市川先生の後に続き雪の上を裸足で走る
子ども達は、強く見えました。
---
きょう1月6日は寒の入り。
世間がまだまだお正月気分に包まれている中、
新濤館長岡の寒稽古は行われました。
会場は神田小学校となりのコミュニティセンター、
及び神田小学校グラウンド。
正午の長岡での気温は9.7度。
グラウンドには溶けかけとはいえ、10cmほどの
雪があり、長靴で歩いても足下がびしょびしょ、ざらざら
なのがわかります。シャーベット状です。
隣接するコミュニティセンターで汗が出るほどの厳しい
稽古を終えていますが、外に出ると一気に汗が引きます。
雪に踏み込む子ども達の足は裸足。
新雪ではない雪は、ざらめ状。0度という氷の粒と、
土と雪の間の冷たい水の層が、容赦なく子ども達の足に
突き刺さるような痛みを与えます。
「いたい~~~!」
「つめてぇ~~~!!」
はじめは騒いだり泣いたりしていましたが、市川先生と
高学年の人達のすごい気合いに引っ張られて、ぐいぐい
雪の中を空手着を着た一団が走って進みます。
号令とも叫びともつかない、気合いをかけて走る先生と
色帯チーム。その迫力はすごいです。
一方で、初めて寒稽古を体験する一年生チームが
声を上げて、おんおんと泣いています。
どんな厳しいシチュエーションにも、諦めないこと。
そして、自分の足で進むこと。
それを身をもって教えてくれる、実に厳しい稽古です。
それでも、グラウンドのランニングを終えると、
全員が輪になって雪の上での稽古です。
泣いていた1年生達も、いつの間にかしっかりと
自分の足で雪の上に立ち、涙を拭いて号令にあわせ
稽古に参加していました。
子ども達の、そして先生の、ものすごい強さを
見た思いがしました。
---
黒帯の片桐兄弟は上半身裸での稽古です。
「脱いだ方があったけぇ~!!」とは、彼らの言葉。
クライマックス。
市川先生がバケツの水を思い切りかぶります。
温かそうな陽射しですが、下は雪です。
水しぶきを上げながら、なおも突きを繰り出す
先生の迫力に、子ども達も気合いがさらに増します。
---
外に出る前に行われた公民館内での稽古の様子です。
通常の稽古よりも、一つ一つの動作がたくさんの本数で
行われていたそうで、寒い体育館でもみんなが汗を
流していたほどでした。
繰り返し繰り返し同じ動作をする稽古は、
あらゆる武道で共通なのでしょうか。
武道に限らず、あらゆるスポーツの習得には
必要なことなのでしょうけれども、柔道、剣道、
弓道などでも、やはり繰り返しの練習はあるように
思います。
わたしがかつて高校時代に経験した弓道でも
やはり基礎となる動きを繰り返し繰り返し
稽古した記憶があります。
空手とはまた違う厳しさだったと思いますが、
でも、きょうの空手の稽古ほどの厳しさは、
また特別だと感じました。
いつもは平気な顔をしている人達が、同じ動きの
繰り返し繰り返しに、足がもう上がらなくなるほど、
手が動かなくなるほど、限界ぎりぎりまで体を
動かし続けています。
---
練習の合間の小休止のとき、市川先生は語ってくれました。
「限界に挑戦させたいんです。
敢えて厳しい稽古をしてますから。
だから、できるかできないかは正直いいんですよ。
こんだけ厳しい練習に耐えられるなら、
きっとこの先のどんな練習にも耐えられるって。
そう思ってます。」
稽古の最中の厳しい表情とはうって変わって優しい笑顔で、
子ども達の未来を考えて、一つ一つ言葉を噛みしめながら
話してくださいました。
---
雪の上での寒稽古が終わると、公民館に戻ります。
泣いている一年生もいましたが、本当に頑張りました。
えらかったです。
なににも代え難い貴重な経験をしているんだと感じました。
そして、3年生や4,5年生のちっとも泣きもしない
強い人達に、実のところどうだったのか、聞いてみたくて
インタビューをしてみました。
男の子達の着替えた部屋でインタビューしたので、
女の子の声が聞けませんでしたが、男の子達の声です。
川上(以下、川):いやぁ、すごかったね。まず感想から聞かせてください。
駿:楽しかった。
川:雪はどうなの?実際のところ。雪はどんな感じ?
駿:固かった。ザクザクしてたね。雪の粒が。
拓海:1年の時よりはよかったな。
川:どうして?
駆:1年の時は吹雪いてたんだ。びゅーってさ。
竜成:つるつるしてた。
駿:うん、下の方が固まってた。凍ってるんだよ。
川:そうか、凍ってるところもねぇ。
駆:一言で言うと、「痛かった」。
二言で言うと、「痛かったけど、晴れて良かった」
佳希:パンツに水が入りそうだった。
川:そこまで濡れちゃったと!相当寒いんだろうね。
足の感じは、どうなの?
竜成:うん、感覚がなくなった。
拓海:ジンジンする。
(と、急に足の裏を触っていた拓海さんが大発見をする)
拓海:お!?足の裏、ツルツルする。
駿:やべぇ、足が美肌になったかも。ほら触ってみて!
(次々に、子ども達、ゲラゲラ笑って足の裏を差し出す。
触ってみるとなるほどツルツルしている様な気がする。)
川:本当だ。氷の粒で削れた?!
それとも、もともとこんななのかな?
理:(おれは)普通。
(と、突如として強気の発言に、彼は雪の上で
一瞬たじろいでいたことをまわりが突っ込む)
川:でも、外に出たときちょっと走り出すのに時間があったけど。
駿&拓海:そうだよ~。なにやってんだよ~。
一同:笑
(そこへ着替えを終えた女の子登場)
春香:かけ声かけたら、大丈夫になった。
(むむむ。やはり気合いの入れようで足の冷たさまでも
耐えられるようになるのでしょうか…。すごい。)
明佳音:水は冷たいし、雪は痛かった。
佳希:血が出そうだった。
川:そうだよねぇ。そのくらい痛い。
水は誰か来年はかぶる?
佳希:ハイ!(と元気よく手を挙げる)来年かぶる!
川:おぉ~。すごいねぇ。来年がまた楽しみですね。
皆さん、お疲れ様でした。
↑
インタビューに協力してくれた面々。
---
そして、この後は空手の父母会の皆さんが
作ってくださった温かいお雑煮をいただきました。
わたくしまでご馳走になり、本当に感謝でした。
市川先生、片桐さんらとお話ししながらいただきましたが、
空手を通して出会った皆さんが、一つの大きな家族のような
輪になっていて、とても温かいものを感じました。
---
またこの寒稽古に先立って、長岡市の体育協会の方を
お招きしてのコーディネーショントレーニングの実技研修が
ありました。
あらゆる運動のベース=基礎になる動きの要素をこの
コーディネーショントレーニングを通して作る(伸ばす)ことで、
運動神経の向上を図り、ひいてはスポーツの上達を
ねらいとしているものだそうです。
ゲーム感覚でできて、親子でも、子ども達同志でも出来て
体を動かすことが好きになるトレーニングです。
実に面白く、興味深いものでした。
そして、それを進んで父母会の皆さんが選んで
研修を実現されていることにとても敬服しました。
---
このように、あらゆる面で大人達がしっかりと
支えてくださっているから、子ども達も安心して
思い切空手の稽古に励むことができるんですね。
市川先生と新濤館長岡の子ども達、父母会の皆様にとって、
この平成20年も、また更なる飛躍の年になりますよう
お祈りしております。
本当にありがとうございました。
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Go For It!! IKUEI!!
by 川上
子ども達は、強く見えました。
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きょう1月6日は寒の入り。
世間がまだまだお正月気分に包まれている中、
新濤館長岡の寒稽古は行われました。
会場は神田小学校となりのコミュニティセンター、
及び神田小学校グラウンド。
正午の長岡での気温は9.7度。
グラウンドには溶けかけとはいえ、10cmほどの
雪があり、長靴で歩いても足下がびしょびしょ、ざらざら
なのがわかります。シャーベット状です。
隣接するコミュニティセンターで汗が出るほどの厳しい
稽古を終えていますが、外に出ると一気に汗が引きます。
雪に踏み込む子ども達の足は裸足。
新雪ではない雪は、ざらめ状。0度という氷の粒と、
土と雪の間の冷たい水の層が、容赦なく子ども達の足に
突き刺さるような痛みを与えます。
「いたい~~~!」
「つめてぇ~~~!!」
はじめは騒いだり泣いたりしていましたが、市川先生と
高学年の人達のすごい気合いに引っ張られて、ぐいぐい
雪の中を空手着を着た一団が走って進みます。
号令とも叫びともつかない、気合いをかけて走る先生と
色帯チーム。その迫力はすごいです。
一方で、初めて寒稽古を体験する一年生チームが
声を上げて、おんおんと泣いています。
どんな厳しいシチュエーションにも、諦めないこと。
そして、自分の足で進むこと。
それを身をもって教えてくれる、実に厳しい稽古です。
それでも、グラウンドのランニングを終えると、
全員が輪になって雪の上での稽古です。
泣いていた1年生達も、いつの間にかしっかりと
自分の足で雪の上に立ち、涙を拭いて号令にあわせ
稽古に参加していました。
子ども達の、そして先生の、ものすごい強さを
見た思いがしました。
---
黒帯の片桐兄弟は上半身裸での稽古です。
「脱いだ方があったけぇ~!!」とは、彼らの言葉。
クライマックス。
市川先生がバケツの水を思い切りかぶります。
温かそうな陽射しですが、下は雪です。
水しぶきを上げながら、なおも突きを繰り出す
先生の迫力に、子ども達も気合いがさらに増します。
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外に出る前に行われた公民館内での稽古の様子です。
通常の稽古よりも、一つ一つの動作がたくさんの本数で
行われていたそうで、寒い体育館でもみんなが汗を
流していたほどでした。
繰り返し繰り返し同じ動作をする稽古は、
あらゆる武道で共通なのでしょうか。
武道に限らず、あらゆるスポーツの習得には
必要なことなのでしょうけれども、柔道、剣道、
弓道などでも、やはり繰り返しの練習はあるように
思います。
わたしがかつて高校時代に経験した弓道でも
やはり基礎となる動きを繰り返し繰り返し
稽古した記憶があります。
空手とはまた違う厳しさだったと思いますが、
でも、きょうの空手の稽古ほどの厳しさは、
また特別だと感じました。
いつもは平気な顔をしている人達が、同じ動きの
繰り返し繰り返しに、足がもう上がらなくなるほど、
手が動かなくなるほど、限界ぎりぎりまで体を
動かし続けています。
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練習の合間の小休止のとき、市川先生は語ってくれました。
「限界に挑戦させたいんです。
敢えて厳しい稽古をしてますから。
だから、できるかできないかは正直いいんですよ。
こんだけ厳しい練習に耐えられるなら、
きっとこの先のどんな練習にも耐えられるって。
そう思ってます。」
稽古の最中の厳しい表情とはうって変わって優しい笑顔で、
子ども達の未来を考えて、一つ一つ言葉を噛みしめながら
話してくださいました。
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雪の上での寒稽古が終わると、公民館に戻ります。
泣いている一年生もいましたが、本当に頑張りました。
えらかったです。
なににも代え難い貴重な経験をしているんだと感じました。
そして、3年生や4,5年生のちっとも泣きもしない
強い人達に、実のところどうだったのか、聞いてみたくて
インタビューをしてみました。
男の子達の着替えた部屋でインタビューしたので、
女の子の声が聞けませんでしたが、男の子達の声です。
川上(以下、川):いやぁ、すごかったね。まず感想から聞かせてください。
駿:楽しかった。
川:雪はどうなの?実際のところ。雪はどんな感じ?
駿:固かった。ザクザクしてたね。雪の粒が。
拓海:1年の時よりはよかったな。
川:どうして?
駆:1年の時は吹雪いてたんだ。びゅーってさ。
竜成:つるつるしてた。
駿:うん、下の方が固まってた。凍ってるんだよ。
川:そうか、凍ってるところもねぇ。
駆:一言で言うと、「痛かった」。
二言で言うと、「痛かったけど、晴れて良かった」
佳希:パンツに水が入りそうだった。
川:そこまで濡れちゃったと!相当寒いんだろうね。
足の感じは、どうなの?
竜成:うん、感覚がなくなった。
拓海:ジンジンする。
(と、急に足の裏を触っていた拓海さんが大発見をする)
拓海:お!?足の裏、ツルツルする。
駿:やべぇ、足が美肌になったかも。ほら触ってみて!
(次々に、子ども達、ゲラゲラ笑って足の裏を差し出す。
触ってみるとなるほどツルツルしている様な気がする。)
川:本当だ。氷の粒で削れた?!
それとも、もともとこんななのかな?
理:(おれは)普通。
(と、突如として強気の発言に、彼は雪の上で
一瞬たじろいでいたことをまわりが突っ込む)
川:でも、外に出たときちょっと走り出すのに時間があったけど。
駿&拓海:そうだよ~。なにやってんだよ~。
一同:笑
(そこへ着替えを終えた女の子登場)
春香:かけ声かけたら、大丈夫になった。
(むむむ。やはり気合いの入れようで足の冷たさまでも
耐えられるようになるのでしょうか…。すごい。)
明佳音:水は冷たいし、雪は痛かった。
佳希:血が出そうだった。
川:そうだよねぇ。そのくらい痛い。
水は誰か来年はかぶる?
佳希:ハイ!(と元気よく手を挙げる)来年かぶる!
川:おぉ~。すごいねぇ。来年がまた楽しみですね。
皆さん、お疲れ様でした。
↑
インタビューに協力してくれた面々。
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そして、この後は空手の父母会の皆さんが
作ってくださった温かいお雑煮をいただきました。
わたくしまでご馳走になり、本当に感謝でした。
市川先生、片桐さんらとお話ししながらいただきましたが、
空手を通して出会った皆さんが、一つの大きな家族のような
輪になっていて、とても温かいものを感じました。
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またこの寒稽古に先立って、長岡市の体育協会の方を
お招きしてのコーディネーショントレーニングの実技研修が
ありました。
あらゆる運動のベース=基礎になる動きの要素をこの
コーディネーショントレーニングを通して作る(伸ばす)ことで、
運動神経の向上を図り、ひいてはスポーツの上達を
ねらいとしているものだそうです。
ゲーム感覚でできて、親子でも、子ども達同志でも出来て
体を動かすことが好きになるトレーニングです。
実に面白く、興味深いものでした。
そして、それを進んで父母会の皆さんが選んで
研修を実現されていることにとても敬服しました。
---
このように、あらゆる面で大人達がしっかりと
支えてくださっているから、子ども達も安心して
思い切空手の稽古に励むことができるんですね。
市川先生と新濤館長岡の子ども達、父母会の皆様にとって、
この平成20年も、また更なる飛躍の年になりますよう
お祈りしております。
本当にありがとうございました。
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Go For It!! IKUEI!!
by 川上