どうしても桜が満開の名塩川を見たかった。「宮っ子」を持って歩きだしたのは
まだ小雪ちらつくこの2月ころ、確かに写真を取り記事にはしたけれどその時に
水上勉の「名塩川」という短編小説があるのを知り図書館で借りて読んでみた。
あらすじは紙漉き職人弥右衛門と名塩紙の紙漉きにまつわる母娘の悲哀の物語。
この小説がかなり真実として流れているがあまりはっきりはしていないらしい。
作品には
大川へそそぐ底の深い川の岸にはいっぱいの桜が植えられている。
名塩の桜である。
この言葉がしばらく私をとらえていた。
12日はちょうど満開の桜であった。帰りのバスで思わず降りて車の行きかう
名塩の桜並木を歩いて写真を写してきた。
ちょうど教行寺の太鼓楼の近くに1本の桜が。
このあたりはかなりカーブになっていて川も深い。
桜の写真は難しいけれど小説を読んでからのこの思いだけで写してきた。
この桜の古木が一番美しくその下を見ると記念樹、大正11年とあった。
このあたりからの名塩川はかなり蛇行していたし町中へ入るともっと大きく蛇行して
国道176号線を右に左に姿を見せていた。
ほとんど狭い山肌にへばりついた家々は耕す土地などはない。
今日調べてまだ足りないものがあった。名塩川は大きな武庫川に注いでいることとその場所
名塩川の源流といわれるのがバス通りから近いところにあるということ。
これでおしまいと思ったのにこの川に対する私の興味は尽きない。