白石勇一の囲碁日記

囲碁棋士白石勇一です。
ブログ移転しました→https://note.com/shiraishi_igo

棋聖戦第2局封じ手予想

2020年01月20日 21時07分47秒 | 囲碁界ニュース等

<本日の一言>
グロービス杯の予選が進行しています。
これまでに上野愛咲美三段(18)、関航太郎三段(18)、田中康湧初段(18)の3名が代表になりました。
予選もレベルが高いですが、残りの3名はどんな顔ぶれになるでしょうか。



皆様こんばんは。
本日は棋聖戦第2局の1日目が行われました。
早速振り返っていきましょう。
なお、この対局は
日本棋院ネット対局幽玄の間(解説・富士田明彦七)や囲碁プレミアムで中継されています。


1図(実戦)
河野臨挑戦者(39)の黒番です。
黒1は、A方面とB方面を見合いにした手ですね。

その瞬間、白2のツケ!
下方の黒に働きかけ、黒が対応している隙に見合いの関係を打破しようというわけですね。
井山裕太棋聖(30)らしい積極戦法です。




2図(実戦)
白1はシチョウ当たりですね。
ところが、シチョウの逃げ出しに
構わず、黒2、6と連打!
この後は、ものの勢いで
白Aと伸びきって黒B、という振り替わりになるかと思いました。
しかし、井山棋聖は冷静でしたね。




3図(実戦)
結局、白×は取ったものの、外に利き筋が残っているマイナスがあります。
そして、隅の黒は1線や2線を連打してのつらい生き方です。
黒に何か誤算があったのでしょうね。




4図(打ち掛け局面)
ここで打ち掛けとなり、次の白の手が封じ手となりましたが・・・。
この盤面を見たときは驚きました。
黒を持ちたい棋士はいないのではないでしょうか。

さて、封じ手予想ですが、ここまで難しいのは久しぶりです。
ありそうな所を○で囲んでみましたが、大きな○の中には5つ
ぐらい入っています・・・。



5図(封じ手予想)
封じ手予想は白△のツケにします。
黒地を荒らしにいくなら白Aが素直な手ですが、厳しく攻められるかもしれません。
そこで、控え目に打って黒地を制限しようという作戦です。

明日はどんな展開になるでしょうか?
生きるか死ぬかの戦いになることもあるかもしれませんね。



☆各所で指導碁を行っています。皆様のお越しをお待ちしています。

日本棋院有楽町囲碁センター・・・JR有楽町駅前の交通会館9Fです。毎月1回、指導碁当番を担当しています。今後は1月28日(火)、2月12日(水)、2月28日(金)、3月27日(金)に指導碁を行います。

永代塾囲碁サロン・・・武蔵小杉駅徒歩5分です。毎月第2土曜日(今月は第3土曜日)に講座と指導碁を行っています。

白石囲碁教室・・・五反田駅徒歩4分です。指導碁や個人レッスンを行っています。

New!上達の約束・・・上達の約束は、お客様の都合に合った会場を選べる回数制のレッスンを行っています。私の担当する五反田教室が新たに始まりました。毎週水曜、19:00~21:30です。


☆「やさしく語る」シリーズ、好評発売中!
やさしく語る 碁の本質」 「やさしく語る 布石の原則」 「やさしく語る 碁の大局観」 ・・・現在、「やさしく語る」シリーズを3冊出版しています。

※4作目「やさしく語る 棋譜並べ上達法」が、8月13日に発売されました!