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千里の道も一歩から

上達の法則

2009-02-07 21:52:48 | Books
穏やかな天気で寒くもなくまさに練習日和。

上達の法則―効率のよい努力を科学する (PHP新書)
岡本 浩一
PHP研究所

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スポーツでも芸術でも楽器でも仕事でも上達していく過程というのは苦しいけども楽しい期間。上達には「習うより慣れよ」という部分が多々あるかとは思いますがより効率的にスキルを身につけることが出来ればもっと楽しむことが出来るようになるはず。これは記憶と認知心理学に基づき上達の過程と効率の良いスキル取得を分析した本です。  日常を過ごしているとつい慣れたことに終始して新しい挑戦を忘れそうになりますが新しいものこそ自分の幅を広げるチャンス。
努力を無駄にしない上達のコツを掴むことだけでなく上達したという経験を持つことはどんな状況に陥ってもこの状況からでもやって行けるという自信をつけることが出来るはず。


筆者は初心者、中級者、上級者とランク付けしていて中級者に関しては初心者からでも努力だけで上がれるレベルであるとしています。上級者に関しては物の見方が変わるような実感を持っていること、技能だけでなく知識も豊富であることを挙げています。

◆上達者の特徴
 ・技能のスキーマ(枠組み)の形成が優れている
  動作に必要な宣言、手続き型の記憶がすぐに引き出せる状態にあり、
  こういったスキーマが多く頭の中で形成されている。
 ・コーディング能力に優れている
  言語化しにくい動作を頭の中で言語化したものとしてコーディングする能力
  効率よくコード化することが出来ればそのコードを暗記することも
  たやすくなる。
 上のことから起こる特徴は…
 ・退屈しにくい、疲労しにくい
  一つの動作でも多くのコードを引き出すことが出来るので退屈しにくい
 ・上達のコツを言葉で表現できる
  コーディング能力に優れているので
 ・直接は役に立たない知識を持っている
  違う分野の知識関連分野の知識から本業に生かすことが出来る 
 ・細部へのコダワリがある、自分の美学がある
  効率よくコーディングされているのでその分、細部に気をかける余裕が出来る
 ・成功を喜ぶ気持ちよりも失敗を悔しがる
  上級者では失敗が成長の糧になる。
 ・自己評価だけでなく他者の評価と観察を的確に出来る
◆上達者になるには
 ・得意なものにこだわり、好きなことを中心とした鳥瞰的認知を手に入れる。
 ・ノートを取ることによって手続きを言葉化してみる。
 ・理論的知識を手に入れる
 ・上級者に接してスキームを学ぶ
 ・他の分野や隣の分野を学んでみる
 ・反復練習する
 ・評論を読む
 ・感情移入する
 ・独自の練習法をしてみる
 ・何もしない時期を生かす

何でも新しいことを初めるいうのはワクワクする瞬間です。
上達の経験を大切に、そして上達の意欲をいつまでも忘れずに生きて生きたいところです。

  
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