◎ギリシャ神話 27 オリュンポス12神 14 ディオニュソス 1
★オリュンポス12神
・ゼウス
・ヘラ
・ヘパイストス(ゼウスとヘラとの子)
・アレス(ゼウスとヘラとの子)
・ポセイドン
・デメテル
・ヘスティア
・アプロディテ
・アテナ(ゼウスとメティスとの子)
・アポロン(ゼウスとレトとの子)
・アルテミス(ゼウスとレトとの子)
・ヘルメス(ゼウスとマイアとの子)
・ディオニュソス(ゼウスと人間セメレとの子)
◎ディオニュソス(ローマ神話ではバックス 英語名バッカス)
○蒲萄の神
○酒の神(葡萄酒の神)
○演劇の神
・レナイア祭(喜劇を主とする)と大ディオニュシア祭(悲劇を主とする)の守護神
○植物と暖かい水分の神
○文明の神 文明の振興者
★ディオニュソスの誕生(おもに「変身物語(上)」 岩波文庫より)
・ディオニュソスの母セメレはテバイの王カドモスとハルモニア(アレスとアプロディテの娘)の娘
・カドモスの娘セメレが、ゼウスの子を宿したというのだから、ゼウスの妃ヘラとしてはおだやかでない
ヘラはセメレの屋敷にやってきた
老婆に姿を変えて、声も老婆のようにつくって、セメレの乳母ベロエになりすました
ふたりは話をはじめて、長いあいだおしゃべりしているうちに、ふとゼウスの名が口にのぼった
老婆は「それが本当にゼウスさまだとよいのですがね」という
「神々の名をかたって、若い娘の部屋にはいりこんだ男は多いのですから
本当のゼウスさまなら、愛の証(あかし)をいただかねば!
天上のヘラさまに迎えられなさる時と同じような、偉大で輝かしいお姿で、姫さまに抱擁をお与えくださるよう、お頼みなさることです」
こんな言葉で、ヘラはセメレをまるめこんだ
セメレは、それが何であるかを明かさずにゼウスに贈り物をねだった
「好きなものを選ぶがよい
信用しがたいというなら、ステュクス河の神を証人にしよう」
と、ゼウスは取り消すことができない誓いをたててやった
「愛のちぎりをお交わしになるとき、ヘラさまの抱擁をお受けになるのと同じ姿のあなたを、わたしにもお与えくださいませ」
ゼウスは途中で彼女の願いをとめたいと思いましたが、もう手遅れでした
彼女が願いをとりさげることも、彼が誓いを撤回することももうできない
ゼウスは深い悲しみに沈みながら天界へ帰っていった
ゼウスは、嵐と稲妻、そして雷鳴と雷電を補強した
しかし、できるかぎりみずからの力を削減しようとして、第二の兵器として知られている弱い雷電を手にして、カドモスの屋敷へはいった
セメレは天の雷火にとうてい耐えることができず、焼けつくされた
ゼウスは未熟児だったディオニュソスを母親の胎内から救い出し、自分の太ももの中に縫い込んだ
やがてディオニュソスは父親の身体から2度目の誕生をした
その子をはじめのうち、母親の妹イノが育て、そのあと、ニュサのニンフ(妖精)たちに預けられて養育された
ディオニュソスは成長すると、ぶどうの栽培法とぶどうの果汁をしぼり葡萄酒を作る方法を発見したという
★「2度生まれた者」
・ディオニュソスは神と死すべき人間の女のあいだに生まれたが、2度目にはゼウスから生まれた
それで、ディオニュソスは神なのである
★ディオニュシア祭(おもに、「世界宗教史2」、ミルチア・エリアーデ、ちくま学芸文庫より)
・最も古い祭りの1つは、アグリオーニア祭
○野のディオニュシア祭(田舎のディオニュシア祭)
・村の祭り
・レナイア祭とアンテステリア祭とからなる
☆レナイア祭
12月の蒲萄しぼりの祭
新しい葡萄酒が神に捧げられる
☆アンテステリア祭
・2月から3月頃の花祭
・第1日目には、葡萄酒の樽が神に捧げられ、人々が新酒を賞味した
第2日目には、酒壺一杯の葡萄酒を合図とともにできるだけ早く飲む競争をした
都市への神の入場をあらわした行進も行われた
・第3日目には、人々は死者のために祈り、さまざまな穀物で作った粥、パンスペルミアを準備し、夜になる前に食べ終えなければならなかった
そして夜になると、「ケレス(デメテル)よ出て行け、アンテステリアは終わった」と叫ぶ
○町のディオニュシア祭(大ディオニュシア祭)
☆大ディオニュシア祭
・3月から4月
・合唱競技や悲劇、喜劇の競演が行われた
★ディオニュソスの秘儀
・ディオニュソス信仰の信者の多くは女性でバッカイと呼ばれ、山野を駆け回り、夜は笛や太鼓に合わせて熱狂的に踊り回る
儀式は山や森の中で行なわれ、獣を八つ裂きにし、その肉を生のまま食べる
そのことによって、神との交流が実現されると信じられた
・彼女たちは、「熱狂」「狂気」(マニア)に包まれている
ギリシャ語のマニアは、いろいろな種類の「熱狂」を意味する
★オリュンポス12神
・ゼウス
・ヘラ
・ヘパイストス(ゼウスとヘラとの子)
・アレス(ゼウスとヘラとの子)
・ポセイドン
・デメテル
・ヘスティア
・アプロディテ
・アテナ(ゼウスとメティスとの子)
・アポロン(ゼウスとレトとの子)
・アルテミス(ゼウスとレトとの子)
・ヘルメス(ゼウスとマイアとの子)
・ディオニュソス(ゼウスと人間セメレとの子)
◎ディオニュソス(ローマ神話ではバックス 英語名バッカス)
○蒲萄の神
○酒の神(葡萄酒の神)
○演劇の神
・レナイア祭(喜劇を主とする)と大ディオニュシア祭(悲劇を主とする)の守護神
○植物と暖かい水分の神
○文明の神 文明の振興者
★ディオニュソスの誕生(おもに「変身物語(上)」 岩波文庫より)
・ディオニュソスの母セメレはテバイの王カドモスとハルモニア(アレスとアプロディテの娘)の娘
・カドモスの娘セメレが、ゼウスの子を宿したというのだから、ゼウスの妃ヘラとしてはおだやかでない
ヘラはセメレの屋敷にやってきた
老婆に姿を変えて、声も老婆のようにつくって、セメレの乳母ベロエになりすました
ふたりは話をはじめて、長いあいだおしゃべりしているうちに、ふとゼウスの名が口にのぼった
老婆は「それが本当にゼウスさまだとよいのですがね」という
「神々の名をかたって、若い娘の部屋にはいりこんだ男は多いのですから
本当のゼウスさまなら、愛の証(あかし)をいただかねば!
天上のヘラさまに迎えられなさる時と同じような、偉大で輝かしいお姿で、姫さまに抱擁をお与えくださるよう、お頼みなさることです」
こんな言葉で、ヘラはセメレをまるめこんだ
セメレは、それが何であるかを明かさずにゼウスに贈り物をねだった
「好きなものを選ぶがよい
信用しがたいというなら、ステュクス河の神を証人にしよう」
と、ゼウスは取り消すことができない誓いをたててやった
「愛のちぎりをお交わしになるとき、ヘラさまの抱擁をお受けになるのと同じ姿のあなたを、わたしにもお与えくださいませ」
ゼウスは途中で彼女の願いをとめたいと思いましたが、もう手遅れでした
彼女が願いをとりさげることも、彼が誓いを撤回することももうできない
ゼウスは深い悲しみに沈みながら天界へ帰っていった
ゼウスは、嵐と稲妻、そして雷鳴と雷電を補強した
しかし、できるかぎりみずからの力を削減しようとして、第二の兵器として知られている弱い雷電を手にして、カドモスの屋敷へはいった
セメレは天の雷火にとうてい耐えることができず、焼けつくされた
ゼウスは未熟児だったディオニュソスを母親の胎内から救い出し、自分の太ももの中に縫い込んだ
やがてディオニュソスは父親の身体から2度目の誕生をした
その子をはじめのうち、母親の妹イノが育て、そのあと、ニュサのニンフ(妖精)たちに預けられて養育された
ディオニュソスは成長すると、ぶどうの栽培法とぶどうの果汁をしぼり葡萄酒を作る方法を発見したという
★「2度生まれた者」
・ディオニュソスは神と死すべき人間の女のあいだに生まれたが、2度目にはゼウスから生まれた
それで、ディオニュソスは神なのである
★ディオニュシア祭(おもに、「世界宗教史2」、ミルチア・エリアーデ、ちくま学芸文庫より)
・最も古い祭りの1つは、アグリオーニア祭
○野のディオニュシア祭(田舎のディオニュシア祭)
・村の祭り
・レナイア祭とアンテステリア祭とからなる
☆レナイア祭
12月の蒲萄しぼりの祭
新しい葡萄酒が神に捧げられる
☆アンテステリア祭
・2月から3月頃の花祭
・第1日目には、葡萄酒の樽が神に捧げられ、人々が新酒を賞味した
第2日目には、酒壺一杯の葡萄酒を合図とともにできるだけ早く飲む競争をした
都市への神の入場をあらわした行進も行われた
・第3日目には、人々は死者のために祈り、さまざまな穀物で作った粥、パンスペルミアを準備し、夜になる前に食べ終えなければならなかった
そして夜になると、「ケレス(デメテル)よ出て行け、アンテステリアは終わった」と叫ぶ
○町のディオニュシア祭(大ディオニュシア祭)
☆大ディオニュシア祭
・3月から4月
・合唱競技や悲劇、喜劇の競演が行われた
★ディオニュソスの秘儀
・ディオニュソス信仰の信者の多くは女性でバッカイと呼ばれ、山野を駆け回り、夜は笛や太鼓に合わせて熱狂的に踊り回る
儀式は山や森の中で行なわれ、獣を八つ裂きにし、その肉を生のまま食べる
そのことによって、神との交流が実現されると信じられた
・彼女たちは、「熱狂」「狂気」(マニア)に包まれている
ギリシャ語のマニアは、いろいろな種類の「熱狂」を意味する