先日の北海道胆振(いぶり)東部地震で泊原発の外部電源が全て喪失し、非常用発電機で凌いだというニュースがありました。
これは東日本大震災の教訓を基に災害時における対応強化を図った結果だと思います。
泊原発は現在は定期検査中(新安全基準に基ずく審査中)のため、原子炉内の燃料棒は全て抜かれており、原子炉が破壊される恐れはなかったのですが、燃料棒を保管しているプールを冷却しなければなりません。
あるメディアは「震度2で外部電源喪失寸前」のような見出しの記事がありました。
この記事、ちょっとおかしいのです。
何がおかしいのかと言うと、泊原発周辺は確かに震度2でした。それで外部電源を喪失した訳ではないのです。震源地に近い北海道の約4割の電力を供給している「苫東厚真火力発電所」が地震により自動的に停止し、その波及効果で全ての発電所が停止してしまったのです。すなわち「広域停電」が発生したのです。
北海道は地理的に電力の融通が受けられるの東北電力だけです。東京電力であれば中部電力や東北電力から電力の融通を受けることが可能ですが、北海道はそれができません。
外部電源を三系統に分けていても、全発電所が停止し、北海道全域が停電してしまったのではどうにもなりません。そのような事態に対処できるよう、非常用発電機が用意されており、稼働してことなきを得たのです。東日本大震災の教訓は生きていました。
確かに費用はかかりますが、非常用発電機も多重化しておく必要はありますね。
私も原発が廃止できればそれに越したことはないと思っています。ですが、安定した電力を得るためには原発の存在は欠かせないと考えています。
危険性の高い核分裂反応を応用した原子力発電から比較的安全な核融合反応を応用した原子力発電にできれば良いのですが、まだまだ先の話ですね。
比較的安全と言ったのは、核融合反応は条件が一つでも欠けると反応が停止するからです。その反面、核融合反応による中性子の放出で隔壁などが弱いながらも放射能を帯びてしまうという問題があります。
核反応以外で現在、実用化できる可能性が高いのは衛星軌道上で太陽光発電を行い、マイクロ波で送電する方法です。地上レベルだと思いますが、送電実験も行われています。
よく再生エネルギーと言われている太陽光発電や風力発電ですが、天候に左右され安定的に発電できるわけではありません。そこが問題なのです。
太陽光発電は晴天ならばいいのですが、曇天や雨天では発電量がぐっと落ちてしまいます。風力発電は風が強過ぎると発電できなくなります。
再生エネルギーに限らず現在の発電方法には一長一短があります。短所のみを取り上げてあげつらうのではなく、長所をどう生かし、短所を少なくするのかを考える必要があるのではないでしょうか。
福島第一原発の事故に関してですが、地震で事故が起きたように語られることがあります。
実際には地震そのものでは原子炉は自動的かつ安全に運転を停止しています。この時は外部電源は確保されています。その後に巨大な津波によって非常用発電機を含む電源が全て喪失し、事故に至りました。
全電源喪失が想定外だったと言うのは危機管理の観点から言えば不合格です。危機管理は最悪に備えるのが基本です。
原子力発電は安全だと言う神話がいつの間にか生まれ、それを疑うことのなかったことが最大の原因ではないでしょうか。
これは東日本大震災の教訓を基に災害時における対応強化を図った結果だと思います。
泊原発は現在は定期検査中(新安全基準に基ずく審査中)のため、原子炉内の燃料棒は全て抜かれており、原子炉が破壊される恐れはなかったのですが、燃料棒を保管しているプールを冷却しなければなりません。
あるメディアは「震度2で外部電源喪失寸前」のような見出しの記事がありました。
この記事、ちょっとおかしいのです。
何がおかしいのかと言うと、泊原発周辺は確かに震度2でした。それで外部電源を喪失した訳ではないのです。震源地に近い北海道の約4割の電力を供給している「苫東厚真火力発電所」が地震により自動的に停止し、その波及効果で全ての発電所が停止してしまったのです。すなわち「広域停電」が発生したのです。
北海道は地理的に電力の融通が受けられるの東北電力だけです。東京電力であれば中部電力や東北電力から電力の融通を受けることが可能ですが、北海道はそれができません。
外部電源を三系統に分けていても、全発電所が停止し、北海道全域が停電してしまったのではどうにもなりません。そのような事態に対処できるよう、非常用発電機が用意されており、稼働してことなきを得たのです。東日本大震災の教訓は生きていました。
確かに費用はかかりますが、非常用発電機も多重化しておく必要はありますね。
私も原発が廃止できればそれに越したことはないと思っています。ですが、安定した電力を得るためには原発の存在は欠かせないと考えています。
危険性の高い核分裂反応を応用した原子力発電から比較的安全な核融合反応を応用した原子力発電にできれば良いのですが、まだまだ先の話ですね。
比較的安全と言ったのは、核融合反応は条件が一つでも欠けると反応が停止するからです。その反面、核融合反応による中性子の放出で隔壁などが弱いながらも放射能を帯びてしまうという問題があります。
核反応以外で現在、実用化できる可能性が高いのは衛星軌道上で太陽光発電を行い、マイクロ波で送電する方法です。地上レベルだと思いますが、送電実験も行われています。
よく再生エネルギーと言われている太陽光発電や風力発電ですが、天候に左右され安定的に発電できるわけではありません。そこが問題なのです。
太陽光発電は晴天ならばいいのですが、曇天や雨天では発電量がぐっと落ちてしまいます。風力発電は風が強過ぎると発電できなくなります。
再生エネルギーに限らず現在の発電方法には一長一短があります。短所のみを取り上げてあげつらうのではなく、長所をどう生かし、短所を少なくするのかを考える必要があるのではないでしょうか。
福島第一原発の事故に関してですが、地震で事故が起きたように語られることがあります。
実際には地震そのものでは原子炉は自動的かつ安全に運転を停止しています。この時は外部電源は確保されています。その後に巨大な津波によって非常用発電機を含む電源が全て喪失し、事故に至りました。
全電源喪失が想定外だったと言うのは危機管理の観点から言えば不合格です。危機管理は最悪に備えるのが基本です。
原子力発電は安全だと言う神話がいつの間にか生まれ、それを疑うことのなかったことが最大の原因ではないでしょうか。
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