ブギーナイツの館 - 青春の蹉跌から超暇人への道までを記すブログ

のんきな人です。とにかくどうでも良いブログ。
https://twitter.com/beef_balls_bot

散歩 消えるモノを見つけたその15 ゴールド街

2015-07-03 19:48:01 | 散歩 消える物をみつけた
本願寺月光蟲です。

阿佐ケ谷に降りたちました。
駅横、いや駅ビル?高架線下のゴールド街がとうとう閉鎖。
一等地も一等地な場所なんだが、いわくつき物件みたいになってる。
勿論所有はJR様(笑)

ここは高架線下で二階建て。
駅横。
かなり前に建てられた商業ビル。

実は長年個人経営の店ばかりで。
歴史はよくわからないが、ビルを作った当初、地上げの際近隣の飲食店やアパレルが入ってたわけです。
飲食店、アパレルと言っても個人経営。
あとゲーセンやカバン屋、靴屋、クリーニング屋、床屋とか。
以外とお客さんは入ってたような気がするんだけど、時間と時代は残酷。
ビルの老朽化、そして一等地がゆえにJRはなんとかしたい意識が客である連中にも伝わってきてた時期があるような。
ようは、ボロいビルの中に安い定食屋や飲み屋が入ってるわけで。
個人経営の場合、ようは、、営業努力をしないパターンな店があるわけだよ。
詳しい事はわからないけど、ビルを作る際、家賃は破格な安さで、出て行きたい時に出ていけるような契約だったんだろう(あくまで予想ね)。

だが時代はチェーンの台頭やデフレ等の価格破壊とか時代の流れ。

駅横の一等地で家賃も破格なわけだったんだろうし、道楽に近い商売に見え始めるわけ。
だが、大企業の一方的な「でてけ」は良くないわけだよ。

話はズレるが、ここのビルは若い奴を対象にしてるのか若い奴を対象にしてるのかわからないビルで。
老若男女楽しめるビルにも見えない。
だが、飲食店はやはり強くてね。
安かったんだよ。

個人経営で安くて味もまあまあ。

だが、老朽化だけでなく、掃除だのなんだのでみすぼらしく見え始めるわけ。
掃除マニュアルなんかないわけだろうし。
凄いんだよ、お年をめした店ばかりになるからさ、、
テーブルの真横の壁に掃除したモップとか置いてあったりしたりね、、、。
あとはコップが普通に汚かったり。
ゲーセンはゲーセンで、最初からハードモードに設定してるからいきなり難易度高いし。
でも駅横だから客はくるわけ。

たぶん、これも予想でしかないけど、、
はたから見てるとJRが鬱陶しく思ってるような空気というかね。
アトレとかルミネとは言わないけどさ、駅ビルだからなんとかしたい、みたいな空気がどんどんと(笑)
だが契約が色々あるんだろうから皆出て行かないわけよ。

で、外部に色々漏れ始めるわけです。
ようはJR対テナント。
大きな金が動くのはだれでも想像つくやん。
だが、聞こえてくるのはJRの横暴さ加減
個人経営を一方的に追い出そうとしてる、と。

で、訴訟だのなんだの、テナントとJRの険悪な関係がさらに噂になる、と。

金が一番なんだろうけど、「めんどくさい」ってな店主は撤退を決めるわけ。
戦うテナントは撤退的に戦うみたいな。

で、、さらに数年。
ビルの二階は通行止めで誰も入れなくなり。
深夜は閉まってるが1階は朝から晩まで。
雨の日は便利な通り道に。
そのまま数年。
残りの店は1件、2件と減り。
さらに数年。

最初は町の住民もテナントを応援してたんだよね、「負けるな」、みたいな。
で、さらに数年。

二件だけになりさらに数年。
ぶっちゃけ、、、ただの通り道になるだけ。
なんか、、町の住民も「ごねすぎじゃね?」みたいな空気に。
いやね、皆意地悪じゃないんだよね。
老朽化な上に二階は通行止め、飲食店は出て行くが改築だのもないから深夜はネズミやらゴキブリやら凄そうなわけ。
で、あとは、駅ビルだから、色んな店があってこそ便利なわけ。
これはね、難しいんだけど、チェーンだの個人経営だのではなくて、経営努力が見えるかどうかだったんだよね。
最初は町の住民も「JRに負けるな個人経営」と思ってたんだよ。
だけど、残った店は、毎日毎日同じなわけ。
時代に合わせないどころか「売る気あんの?」みたいな店だけになったわけ。
そんなんで数年、、、町の活性化だのそんな大げさな話でもなく、「やる気ねーんだな」と大半の人が思うような空気に。

確かにJRの横暴はどうか?なわけなんだが、戦後の契約をもとに、何の努力もせず一等地でただ店を開いてるだけなわけ。
町の活性化なんて考えてないんだよね。

誤解かもなんだが、最終的に「なんであの店どかないわけ?」みたいになっていったと。
JRの思惑ではなく、一等地にあぐらをかいてる店、しかもなんの経営努力もしないし、しているそぶりすらないわけ。
町の住民は、雨の日に便利な道でしかなくなって。

で、先日やっと終わったらしい。





今はもう中に誰も入らない。
お店は移転。
はっきりいうと、JRからまた新しい土地を破格で借りたり改装だのも破格で出たんだろうけど、新しい土地でやってけるとはあまり思えないんだよな。
真面目に店を経営しようなんて空気ゼロだったし。

この建物は、外部の人間や政治家から見ると、JR対個人経営に見えて話題になったりしたし、これからもなるだろう。
だが、、住民はそんな事ではなく、経営努力しない店を守るわけもないし。
政治家や企業なんか関係なかった幕切れは、やはり住民が「どうでもいーけどあのビル勿体無いから何とかなんね?」ていう結果に。
JR大企業VS個人経営、な図式でJRが勝っようにみえるが、それは力の論理ではない。
町の住民すら見向きもしないし経営努力なんて全く考えなかった店がゴネただけ、と。

のんびり店をやりたい、という気持ちを考えても「それにしてもやる気なさすぎだろ」な店だけになったわけで。
このビルの末路は、町の老害、これにつきるかと。
既得権益の店主とJR、どっちが正しいか?とかどっちが横暴か?は二者だけで、町の住民は皆、「きったねービルなんとかしれ」という結末であった。

最初は個人経営、ラストは皆見て見ぬフリ、騒いだのは関係ないエリアの個人経営の連中と政治家と司法とJRの担当だけであった。

町の住民の民意みたいなものは?
今後に注目したい。