和田友春さん(友井雄亮)。若狭塗箸製作所の跡取りで、町でも評判の「アホぼん」である。こういう人物はとかく戯画的な造形に終始し、本筋に深く関わることが少ないのだが、忘れられない場面がひとつ。《父・正典のこと》記事の続きになるが、それまでちゃらんぽらんだった友春が、父(川平慈英)の跡を継ぐ決意を話す場面である。和田塗箸店の店先で、喜代美の父正典(松重豊)との会話。彼の父親と正典はかつて兄弟弟子の間柄であったが、父親は師匠(正典の父・正太郎/米倉斉加年)と決別し、起業したという経緯がある。友春は「なぜそうしたのかはわからないが、お父さんにはお父さんの考えがあったのだと思う。それを知りたい」と言う。経営のノウハウではなく、生きる指針、信念を学ぼうとしているのである。また「跡取りになるというのは、自分の道を見つけることだ」とみずからに言い聞かせるように話す。跡を継ぐというと、とかく親の敷いたレールの上をそのまま走ることだと思われがちだが、彼はもっと深い理解をしているのである。拙い表現ではあっても、言葉を選びながら一生懸命話す様子に、思わず前のめりで見入っていた。
このドラマはヒロイン喜代美(貫地谷しほり)が落語家として成長していく姿を描く中に、親の仕事、あるいは師匠の芸を継承していくことがもうひとつの核になっている。毎回ドラマのあとに「ただいま修業中」として、地元でさまざまな仕事をしている方々の姿が映し出されていることも興味深い。なぞる、真似をすることから始まり、悩んだり苦しんだりしながら仕事を覚え、師匠に近づき、追い越そうと精進する。伝統を受け継ぎながら、今を生きる自分自身の人生がいつのまにか反映されていくのではないだろうか。
しかし友春さんがまともだったのはここまでで、あとは相変わらずである(苦笑)。仕事を一生懸命している場面がないので気になるが、修業のために和田塗箸店に弟子入りするのでは?…これは深読みしすぎですね。魚屋食堂の順ちゃん(宮嶋麻衣)に真剣アタックをしているが、どうなるのだろうか。
このドラマはヒロイン喜代美(貫地谷しほり)が落語家として成長していく姿を描く中に、親の仕事、あるいは師匠の芸を継承していくことがもうひとつの核になっている。毎回ドラマのあとに「ただいま修業中」として、地元でさまざまな仕事をしている方々の姿が映し出されていることも興味深い。なぞる、真似をすることから始まり、悩んだり苦しんだりしながら仕事を覚え、師匠に近づき、追い越そうと精進する。伝統を受け継ぎながら、今を生きる自分自身の人生がいつのまにか反映されていくのではないだろうか。
しかし友春さんがまともだったのはここまでで、あとは相変わらずである(苦笑)。仕事を一生懸命している場面がないので気になるが、修業のために和田塗箸店に弟子入りするのでは?…これは深読みしすぎですね。魚屋食堂の順ちゃん(宮嶋麻衣)に真剣アタックをしているが、どうなるのだろうか。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます