気まぐれ日記

気ままに、また、思い出に

ゴッホ展 ヘレーネとフィンセント 東京都美術館

2021-09-27 | 美術館(キルト展を含む)
久しぶりに上野の東京都美術館に出かけて、ゴッホ展を楽しみました。



期日時間指定ですが、なかなか混んでいました。
ゴッホ展だけあって、ゴッホの絵画がたくさん展示されています。

1 芸術に魅せられて: ヘレーネ・クレラー=ミュラー、収集家、クレラー=美術館の創立者

3点の絵画が展示されています。

2 ヘレーネの愛した芸術家たち:写実主義からキュビスムまで

ゴッホの他にもヘレーネが愛した芸術家たちのコーナーもあります。

特にバラの絵画で有名で去年の『ロンドン・ナショナル・ギャラリー展』にもバラの絵画が来日した、
アンリ・ファンタン・ラトゥール。

バラの品種のファンタン・ラトゥールは、この画家の名前をもらっています。
『静物 プリムローズ、洋梨、ザクロ』


磨き抜かれたナイフにレモンが写っています。

ピエール=オーギュスト・ルノワール
『カフェにて』


31歳で早世してしまったため、作品が少ない新印象派、点描画家のジュルジュ・スーラ。
ヘレーネはスーラの作品がとても好きだった(私もスーラ好き)らしく、4点も購入しています。
『ポール=アン=ベッサンの日曜日』


シニャックの作品も来日展示されていますが、絵画の縁取りまで、すべて点描で囲っている清々しい絵画です。

オディロン・ルドン
『キュクロプス』


ギリシャ神話に登場する単眼の巨人のキュクロプスが愛するガラテイアを寂しげに見つめる絵画になっています。
キュクロプスは狂暴でガラテイアの恋人を殺してしまいますが、ルドンのキュクロプスには狂暴性が感じらません。
幼少期に里子に出され、孤独を感じていた、ルドンは成長してモノトーンの単眼の絵を数々描き、それに触発された水木しげる画伯が『ゲゲゲの鬼太郎』の目玉おやじを生み出したのは、有名な話です。

モンドリアン
『グリッドのあるコンポジション 5:菱形、色彩のコンポジション』


パステルカラーの上品な色彩です。

他にはカミーユ・ビサロ、ポール・シニャック、ジュルジュ・ブラック等の作品も展示されています。

これから後は、すべて、ゴッホの絵画です。
3-1素描家ファン・ゴッホ、オランダ時代
細かい素描が、数多く展示されていて、細かく鑑賞するのに時間がかかり、この辺りとても混みます。
有名な絵画『じゃがいもを食べる人々』のリトグラフが展示されています。
余談ですが、この油彩画は、徳島県の大塚国際美術館に展示されています。

3-2 画家ファン・ゴッホ、オランダ時代
『森のはずれ』
ヘレーネが最初に購入したゴッホの絵画です。


3-3 画家ファン・ゴッホ、フランス時代
3-3-1パリ
『レストランの内部』


所々、点描になっています。

『石膏像のある静物』


パッと観て、セザンヌみたいと思ってしまいました。(本とバラがずり落ちそうな感じがします。)
ゴッホの安らぎの文学と自然です。

3-2-2アルル
目指したのは、人の心を高揚させ、慰めてくれる自然

『糸杉に囲まれた果樹園』


『レモンの籠と瓶』


赤でレモンの縁どりをしています。

『種まく人』
ジャン=フランソワ・ミレーを尊敬していたゴッホ。

特別出品 『黄色い家 (通り)』


ゴーキャンが来るのを心待ちしていて、部屋に飾るため、ひまわりを描きました。
黄色に映える空の色です。

『サント=マリー=ド=メールの海景』


3-3-3 サン=レミとオーヴェール=シュル=オワーズ

『サン=レミの療養院の庭』


『悲しむ老人 (永遠の門にて)』


『夜のプロヴァンスの田舎道』


『花咲くマロニエの木』


生前にはたった1枚しか絵が売れなかったゴッホですが、ファーストネームのヴィンセントだけを入れた署名の作品があります。

ロンドン・ナショナル・ギャラリー展のレンブラントの所でも書きましたが

「ラファエロ・サンチェ、ミケランジェロ・ブオナローティ、ティツィアーノ・ヴェチェッリオと偉大な画家は、ファーストネームで後世に残る。」

偉大な画家を目指しファーストネームで呼ばれるあこがれや気概を感じました。

それから、浜辺美波さんの解説は良かったです。
押さえ気味の声のトーンで速さも良かったですね。
個人的には多部未華子さんの美しい日本語が特に好きです。

























最新の画像もっと見る