立春を過ぎましたが、まだまだ気温が低いこの時期は、アツアツのお茶を楽しみたくなります。高温で濃く入れた緑茶の、甘みと適度な渋味、目覚め効果のあるカフェインは冬の朝にとても相性の良い飲み物です。また、外出などで芯から冷えた身体には「紅茶」をおすすめしています。
紅茶は、緑茶と同じ茶の葉から作られますが、作られる過程で茶葉を「発酵」させています。発酵により含まれている成分が変化して、より身体を温める効果が強い飲み物と言われています。
紅茶はアジアやアフリカで生産され、世界中で飲まれているお茶の一つです。菱和園では、主にアフリカのケニアで生産された紅茶を取り扱っています。ケニア山の山麓、海抜5,199mにある富士山よりも標高の高い茶畑で、農薬を使わず手摘みで収穫された茶葉を使っています。収穫された茶葉を、室内で半日~1日ほど陰干した後に高湿度の室(むろ)で数時間発酵させると、酵素の働きで茶葉が褐色に変わり、紅茶独特の香りを放ちます。
紅茶は、沸騰した高温で淹れるのがポイントです。高温であるほどに香りが開きます。鉄分が多く含まれる水や鉄器などで沸かしたお湯は相性が悪く、成分のタンニンが鉄分と反応し変色や雑味の原因となります。紅茶のティーポットが磁器やガラス製が多いのもこのためです。ケニア産の茶葉は、若々しい香りとコクが強い特徴があり、ミルクやレモンを合わせて楽しむのにも適しています。
寒い山梨の冬は、アツアツの紅茶の飲み頃です。