因幡屋ぶろぐ

劇評かわら版「因幡屋通信」主宰
宮本起代子による幸せの観劇記録。
舞台の印象をより的確により豊かに記せますよう・・・

2016年4月の観劇と句会

2016-03-27 | お知らせ

 先日より、まさかのインフルエンザ罹患のため、仕事は休み、観劇なし、句会なし、輝きなしの日々でありました。まだ本調子でないのはただの風邪ではないためか、タミフルの副作用か。
*よこはま文庫の会 子どもの本の学校45期 最終回
 平和セミナー「語りの会」 長崎源之助作『吉田橋』(「私のよこはま物語」より)、夏目漱石作『永日小品』、中島敦作『山月記』など。俳優・阿部寿美子を中心にした「語りの会」(1,2)である。
 4月2日(土)13時30分の会のみ @県立神奈川近代文学館 同館で開催中の夏目漱石展と、よこはま文庫の会平和セミナーの最終回というふたつの顔をもった企画だ。いわゆる「公式サイト」というものがないので、情報が掲載された写真を3枚転載いたします。クリックすれば大きくなります。
 出演者情報:半夏生の会/阿部寿美子・市川兵衛・比嘉芳子・神由紀子・岩崎有子
 お問い合わせは神奈川近代文学館、申し込みは045-893-4289(北川)へ
   
*劇団フライングステージ第41回公演 『新・こころ』1,2,3,4,5,6,7,8,9,10,11,12,13,14,15,16)
 SPACE梟門オープニング企画。実は2008年の初演が自分には少しむずかしかった。同劇団が毎年年末に開催する「贋作」シリーズのようなパロディではなく、「あえて『新・こころ』というタイトル」に込められた舞台化挑戦の思いを感じとりたい。
*パラドックス定数 第37項 『深海大戦争』 (1,2,3,4,5,6,7,8,9,10,11,12,13,14,15,16,17,18,19,20,21,22,23
 昨年秋上演された、あの舞台のリベンジと期待している。今度こその気合いだ。
*劇団民藝公演 『二人だけの芝居-クレアとフェリース-』 1,2,3,4,5,6,7,8,9,10,11,12,13,14,15,16,17,18,19,20,21
  『叫び』のタイトルで推敲が重ねられたテネシー・ウィリアムズの作品が本邦初演される。女優クレアに奈良岡朋子、座付き作家兼俳優役で岡本健一が客演する。
*シス・カンパニー公演 『アルカディア』
 堤真一、寺島しのぶ、井上芳雄、浦井健治、神野三鈴その他共演。豪華というか、よくわからない出演陣。
四月多歌舞伎
 夜の部『彦山権現誓助剱(ひこさんごんげんちかいのすけだち)』で、片岡仁左衛門演じる毛谷村六助を心して見よう。
*演劇ユニット Ring-Bong 第6回公演 『名も知らぬ遠き島より』
 文学座の俳優・劇作家の山谷典子の戯曲を上演するユニットで、2011年3月の旗揚げ以来、「日本が持つ忘れてはならない歴史、また、今も抱え続ける問題に焦点を当てた作品を上演」している(公式サイトより)。今回は第2回公演で初演された作品が、配役。演出を一新して再演される。昭和21年、中国牡丹江にある元日本軍病院を舞台に、国家と人間との関係を問いかける物語だ。
*文学座アトリエの会 『野鴨』
 『野鴨』といえば、2007年晩秋のタニノクロウの舞台の印象が強い。自分が文学座のイプセンを見るのはたぶんこれがはじめてになるが、来年創立80周年を迎える文学座において、「試演期間を経て"公演"と称する1本目の演目が、近代演劇の確立者と言われるイプセンの『野鴨』」だったというから、原点回帰とも言える演目であり、古いものを古いままではなく、新鮮な舞台として現在の観客に届ける企画であると考える。

 句会の予定は以下の通り。演劇人句会の兼題は難易度高く、調べ甲斐はありそうだが頭でっかちにならぬよう。逆に金星句会の「春の夢」など、どこから手を出してよいかわからないという・・・。
*本部句会 花衣・春の宵・青鷺・浮巣
*演劇人句会 蚕飼(こがい)・花会式(はなえしき)
*金星句会 雪柳・春の夢
「インフルエンザ」では風情なしだが、昔風に「流感」とすれば句の景が作れそう。しかし「風邪」一般は冬の季語なので、そのままは使えない。とすると、春の季語を使って「寝込んでいるうちに桜が咲いたようだ」、「熱でぼんやりしている耳に雲雀の鳴き声が聞こえた」などと、春の景を詠めばよいのかしらん。そう思いながら「銀漢」のバックナンバーを読みかえすと、怪我や病気による入院、手術、治療の日々をさらりと詠んでおられる先輩方の句がさまざまにあって、いや、わたくしにはとてもとても。

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