは「未来のための江戸学」をテーマにしているのだ。大都市の出現と
自然環境の変化は、すでに江戸時代に起こっている。それにどう対処したか、
学ぶことはいくらでもある。
 江戸は世界最大の都市人口を抱えていた。都市では排泄物やゴミが問題になる。
解決策は、それらの利用し尽すことであった。不要物の行き先は三通りある。
一番目は、それを使って異なるものを作る。二番目は燃料にする。
三番目は土壌の栄養源として田畑に戻すことである。
この三通りの過程を全て通るかどうかは、物によって異なる。
 例えば、紙はすき返される。再生紙は戯作(げさく)本の印刷に使われ、
さらにちり紙となる。すき返せば質が落ちるので異なった使い方をされるのだ。
燃やす過程で燃料となり、残った灰は畑の養分になる。
着物もほどかれて幾度も変身し、やはり灰となって畑に戻る。
これも三通り全ての過程を通るが、排泄物や風呂の残り湯、魚を洗った水や
つめや髪、生ゴミなどはすぐに土の養分となる。
このように、生活のなかで消費されるあらゆるものが循環する。

 そこで不思議なのが今回の再生紙偽装問題である。
再生の流れがこのように決まっていれば、規制も必要なく偽装もあり得ない。
しかし今回は古紙が大量に中国へ流れたことで循環が崩れた。
閉じられていないリサイクルなら、簡単に輪は崩れる。
これが今日のリサイクルの矛盾の一つ目である。
また、再生紙はインクを洗うため膨大なエネルギーを使う。
リサイクルは用途を変えることで成り立つ。同じ目的に使おうとすれば
エネルギーを消費するのは当たり前なのだ。これが矛盾の二つ目である。
 用途を変えることの中には燃料にするという方法も含まれるのだが、
現状では石油に依存しているので、他のものを燃料や電気にする工夫が進まない。
これが矛盾の三つ目である。
さらに、肥料として使える物が残っても、農地の減少と大量の化学物質の
使用によって、それを吸収する土壌もない。これが問題の四つ目である。
 これらの問題は食べ物にも及んでいる。江戸時代は食料自給率100%、
農民人口80%だった。しかし農村の工業化も進んでいて、
原材料を生産するだけでなく、布や紙やろうなどの加工品も生産していたのである。
藩士たちの指導によって職人技術が農村に普及し、現金収入もあり
教育機関(手習い)も増えていった。森林は全国で伐採制限が打ち出され、
育林政策がとられた。
 こういう状況は江戸時代から1965年あたりまで徐々に変化しただけで、
大きく変わっていない。農業人口が激変し、食料自給率が39%まで急落したのは、
この40年ほどの出来事だ。日本は歴史始まって以来の変化を迎えているのである。
 食品偽装や食品汚染の根本原因は、食料を輸入することで工業製品を輸出し、
外国との賃金格差を利用することで利ざやを稼ぐ、という綱渡りの方法を
とったことである。その結果、日本の輸入食料の重量と輸送距離を掛け合わせた
フードマイレージは世界一になった。これは日本人が他のどの国より、
毎日の食事で環境を汚染しているという意味である。その上、諸外国の食料の
値段が急騰したり食料不足になれば、いち早く飢餓がやってくる。
 これらを克服するにはどう考えても自給率の回復以外に方法がないように思う。
今なら間に合う。地方が小さな単位を形成し、食料や原材料の生産地と
いうだけでなく加工、流通、広報、教育、そして石油以外の電力生成を
はじめとする持続可能社会の構築の拠点になる、という方法があるはずだ。
地方が豊かになることで市場は国内に開かれるだろう。
日本のこれからは、自給率にかかっている。(田中優子氏)

 江戸のを真似ることは、難しいところは多いにあるのでしょう。
でも、食料の自給率をあげるのは、とても重要だということはわかる。
今の政府の政策はどうなのでしょう。
中国で生産される野菜が、なぜあんなに安いのか。
それを、あたりまえに思っていることがいいのか。

再生紙についても、資源の再利用について江戸の昔から
していたことなのですね。それと別に適切な森林管理のもと行なえば、
森林を破壊することはなく、木材資源を利用し続けることが可能なのではと
考えられるようになってきている。
日本国内で、全てをまかなえなくとも、森林を適切に利用することで
その従事者ができ、里山の保護、ひいては農業の後継者へと、
地方の活性化、豊かな日本に変われるのでは・・。
宮崎県の東国原知事は、道路を作ることで工場を誘致できると
言われています。地方の特色を生かす・・という考え方で
どこにでもある工場ではなく、活性化考えることは出来ないのでしょうか。


さだまさしコンサート

2008-03-03 19:08:03 | 写真日記
 さだまさしコンサートに行って来ました。
4年に一度のうるう年、2月29日金曜日にありました。
もちろん、田舎の我が家からコンサート会場までは、
電車と市内電車を乗り継いで、一時間20分ほどの行程でした。
いつもは車が、移動手段なのですけど、車の駐車場の確保が
都会は難しいって面倒なので嫌いなのです。

車の運転は、自信がありませんので
安全第一での移動です。
電車料金が2390円、市内電車は150円。
家から駅までの移動に800円。
〆て3340円の移動費用。高いのか安いのか・・わかりません
帰りは旦那さんのお迎え・・ということで。

 コンサートは想像通りに、トークで充分に笑わせてくれました。
今、話題の横綱の話からまだご健在のご両親の話し。
そこから、神々の話しに祖先信仰の話しと
豊富な知識を披露していただきました。
もちろん、歌もすばらしいし、演奏にも感動して
大きな拍手を送ってきました。
やっぱり生で聴く、歌や演奏は迫力もあり
歌うことで、伝えたいと思っていることを、聞けたことは
とてもよかったっと思います。

言葉は難しいといったお話もありました。
昔、新幹線がひかり号とこだま号しかなかったころ、
東京から新大阪行きでは、東京の次の停車駅は名古屋。
新大阪へ向かうさだまさしさんが、乗り込むと車掌が
何度も何度も、「いったん発車いたしますと、名古屋まで止まりません、
熱海へお越しのお客さまは、こだま号へお乗り下さい。
この列車はひかり号でございます」これを繰り返していたそうです。
「何があっても、どんなことがあっても名古屋までは止まりません」と・・。
名古屋に到着したとき「私があれほど申し上げましたのに、熱海にお越しの
お客さまが二名乗っておられました」と。
名古屋からの乗り換えの案内の時、いろんな乗換えの案内の後。
「熱海に引き返されるお客さまは、反対ホームへお移り下さい。
3分後に入ります列車はひかり号でございます。
絶対にお乗りになりませんように、その後2分後に入ります列車がこだま号で
ございます。絶対のお間違えになりませんように」。
ココで同じ車両の乗客は、大爆笑になったそうです。
多分、他の車両でも同じであったと思います。
でも、二人のお客さまは傷ついたわけですね。

だから、言葉は難しい・・って
 
 写真は石鎚が朝陽お浴びています。
いつも綺麗に見えたときは、得した気分。