《熱海》といえば、母にとって特別な想い出の地です。
母が物心つく頃に別荘が建てられ、夏休みや冬休みを丸々過ごした想い出があるのです。
これは、母だけでなく、母の兄弟姉妹、全員にとって、戦前、戦中、終戦翌年に祖父が亡くなるまでの、裕福で幸せだった時代の象徴でもありました。伯父や伯母たちの口からも、ずいぶん「熱海の家でね」「熱海ではね・・」と聞いたものです。
残念ながら、戦後のドサクサの中で手放さなくてはならなくなったのですが、疎開して、終戦を迎えた母にとって、熱海は、私には想像できない程の特別なものがあるようです。
・・という事で、今回の熱海行きで、私はその場所を母と訪れてみたいと思っていました。その為に、電車でなく車で来た訳です。
しかもその家があった、通称《牡丹台》と呼ばれた場所は、起雲閣や旅館からも近いエリアだったので、チェックアウトすると、すぐにそちらへ向かいました。
海蔵寺を過ぎて、水口園の左側の急坂。
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車で、一通の、この三叉路の左側を登って行って、ぐるっと廻りましたが、母の記憶と一致するものが見つからず、右側の坂を下って戻り、より詳しく納得がいくまで探索するために、水口園の閉ざされた門のスペースに車を停め、父を待たせて、徒歩で坂を再び登りました。
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月曜日のお昼近くで、あまり人通りも無いのですが、たまたま通りかかった方にお尋ねすると、皆さんとても親切で、心にゆとりのある方ばかりでした。母の記憶にある《唐笠さん》を手がかりに、三番目にお尋ねした方が《唐笠さん》をご存知で、教わった道を進んだのですが、途中で入るべきだった道がわからなくなって、道を戻りかけて、横道に入ったりして、別のご親切な方に出会いました。
やはり《唐笠さん》をご存知の方で、そこまで一緒に行って下さいました。
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こうして、やっと《唐笠さん》が分かりました。
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「一軒分の空き地の向こうが旧・國頭家だった筈」と母が言うので、そのご親切な方、横山さんは「それなら別の道から行った方が良いのでこっちです」と、そのまま案内して下さいました。
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車が入れない細い道の、突き当たりのように見える所へ向かい・・
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右に曲がると、今まで見えなかった家々が建っていました。
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「有ったわ」と、途中から走り出す母。
「ここだわ。変わってないわ。」
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現在の所有者はお留守で、なんと偶然、このご親切な横山さんは、鍵を預かるほど親しい方だったのです。
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「もう壊されて無いかもしれないと思って来たのに、殆どそのままで嬉しいわー」と感激する母と、一緒に喜んで下さる横山さん。
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ご門の塀は作り直されているようだけれど、屋根は変わっていないと云う。
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塀の上に手を伸ばして、失礼な行為ですが、お玄関を撮らせて頂きました。
そこから見える景色。
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懐かしさいっぱいの家。
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いくつもの奇跡が重なって、とうとう想い出の地に行き着く事ができました。
連絡先を伺って、何度も何度もお礼を申し上げてお別れしました。
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予想外に時間がかかり、車で待つ父に途中電話を入れたものの、ずいぶん心配させてしまいましたが、目的地に行き着くことができた話をしたら、一緒に喜んでくれました。
ラッキーな出会いと、家が変わらずに立っていて感激と、溢れ出る想い出に包まれながら、三島方面へロングドライブに向かいました。
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母が物心つく頃に別荘が建てられ、夏休みや冬休みを丸々過ごした想い出があるのです。
これは、母だけでなく、母の兄弟姉妹、全員にとって、戦前、戦中、終戦翌年に祖父が亡くなるまでの、裕福で幸せだった時代の象徴でもありました。伯父や伯母たちの口からも、ずいぶん「熱海の家でね」「熱海ではね・・」と聞いたものです。
残念ながら、戦後のドサクサの中で手放さなくてはならなくなったのですが、疎開して、終戦を迎えた母にとって、熱海は、私には想像できない程の特別なものがあるようです。
・・という事で、今回の熱海行きで、私はその場所を母と訪れてみたいと思っていました。その為に、電車でなく車で来た訳です。
しかもその家があった、通称《牡丹台》と呼ばれた場所は、起雲閣や旅館からも近いエリアだったので、チェックアウトすると、すぐにそちらへ向かいました。
海蔵寺を過ぎて、水口園の左側の急坂。
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車で、一通の、この三叉路の左側を登って行って、ぐるっと廻りましたが、母の記憶と一致するものが見つからず、右側の坂を下って戻り、より詳しく納得がいくまで探索するために、水口園の閉ざされた門のスペースに車を停め、父を待たせて、徒歩で坂を再び登りました。
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月曜日のお昼近くで、あまり人通りも無いのですが、たまたま通りかかった方にお尋ねすると、皆さんとても親切で、心にゆとりのある方ばかりでした。母の記憶にある《唐笠さん》を手がかりに、三番目にお尋ねした方が《唐笠さん》をご存知で、教わった道を進んだのですが、途中で入るべきだった道がわからなくなって、道を戻りかけて、横道に入ったりして、別のご親切な方に出会いました。
やはり《唐笠さん》をご存知の方で、そこまで一緒に行って下さいました。
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こうして、やっと《唐笠さん》が分かりました。
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「一軒分の空き地の向こうが旧・國頭家だった筈」と母が言うので、そのご親切な方、横山さんは「それなら別の道から行った方が良いのでこっちです」と、そのまま案内して下さいました。
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車が入れない細い道の、突き当たりのように見える所へ向かい・・
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右に曲がると、今まで見えなかった家々が建っていました。
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「有ったわ」と、途中から走り出す母。
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ご門の塀は作り直されているようだけれど、屋根は変わっていないと云う。
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塀の上に手を伸ばして、失礼な行為ですが、お玄関を撮らせて頂きました。
そこから見える景色。
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懐かしさいっぱいの家。
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予想外に時間がかかり、車で待つ父に途中電話を入れたものの、ずいぶん心配させてしまいましたが、目的地に行き着くことができた話をしたら、一緒に喜んでくれました。
ラッキーな出会いと、家が変わらずに立っていて感激と、溢れ出る想い出に包まれながら、三島方面へロングドライブに向かいました。
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