*前田司郎作・演出 公式サイトはこちら ステージ円 7月3日まで
これまでみた前田作品の記事→1,2 相性はいまひとつですね(苦笑)。
舞台中央と両脇にそれぞれ小さなテーブルと椅子が数脚。舞台後方には階段が作られ、ぜんたいにシンプルで抽象的な作りだ。
当日リーフレットに平田満が寄稿しており、客席から自分が感じたことと、演じる平田さんの気持ちが微妙に重なっていたり、そうでなかったりすることがわかって興味深かった。
チケットの予約をして劇団にお金を振り込んだ時点で金額のことは忘れていたが、帰宅後半券をみてびっくりした。4500円。1時間35分の上演でこの金額。いや時間と金額はそう単純に比例するものではないが、この手ごたえでこの金額は高すぎはしないか。『家の内臓』のときも、「お金のことを言うのははしたないと思うが」と前置きして、やはり「割高だ」と不満を記している。進歩がないと苦笑しながら、これは偽りのない実感である。ならばもっと安価なら納得したかというと決してそうではない。
・・・とここまでを観劇後かろうじて記した。いまは観劇してからすでに一週間以上経過している。物語の構造や流れも書こうとすれば書けるけれども、記憶を掘り起こしてみても実のあることが書けそうもない。当日リーフレットに前田司郎が書いているように、前田が主宰する五反田団と演劇集団円の芝居には大きな違いがある。円の俳優さんは、おそらく大変な困惑と苦闘があったと察するが、あまり違和感なく、もしかしたら互いの違いを楽しみながら作っていらっしゃるのかもしれない。若い劇作家や演出家と老舗の劇団が交わる様相は、みているこちらにとっても新鮮で興味深い。これからもどんどん企画していただきたいと思う。
ただ自分の印象としては、あの五反田団の前田司郎氏の芝居を、あの円の俳優さんたちが律儀に演じていらっしゃるなぁと感じ入る以上のものをつかめなかったということだ。
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