年末スペシャル。お年玉を考える。
スペシャルでもないか。
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子ども達がお正月を大好きな理由の一つに、
もらって嬉しい「お年玉」があります。
そこで、今回はインターネットを使って、このお年玉について
いろいろ調べました。
みんなはいったいお年玉をどれくらいもらっているのか、
そして、なににお年玉を使うのか・あるいは使わないのか。
また、どうやってお年玉は受け取るべきか。
川上などは、とっくの昔にお年玉のもらえる年齢を
過ぎているのですが、もらえなくなった年は、
すごく寂しかったです。
そういった切ない取り戻せない時代へのノスタルジーなども
含めまして、また、お年玉を人にあげる側の立場となった今、
今後のためにも子ども達にはナイショで、いや、見られても
良いけど、考えたいと思います。
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1.お年玉の金額/一人からもらう金額
インターネットで「お年玉」「相場」と検索して調べると
1998年6月に「三和銀行ホームコンサルタント」という
ところが調べたデータがなかなかあちこちに出ています。
で、若干データは古い気がしますが、それ以後にあまり
的確な調査がないらしいので、どのコラムでもやたらと
このデータが引用されていたりするのですが、まずは
見てみましょう。
それによれば、相場では以下の通り。
①~③の順に答えた人が多かった金額です。
自分の子供へのお年玉
・小学校入学前 ①1千円 ②3千円 ③2千円
・小学校低学年 ①3千円 ②2千円 ③1千円
・小学校高学年 ①5千円 ②3千円 ③1千円・2千円
これが、親類の子供へのお年玉だとこうなります。
・小学校入学前 ①3千円 ②1千円 ③2千円
・小学校低学年 ①3千円 ②5千円 ③2千円
・小学校高学年 ①3千円 ②5千円 ③2千円
これらの金額は、正直自分が子どもの頃とさほど大きく
変わってはいないんだなぁというのが感想でした。
ある意味、自分たちが子どもの頃は、時代がバブルに
向かって走っていたから、今の子ども達よりも
良かったのかも知れないなどと、ちょっぴり
思ったりもします。
それにしても、ここから言えるのは、低学年の子どもには
「自分の子にも他人の子にも3千円」というラインは、
手堅いようであるということ。
しかしながら、同時にオモシロイのは他人の子どもにやる場合には
小学校に行っていようが、低学年だろうが高学年だろうが、
一律で3千円という「3千円均一」の法則があることと、
自分の子どもに対しては、高学年になると差を付けて
「5千円」になっている「うちの子限定」の法則。
ここが見逃せないのです。小学生の皆さん!
親戚のおじさん・おばさんはお父さんお母さんよりも
やさしいし、面白いし、説教しないし、いっぱい
お年玉くれるし…なんて言っていてはいけないのです。
「遠くの親戚より近くの他人」ではなく、「近くの父母」です。
数字からも明らかでしょう。一生懸命に日頃から家の手伝いを
しようという理由はここにもあると言っていいのです。
(言ってないか?)
育英センターにいる小学生は1年生から3年生までなので、
相場は3千円から2千円くらいでしょうか。しかし、これは
日頃の皆さんの行いが非常に濃く関係しているので、
おうちのお手伝いをきちんとしていない場合には、ここまでは
望めないと言っていいでしょう。
今からでも遅くはありません。お父さんやお母さんの肩もみ、
掃除の手伝い、お買い物、部屋の片付け、自分の机の片付け
などなど。努力を重ねましょう。
ちなみに、クリスマスに続く最大のイベントであるお正月は
子ども達が一年中で最も良い子になるときでもあります。
育英センターでクリスマスケーキを切っているとき、
かっこいい人から配りますと言ったら、全員素晴らしく
良い姿勢になりました。こんな言い方不適切かも知れませんが、
効果・威力は絶大です。
2.お年玉の総額
では、総額ではどのくらいもらっているのか。
mama.com というところには
年齢別のお年玉平均額が出ていました。
0歳 17,955
1歳 20,106
2歳 18,466
3歳 17,842
4歳 19,302
5歳 20,702
6歳 18,459
7歳 18,242
8歳 23,400
9歳 26,190
10歳 20,750
11歳 24,000
12歳 28,400
これを見ると、9歳と12歳がなぜか2つのピークをなしています。
意外な感じですがオモシロイ。また、7歳と8歳の厳然たる差もすごいですね。
参考までに、最も最近の話ですが、2004年のお正月に
小学生がもらったお年玉の平均は、
小学館が行ったアンケートによると、「2万4668円」で、
前年より891円増加したそうです。
少子化の現在にあっては多いのか少ないのかわからない金額ですが、
思いのほか少なく感じる気もします。もっと小学生は羽振りが良いのかと
勝手に思っていました。
そう思っている皆さんは、次のデータを見るとやや納得です。
この
1999年のお年玉 というデータの中の、「平均」の落とし穴という文章が
これらの謎を解決してくれます。しかし、これは小学生の皆さんには
難しいのであえて載せません。内緒です。
大人はぜひ読んでください。納得いきます。
平均には落とし穴があるってことです。ね。
いや、平均で行きましょう。ね、みなさん。
3.お年玉の使い方
お年玉の処理方法には、大きく分けて4通りがあると言って
よいでしょう。
まず大きく分けて
①使わない
・使う
の2つに分けられます。
使わないというのは、貯蓄のことです。
この「使う」をさらに分けると、
②自分のために使う
③自分以外の人のために使う
④とにかく使う
の3つに分けられます。
比率では、②の「自分のために使う」が最も多く46%。
続いて②の「使わない」が44%。この2パターンで
90%を占めます。
あとの10%のうち、
③「自分以外の人のために使う」が7%
④「とにかく使う」が3%となっています。
川上は、かつてはこの「とにかく型」でした。
しかし、それも半分だけ。残りはたぶん預金していたんだと
思います。
大人になってきちんと上手にお金が使えるように、
子どもの頃からある程度はお金を使う練習をしておく必要が
あるとわたしは思います。ただし、大人がしっかり監督して
あげる必要はありますが。
ぜひ、子ども達のお金の使い方に気を付けて見守ってあげたいと
思います。
それにしても、③の「自分以外の人のために使う」というのは、
意外でした。かつてのイタイケなマサノリ少年の中には、
そんな殊勝な考えは、あまり、ほぼ、まったく、さっぱり
ありませんでした。
そんなケナゲな心の持ち主の爪のあかでも煎じて飲まなければ
なりませんな。
いつも家族の誕生日は、「肩もみ券」とか「お手伝い券」とか
でした。
一昨年だかの母の誕生日に、自分が小学生の頃にあげた
「お手伝い券」や「肩もみ券」を見せられて、
オドロキ、まいった記憶があります。
「そんなもん、いつまでも持ってたのかよ!」って。
4.おまけ お年玉のもらい方
これは、まったくのおまけですが、いかにお年玉を受け取るか。
つまり正しいもらい方。
わたしが子どもの頃は、大晦日の夜は家族が全員そろって
客間で食事をしました。
長岡地方では多いようですが、「年取り」の宴をこのように
囲むことが多いようです。これは、数え年で言っていたころの
習わしで、大晦日の日に「一歳」年齢が増えていったわけです。
それをお祝いするから、よそのお客さんも入れないし、
家族は全員集合しなくちゃだし、とても神聖な夜でした。
そこで、父が中心になり、夕食を囲み、お節料理を食べます。
あるタイミングになると父が母に目配せします。それは、
圓楽師匠と山田くん如き絶妙さでもあります。(違うか)
そして母がごそごそと別室などから持ってきた袋を、
父が後ろを向いて、母とこそこそ耳打ちしたりして中身を
確認します。
われわれは3人兄弟だったので、そのやりとりを父の前に
3人が並んで正座して、ニヤニヤしながら見ているのです。
正座して、背筋はピンと伸ばし、しゃべらずに待っています。
やおら父は「オホン!」などと咳払いをして、恭しく
今年のわたし達の行いなどを評価しつつ、渡し始めます。
兄から年の多いもの順にもらいました。一人ずつ父と向き合い、
賞状でも受け取るように、「ハハーッ!」などと頭を下げつつ
それは有り難く、賜杯でも受け取るかの如き腰の低さで
受け取りました。
その後はと言えば、普段目にしたこともないお金に、兄弟は
狂喜乱舞していました。(笑)
そうなのです。お気づきの通り、わたし達のお年玉は
正月元旦ではなく、この大晦日にもらっていたわけです。
この長岡近辺では、やはり多いようです。
おまけなのですが、
生活様式学会というサイトの
お年玉のもらい方はオモシロイです。
子どもに見せる必要はありませんが、単純に笑えます。
それはともかく、お年玉を受け取る時の心構えとしては、
①正座する
・立って受け取っていいのは、外で靴を履いているときだけ。
・道ばたでいきなり正座しないようにしよう。
・道ばたで現金を渡すのも危険なのであまり望めないでしょう
②背筋を伸ばし、顔をニヤニヤさせない
・下向きで背中を丸めてると説教されてるみたい
・ニヤニヤしないからといって怒ったような顔も不自然
もらって嬉しかったらにっこり微笑みましょう。
③ポチ袋は相手の目を見て両手で受け取る
・賞状授与式スタイルです。
・片手は基本的に不可でしょう。
・何かしながらなどはもってのほか。
・手刀を切らない。それはお相撲さんです。
・袋の厚みを目で確認したり、袋をつかんだ瞬間
落胆するのも不可。
・「そのようなものは受け取れません」などと遠慮しない。
④もらったら笑顔でお礼を
・怒って言わない
・黙ってるのはもってのほか
・むずかしい言葉ではなく素直な「ありがとう」を
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考えてみれば、なにも労働することなくこれだけのお金を
短期間に手に入れることができるのは、子どものこの時期だけ
なのでしょうか。
人によっては、お盆や親戚の人が来るたびにもらうという人も
いるかも知れませんが、我が家は少なくともお年玉以外で
子どもが大金を手にすることなどありませんでした。
子どもの時期の特例だと言って良いでしょう。世界広しといえども
こんな恵まれた話はなかなか無いのではないかと思うのですが、
よその国の事情は今は置いといて、調べません。
子ども達は、大人の、否、地域の宝です。その子ども達のためを
思って大人たちはがんばって働いてお年玉を用意し、渡すのですね。
もらう皆さんはその意味をよーーーーーーーーーく考えて、
受け取り、感謝し、また日々努力を重ねていってほしいと思います。
間違っても「少ない」などと言わないように。
それは、自分が働いてお金を得るようになってから言うこと。
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というわけで、たいそうなタイトルでしたが、
こんな駄文になってしまいました。
最後までご覧くださった方ありがとうございました
2005年は良い年になりますように。
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ガンバロウ長岡!!!
ガンバロウ新潟!!!
by 川上