ビタミンおっちゃんの歴史さくらブログ

STU48 音楽、歴史 などいろいろ

◎響きの科学

2016-10-31 19:26:44 | 音楽

響きの科学

★「響きの科学」(ジョン・パウエル、ハヤカワ・ノンフィクション文庫)を読んで少し

○音の高さ(ピッチ)はどうやって選ばれたのか?
 昔は国によってもピッチは異なっていた

●1939年にロンドンで開催された会議で、国際的な標準として、中央のC(ド)の上の「A」(ラ)のピッチ(基本周波数)を440Hzと定められた

 1939年以前はAのピッチにばらつきがあった

現在、絶対音感をもつ人は、1939年に決定された標準的なピッチを記憶しているということになる

モーツァルトは絶対音感を持っていたが、モーツァルトが記憶していた音は、1939年に採択された音とは異なっていた
 今のドレミファソラシドとモーツァルトの時代のドレミファソラシドは違う(ピッチが違う)ものである


○音を生むのに最適な振動する単純な形は円柱である
 大半の楽器は、空気の柱や弦(細長い円柱)を振動させて音を出している

○ギターなどの弦は数週間ごとに一式取り替える必要がある
 使っていると、弦の形が崩れてピッチがあやふやになるから


音の強度を10倍すると、音の大きさは2倍になる
 バイオリン1台の音の大きさを2倍にするには、バイオリン10台が必要となる

○音の大きさが2倍になるごとに、10デシベルずつ増えていく
 20デシベルの差があれば、音の大きさは一方の音より4倍大きい


●長調と短調の気分は実際に異なっている
しかし平均律の調はそれぞれ異なる気分を伝える(例えば、イ長調とハ長調について)というのは神話(思い込み)である
 調と気分のあいだに関連性はない

気分を転換するのは、転調したときである
 今の調から、全音または半音上の調に転調すると曲の雰囲気が「高揚」する


指揮者はオーケストラが実際に演奏する前に、仕事の大半を終えている


CDの音とレコードの音を聞き分けられる人はほとんどいないだろう

○平均的な聴き手なら、CDとMP3による再生を聞き分けることはできない
 MP3は人間の耳には聞こえない不必要な情報(CDの約90%)を削除したものである