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エバンジェリストがベンダーを磨く

ICT業界において、自社の先端テクノロジーを解説し伝えるのがエバンジェリストだ。外資系ベンダーが先行した。IBM、マイクロソフトだ。国産ベンダーでは、日立製作所にもあるようだ。

エバンジェリストの組織体制、露出度の点からいうと、IBMが際立っている。エース級の人材を投入しているようにみえる。

複雑化するICTのテーマ、テクノロジーをわかりやすく解説するというのは重要だ。ユーザーは、わからないものを導入したいとは考えないからだ。これは、革新的なテクノロジーが急速に普及しない理由のひとつだ。結局、ブラックボックス的なテクノロジーは、ユーザーに定着していかないのだ。

プレスなどメディアに対して、エバンジェリストがプレゼンやデモを行なうことは、ベンダーおよび製品のプレゼンスを高める上では有効だろう。記者にはきちんと理解してもらう必要がある。記者自身が理解していないと他者に正しく伝えることはできない。メディアへの露出効果は関係者が考える以上に莫大だ。また、まちがって伝えられたときのマイナスははかり知れない。

従来であれば、マーケティング担当者あるいは製品技術担当者による説明がもっぱらであった。エバンジェリストとどうちがうのか。もっともな疑問だ。だが、説明するのは難しい。一度、競争相手のエバンジェリストの話を聞いてみることだ。納得がいくと思う。

エバンジェリストの活動を本格化しているベンダーもあれば、そうでないベンダーもある。溝は大きい。後者にとっては、今後、タフな年月になりそうだ。
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