風信子(ひやしんす)の☆本の紹介&エッセー☆俳句

濫読・雑読の風信子(ひやしんす)が気の向くままに、お気に入りの本を紹介いたします。

ひやしんすの☆エッセー☆ 5月21日 『ビター(苦味)をちょっぴり』  

2005年05月21日 | ☆エッセー☆ビター(苦味)をちょっぴり
文藝春秋6月号に載っていた、作家 深田祐介氏の記事に興味を持った。
「かくして私は仏教を捨てた」檀家総代がキリスト教へ改宗するまでの心の遍歴・・・。という小見出しつきである。ウーム。

あまりに俗悪な寺に絶望して、キリスト者へなられたよし。書かれていることには深く共鳴した。が、教会へ所属するということは、深田氏も孤独に耐えられずに結果、組織に所属することを選択したということを意味するものだ。人はよるべなきものだ。熟慮の果てであろうから、後悔はさらにない、という仏教への決別が語感にもでていて清々した気分の高揚がうかがえる。

そういう風に決心してしまえる人は羨ましいものだが、不勉強でもあるし、そうひとつとびにいずれかの宗教に飛び込むのは、まだ出来かねる私だ。

最近、別の作家による宗教なしで死を迎える心の準備をするというような本が出ていたような気がする。読んで見たいと思う。誰、だったかな。書名も作家名も失念した。