この二冊、どちらを読もうかなと思っている人に私個人の感想を書きます。
日本図書館協会選定図書の
船本弘毅監修 成美堂出版発行
『一冊でわかる名画と聖書』
私としては、初心向きはこちらがお薦めかな。
1、地図が詳しい
2、『創世記』の『天地創造』がわかりやすい。ミケランジェロを採用していて、説明が丁寧。
他方はボスの扉画になっている。
3、『ノアの方舟』ミケランジェロなので、わかりやすい。
他方は、あまりお目にかかならない
ウッチェロになっている。
4、巻末の収録絵画リストに画家名が載せてある。
他方の巻末リストは掲載作品と写真提供元一覧で画家名が載せていない。
5、『これだけは知っておきたい聖書の名画』に、ミケランジェロ・ブオナローティの『天地創造』の詳しい説明がある。
同じく、レオナルド・ダ・ヴィンチの『岩窟の聖母』は、ルーヴル美術館版とロンドン・ナショナル・ギャラリー版の比較が掲載されている。
中村明子著
株式会社西東社発行
『ビジュアル図解 聖書と名画』
こちらのお薦めは
1、『アダムの創造』
ミケランジェロのフレスコ絵でわかりやすい。他方は、クリムトです。
2、『大洪水』遠近法にこだわるウッチェロならではの、解説がある。
3、『十字架上のキリスト』は、もっとも美しいと言われるディエゴ・ベラスケスの絵画になっている。
(かなり個人的な好みですが)
また、両本とも、『最後の晩餐』では、古代ローマの食事スタイル(寝そべって食事をする)も研究していた、ニコラ・プッサンの絵画も載せてある。
『名画と聖書』
『聖書と名画』
たいていは、金袋を握った姿に描かれるユダは、部屋から退出しようとする後ろ姿の描写になっている。
どちらも読みごたえは充分あり、絵画と共に聖書がわかる解説本です。