◎飛行機 8 フライト 2
★飛行高度はどう測っている?
◎航空界での「高さ」と「高度」の区別
1 「高さ」は絶対高度ともいい、飛行機から真下の地表までの垂直距離を意味する
◎「高さ」は「電波高度計」で測る
地表に向けて電波を発し、はねかえってくる時間で垂直距離を測る
○「電波高度計」は巡航時に使用するには適さない
・「電波高度計」は正確な計器であるが、それゆえに、地表の輪郭を追うことになり、山や谷で上昇降下をくりかえすことになる
○「電波高度計」は離着陸時のような低高度で滑走路からの正確な高度を測るためにあり、2500フィート(約760m)以下でしか作動しない
・1フィート=0.3048m で1000フィートは約300m
2 「高度」とは、気圧を高度に換算した「気圧高度」とよばれているもので、「気圧高度計」で測る
★「気圧高度計」…気圧の変化によって高度を表示する
・気圧は上空になるほど減少する
・飛行機が上昇すると、気圧は下がり、計器内のカプセル(空盒(くうごう))は膨張する。この膨張を機械的に拡大して表示する
○「気圧高度計」は「国際標準大気」を基準にして目盛られていて、海面(標高0m)からの高度を示す
○「国際標準大気」
・基準となる大気で、海面(標高0m)上で15℃、気圧が1013.2ヘクトパスカル(水銀柱の高さで760mm)と国際民間航空機関が定めたもの
★高度計規正
・基準となる標高0mの大気圧はいつも同じではないので、「気圧高度計」は気圧の変化に合わせて規正(高度計の原点を修正し任意の気圧をセット)できるようになっている
1 QNHセッティング(平均海面高度気圧設定)
・低い高度を飛行する場合の規正値(高度計は実際の高度を示している)
・低空では障害物があり、実際の高度と高度計を一致させる必要があるため
・地上での高度計の指示が出発(または到着)空港の標高になるような気圧の規正値をQNHという(例えば、QNHが990hPaとか)
2 QNEセッティング
・高い高度(日本では14000フィート(約4267m)以上)や海上を飛行する場合の規正値
・高い高度では障害物がなく、海上では海面上の気圧を知りえないため
◎ある高さになると、すべての飛行機が標高0mの気圧を1013hPa(ヘクトパスカル)にセットして、同じ規正値で飛ぶ
この規正値1013hPaをQNEと呼ぶ
○すべての飛行機がQNEにセットすれば、すべて1013hPaを原点とする高度でフライトすることになるので、飛行機相互の高度間隔は保たれるので、衝突することを防げる
★フライトレベル
○QNEにセッティングした高度を「フライトレベル」とよぶ
・フライトレベルは100の位以下は省略し、単位をつけない
例えば、「FL340(フライトレベル スリーフォーゼロ)」とは「高度34000フィート」を示している
○フライトレベルは標高0mの気圧を1013hPaと仮定したものなので、実際の高度とは違う(標準大気状態では正確な高度となる)
○高度計規正をQNHからQNEに切り替える高度は、国によって違う
・QNHからフライトレベルに切り替える高度を、「トランジッションアルト」とよぶ
・フライトレベルからQNHに切り替えるフライトレベルを、「トランジッションレベル」とよぶ
・パイロットが降下してくるとき、「トランジッションレベル」に到達する直前に、管制官から伝えられたエリアQNHの値にセットし直す
・日本の場合は
トランジッションアルトは14000フィートで、それより上昇すると、例えばFL150とよぶ
・高度が14000フィート以上になると、パイロットは「1013」とコールして、左右の高度計が1013hPaにセットされているか確認し合う
・トランジッションレベルはFL140 である
・アメリカの場合は
トランジッションアルトは18000フィートで、
トランジッションレベルはFL180 となる
○トランジッションアルトとトランジッションレベルの数値が違う国もある
★飛行高度はどう測っている?
◎航空界での「高さ」と「高度」の区別
1 「高さ」は絶対高度ともいい、飛行機から真下の地表までの垂直距離を意味する
◎「高さ」は「電波高度計」で測る
地表に向けて電波を発し、はねかえってくる時間で垂直距離を測る
○「電波高度計」は巡航時に使用するには適さない
・「電波高度計」は正確な計器であるが、それゆえに、地表の輪郭を追うことになり、山や谷で上昇降下をくりかえすことになる
○「電波高度計」は離着陸時のような低高度で滑走路からの正確な高度を測るためにあり、2500フィート(約760m)以下でしか作動しない
・1フィート=0.3048m で1000フィートは約300m
2 「高度」とは、気圧を高度に換算した「気圧高度」とよばれているもので、「気圧高度計」で測る
★「気圧高度計」…気圧の変化によって高度を表示する
・気圧は上空になるほど減少する
・飛行機が上昇すると、気圧は下がり、計器内のカプセル(空盒(くうごう))は膨張する。この膨張を機械的に拡大して表示する
○「気圧高度計」は「国際標準大気」を基準にして目盛られていて、海面(標高0m)からの高度を示す
○「国際標準大気」
・基準となる大気で、海面(標高0m)上で15℃、気圧が1013.2ヘクトパスカル(水銀柱の高さで760mm)と国際民間航空機関が定めたもの
★高度計規正
・基準となる標高0mの大気圧はいつも同じではないので、「気圧高度計」は気圧の変化に合わせて規正(高度計の原点を修正し任意の気圧をセット)できるようになっている
1 QNHセッティング(平均海面高度気圧設定)
・低い高度を飛行する場合の規正値(高度計は実際の高度を示している)
・低空では障害物があり、実際の高度と高度計を一致させる必要があるため
・地上での高度計の指示が出発(または到着)空港の標高になるような気圧の規正値をQNHという(例えば、QNHが990hPaとか)
2 QNEセッティング
・高い高度(日本では14000フィート(約4267m)以上)や海上を飛行する場合の規正値
・高い高度では障害物がなく、海上では海面上の気圧を知りえないため
◎ある高さになると、すべての飛行機が標高0mの気圧を1013hPa(ヘクトパスカル)にセットして、同じ規正値で飛ぶ
この規正値1013hPaをQNEと呼ぶ
○すべての飛行機がQNEにセットすれば、すべて1013hPaを原点とする高度でフライトすることになるので、飛行機相互の高度間隔は保たれるので、衝突することを防げる
★フライトレベル
○QNEにセッティングした高度を「フライトレベル」とよぶ
・フライトレベルは100の位以下は省略し、単位をつけない
例えば、「FL340(フライトレベル スリーフォーゼロ)」とは「高度34000フィート」を示している
○フライトレベルは標高0mの気圧を1013hPaと仮定したものなので、実際の高度とは違う(標準大気状態では正確な高度となる)
○高度計規正をQNHからQNEに切り替える高度は、国によって違う
・QNHからフライトレベルに切り替える高度を、「トランジッションアルト」とよぶ
・フライトレベルからQNHに切り替えるフライトレベルを、「トランジッションレベル」とよぶ
・パイロットが降下してくるとき、「トランジッションレベル」に到達する直前に、管制官から伝えられたエリアQNHの値にセットし直す
・日本の場合は
トランジッションアルトは14000フィートで、それより上昇すると、例えばFL150とよぶ
・高度が14000フィート以上になると、パイロットは「1013」とコールして、左右の高度計が1013hPaにセットされているか確認し合う
・トランジッションレベルはFL140 である
・アメリカの場合は
トランジッションアルトは18000フィートで、
トランジッションレベルはFL180 となる
○トランジッションアルトとトランジッションレベルの数値が違う国もある