因幡屋ぶろぐ

劇評かわら版「因幡屋通信」主宰
宮本起代子による幸せの観劇記録。
舞台の印象をより的確により豊かに記せますよう・・・

龍馬伝最終回『龍の魂』

2010-11-28 | テレビドラマ

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 最終回は75分の拡大版。いつものオープニング音楽は流れず、画面には静かに「平成22年度芸術祭参加作品」の文字、土佐の桂浜に武市半平太はじめ、大勢の仲間たちが現れたので驚いたが、彼らが弾けるような笑顔で龍馬を祝福する様子を見て、「ああ、そういうことか」と納得。武市のあんな笑顔をみたのはこれがはじめてだ。みんな懐かしいなぁ。

 龍馬が暗殺される一日がじっくりと、しかし過剰に煽り立てるような作りではない。その後の日々や人々についても思ったより淡々と地味に描かれる。いったいどんな最終回になるのか、そわそわと落ち着かなかった心が画面に引き込まれ、鎮まっていく。幕末を駆け抜けた坂本龍馬がこの世の生を断たれた日も、長い歴史のなかの一日なのだ。大河ドラマの最終回はこれまでの登場人物オンパレードの回想場面続々のものが少なからずあるが、これほど静かで抑制された作りの最終回は珍しいのではないか。

 連続ドラマについて通しで記事を書くことを一度やってみたかったのが単純な理由であり、はじめてみるとおもしろい半面、常に追い立てられるように慌ただしい日々になってしまった。好意的に読んでくださった方があるのは大変ありがたいことだ。しかし一方で、テレビドラマ批評についてしっかりと勉強しているわけでもなく、その回のあらすじと多少の感想を思い浮かぶままひとりよがりに書いており、文章としてクォリティが低いことをやんわりとご指摘いただくこともあり、それは謙虚に受けとめたい。ブログは自分の記録であるが、ネット上に公開している以上ひとさまの目に触れるわけだから、読んでくださる方にきちんと手ごたえが伝わるものを書かなければならない。自分は演劇だけでなくテレビも映画も好きであるし、みたからには何か書いてみたい欲が出てしまうし、映像をみることから舞台に対して触発されることも多々あって、それはもっと慎重に行いたいと思う。因幡屋の龍馬伝は今夜で終わりです。お目よごしの記事におつきあいくださいまして、ありがとうございました。今年もあとひと月、心を引き締めて観劇と執筆に励みます!

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