ついに完成した【鬼太郎パネル】は、保育園作品展の中で
堂々と光り輝いていたのでした。
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28日、日曜日に行われた希望が丘保育園の作品展に
我らが長岡育英センターも応援出演ということで
参加させていただきました。
テーマは以前からお知らせしていた通り【ゲゲゲの鬼太郎】。
子ども達には最新の妖怪アニメでありつつ、わたし達
30代の大人には子ども時代から何度と無くアニメ化されており
懐かしくふり返ることが出来、またその親の世代にも初期の
シリーズで古くから馴染みのある、息の長いアニメです。
その時代その時代の社会問題を反映しつつ、コンピューター全盛の
今の時代にもなんら古さを感じさせず、かえって現代社会に
警鐘を鳴らしているテーマ設定を常に感じさせるストーリーは
日曜日の朝ではありますが、いつもいろいろと考えさせられます。
そんなこんなで、子どもから大人まで、知らない人はいないと
いうくらい大人気の鬼太郎をテーマとしたのですから、
親子で楽しんでいただけること間違いない、だろうと思ったわけです。
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さて、作品作りはといいますと、先週木曜夜の最終段階までに
貼り絵はほぼ完成しました。が、ちょうちんと目玉オヤジがまだ
数人ずつ未完成でした。
金曜日に音楽教室をやっているかたわらで取り組む人、
土曜日の午前に最後の追い込みで作る人など、みんなの努力の
甲斐あって、土曜日の午後、ついに保育園に作品搬入となりました。
土曜日はあいにくの雨。
その中をスクラム、エスティマに載せてきた作品を降ろします。
貼り絵は慎重を期して、紙とパネルはまだ貼り付けずに輸送。
紙だけを丸めた上にビニール袋を巻き付けて、濡れないように
運びました。
土曜日保育に来てくれた数名の小学生のみんなとなかよし組の
部屋で格闘すること数時間。鬼太郎の貼り絵をパネルへ貼り付け、
目玉オヤジの茶碗風呂セットを組み上げ、鬼太郎の看板を
取り付け、妖怪横丁のちょうちんを天井から吊り下げ、
同時に絵画、書道、ジュニアの各教室の作品も壁際に吊り下げ、
ようやく飾り付けが完了しました。
外は気付くと真っ暗でした。
ちょうちんに下げる子ども達の写真をラミネート加工するのを
土曜日まで保留にしておいたり、各作品の紹介コメントを現場で
書いたりしていたために、やや手間取りましたが、それでも、
子ども達手作りの作品がたくさん並ぶ作品展となりました。
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技術的なことを言えば、まだ拙いところももちろんあったり
しますが、それでもどの作品をとっても、子ども達が出来る限りの
力を出して頑張って作った、書いた、描いた作品ばかりです。
子ども達の一人ひとりの息づかい、指使い、苦労の様子が
感じていただける作品になったことと思います。
日曜日の作品展当日には多くの皆さんからたくさんお誉めの
言葉をいただき、また貼り絵には驚きの声、ため息なども
聞かれ、様々なカタチで子ども達の気迫を感じていただけた
のではないかと思います。
日曜日の希望が丘保育園の作品展にはご来場になれなかった
皆さん、ぜひ、この土曜日11月3日の大島保育園の作品展で
展示する様子をご覧下さい。
【鬼太郎&オヤジ&ちょうちん】の展示場所は外ですので、
また希望が丘とは一味違う作品展になることと思います。
どうぞお楽しみに。
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写真「入口の看板と妖怪横丁ちょうちん」
看板の文字は、木の枝と松ぼっくり、それからドングリ。
川上がセンターの小学生と一緒に公園で拾ってきました。
木の枝は桜など。街の中なのに、大きな木の枝が案外
ゴロゴロ落ちていることにビックリしながら夢中になって
拾いました。たき火でも出来るくらい。
また、松ぼっくりは公園によってたくさんあるところが
決まっています。子ども達は良く「ありか」を知っています。
また、ドングリのある公園も案外近くにあります。
これも子ども達の方がよく知っています。びっくり。
子ども達と一緒にアクリル絵の具を木の枝に塗り、
松ぼっくりにも塗りました。乾いたところにさらにニスを塗り、
つやを出しました。
ところで、「鬼太郎」の文字、実は最初「赤」で塗ったため、
まるっきり血のような色になってしまい、怖すぎるのでは、
ないかということに。しかもバックの紫系の色とかぶって
コントラストがなくて暗すぎる。
ということで、オレンジに塗り替えました。
そもそもバックが暗すぎたのですが、まぁ後悔しないって原則で。
妖怪横丁のちょうちんは、由佳莉先生と子ども達。
「紫」の折り紙が思いがけず足りなくなり、よく見ると二つずつ
微妙に違う色になっています。
「横」の字のちょうちんは、まだ張り子が乾ききっていないうちに
風船を割ってしまい、縮む風船と一緒に張り子がへこんでしまい、
ややへこんだ部分を残して固まってしまい、いまだにややゆがんだ
カタチになってます。
いずれも、サイドからライトを当てて立体、光沢の部分が浮かび
上がるようにしました。
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写真「妖怪横丁を飾るちょうちん達」
ちょうちんオバケのイメージで作ってみようかと
いう話でしたが、子ども達はそれぞれカラフルに
折り紙を貼ってくれました。
それぞれのキャラクターを感じさせる色遣いに
「なるほど…」とうなったり、「この人らしいねぇ」と
感じたり。
写真「一反もめん・ぬりかべ・ネズミ男のキャラクター三部作」
中には、「一反もめん」「ぬりかべ」などのキャラクターを
貼り絵にして描いてくれた人もいました。
ちなみに、このネズミ男の顔をちょうちんで作ったのは
由佳莉先生です。ちょうちんの土台になる風船に新聞紙を
貼り付けていくと、どうみてもネズミ男の頭に見えてきちゃって
しょうがなかったんでしょうね。
運慶や快慶がこれから彫る木の中に仁王を見出すようなものでしょうか。
違うか。
ちょうちんの下には、みんなのベストショットの
写真をラミネート加工して麻ひもで吊しています。
春から秋までのそれぞれの写真から選んだベスト
ショットは、いい顔して写っていると思います。
中には鬼太郎の「ちゃんちゃんこ」を着て写っている人も
いますが、何人いるかは探してみてください…。
単に全員着て撮るのが間に合わなかっただけなんちゃう?
ってツッコミは無しってことで。
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写真「鬼太郎メインキャラクター群像パネル」
縦180cm×横180cmの巨大パネル。
記念写真を撮るならぜひこのパネルと並んで。
今回は昨年のように顔を出す穴はありません。あしからず。
この絵のモデルは、日曜朝のアニメのオープニングテーマの
歌が始まる数秒前の前奏部分でメインのキャラクターの
彼らが少しずつ前に迫ってくる絵があるんですがそれを
デジカメで写し、プリントアウトして、参考にしました。
想像図ではなく、モデルがあるのはやりやすかったですが、
群像であるために、それぞれのバランスを考えて大きな大洋紙に
描いていく下書きの作業がまずなにより大変でした。
この下書きだけで3日間くらい。延べ5~6時間でしょうか。
描いては消し、描いては消しの繰り返し。ラフな線を引いて、
さらにその中から一本の線を見つけて、マジックで線を引くまで
長かったです。子ども達だけではさすがに難しかったので
これは大人がだいぶ手伝いました。
ちなみに、ぬりかべのラインと子泣きじじいのラインは
川上が描きました。
最後の最後までラインが見つけられずに苦しんだのは
鬼太郎と猫むすめの目でした。なにより難しかったです。
目が少しバランスを崩すとそれらしく見えなかったり、
弱々しく見えたり。
大げさかも知れませんが、人形師が目を描き入れるときに
命を吹き込むというか、命が宿るように感じるのと同様で
作品全体の勢いや迫力、作品の命を決めてしまうようで
実に緊張する作業でした。
目を描くのは、由佳莉先生、綾美先生が子ども達が
頑張った「線」に若干(いや、いっぱい)補正を加えて
仕上げました。
バックの色はさすがに絵の具を使いました。貼り絵は大変。
漆黒の夜の闇をイメージしてますが、下から上に微かに薄れて
いくグラデーションがあります。
バックが乾いてから本格的に始めた貼り絵は、のべ8日間、
時間にして少なく見積もって1日4時間として32時間
という時間を費やして作られました。実際はそれ以上の時間が
たぶんかかっています。
はい、もっと早くに始めればそんなに苦しまなくて済んだと
思います。その通りです。来年はそうします。
「というか、来年も貼り絵するの?」
子ども達からも、保育園の他の先生からも、そういう質問が
来ておりますが、今の時点ではわかりません。
ところで、使った折り紙の枚数は、これもカウントしてあれば
記録として残せるので面白いのですが、実際のところは
わかりません。頑張ってだれか計算してみてください。
ちなみに、肌の色はネズミ男、鬼太郎、子泣き、猫むすめと
それぞれ少しずつ違えてあります。しかも肌色単色では
なくて、いろいろな色を混ぜて貼って表現しています。
お近くでじっくりとご覧下さい。
また、子泣きじじいの簑(みの)の向かって右半分と
砂かけばばあの頭髪は川上が手がけました。執念です。
生きていれば、山下清氏に見て欲しいところです。
一枚一枚気の遠くなるような作業で貼っていった貼り絵から、
子ども達、そしてセンタースタッフの
怨念 気迫 を(笑)
ぜひ感じ取ってください。
ちなみに、パネルの裏にはこの作品作りを手がけた子ども達の
サインやちょこっとしたイラストが入っています。
大きな字の人、小さく遠慮がちに書く人、様々です。
併せてご覧下さい。
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写真「製作風景紹介」
日々ブログに載せてきた製作風景の写真を
まとめて貼ってあります。
紹介しているのは一反もめんと目玉オヤジ。
という設定。イラストは子ども達作。うまいです。
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写真「目玉オヤジたち」
新聞紙を丸めて芯を作り、白い紙を貼って丸を
作り上げました。乾いたところに赤と黒の絵の具で
色を塗り、目玉を描きました。
誰もが緊張しながら描きました。
体は軽めの紙粘土で作り、乾いたところに絵の具で
肌色を塗りました。割り箸を芯にして目玉と体とを
連結しています。
ほっそり目のオヤジの体もあれば、メタボな体もあり、
皆さんの記憶にある実際のお父さんがモデルになって
いるような気も、ちらりとしましたが、いかがでしょう?
そういやぁ、わたしに似てるなぁ…なんて、お心当たりの
ある人はいませんか。
ところで、飾り付け担当の新保先生、綾美先生が苦心の末に
考えたのはお雛様型の展示方法。大勢のオヤジ達を一度に
見えるように最も適しているに違いありません。
お椀は育英センターから持ってきました。リアルお茶碗。
中には水に見立てたスズランテープ。色もこだわり、
薄いピンク。「水らしく」見える色は“水色”ではないのです。
最上段、ヤカンがあります。これは、鬼太郎が目玉オヤジの入った
茶碗にヤカンから湯を注いでいる様子を再現したもの。
たった今まで鬼太郎が注いでいたみたいでしょ?
「父さん、湯加減はいかがですか?」って声が聞こえてきそうです。
おっと、頭には手拭いに見立てた布が乗っています。
細かい芸が効いています。
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さて、この他の展示は、絵画教室の絵、書道教室の習字、
ジュニア教室からはあのね日記と俳句です。
この俳句はとりわけおすすめです。
子ども達が五七五のリズムを考えながら、言葉を選んでいく
という作業がいかに新鮮な言葉の響きの楽しみを産み出すか、
ぜひ会場で味わってみてください。
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ということで、長いレポートになりましたが、
「百聞は一見にしかず」といいます。ぜひとも3日の
大島保育園作品展にお運びいただいて、会場で子ども達の作品に
触れて、その場にはいない子ども達の様子を想像して、
感じてみてください。
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Go For It!! IKUEI!!
by 川上