この日やはり時間が遅くといってもまだ5時、山に日は隠れていて綺麗な写真は撮れなかった。
糸桜のモノクロに近い写真を棄てきれずこうしてUPしてみました。
この糸桜は270年もここに生きている。
でも薄墨のようなこの写真を先日亡くなられたブログ友のmieさんにささげたい。
このたくましくも黒い幹がかえっていいのではないかと
写真をされるあなたならどんなコメントをしてくださったか。
善福寺の糸桜はもう満開を少し過ぎていた。
1年前の2月ころご自分が末期の肺がんということをブログで公表された。
すぐ入院されたけれどすべての治療を終えてからはホスピスにはいられて
携帯からの記事更新にはいつも素敵な写真がついていた。
「一片の花も仏の姿かな」
ブログの中での短い記事の中には皆さんに対する感謝とご家族に対する思いとか
「逝くときを待ちながら最期まで生きる」という大切な事を教えてもらったとある方の
コメントに書かれていました。
桜の花びらとともに逝かれた事にせめての慰めを感じて
ホスピスに入院中の最後の1ヶ月前まで携帯でブログを更新されていた。
亡くなられたことは「満開の桜の中今朝亡くなられました」とのコメントが入っていて知ることが出来ました。
「先に天国に着いたら一緒におしゃべり出来る場所を取っとくからね」
コメントに書かれたその言葉に思わず涙してしまいます。
いつだったかカーブミラーに写っていた小柄な方のお顔を思い出しながら
「自分のブログが皆に見てもらうだけのブログでないことを私自身も感じて生きていきたい」
とこの夕暮れの桜の木の下で思いました。
ご冥福をお祈りします。