因幡屋ぶろぐ

劇評かわら版「因幡屋通信」主宰
宮本起代子による幸せの観劇記録。
舞台の印象をより的確により豊かに記せますよう・・・

劇団銅鑼 『父との旅』

2015-03-18 | 舞台
*青木豪作 磯村純演出 公式サイトはこちら 六本木/俳優座劇場 22日まで 先日東京芸術劇場で、青木演出による『The River』をとてもおもしろくみたが、今度は劇作家・青木豪との再会が叶った。開演前の舞台に緞帳はなく、照明も明るめで、舞台のこしらえが細かいところまでよく見える。どこかの地方の町の温泉宿、上手に玄関とフロント、いや帳場というほうがふさわしいだろう。ロビーもまことにささやかで、ガラ . . . 本文を読む
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三月大歌舞伎「菅原伝授手習鑑」(夜の部)

2015-03-15 | 舞台
*公式サイトはこちら 歌舞伎座 27日まで 昼の部から一週間後、夜の部「賀の祝」、「車引」、「寺子屋」を観劇する。おそらく「賀の祝」をみるのはこれがはじめて、「車引」は1度か2度、「寺子屋」はたぶん5回以上はみたはず。全編の通し上演の観劇は今回が初である。菅丞相の登場しない「寺子屋」は、その場にいない主君への忠義のために人々が苦しみ、悲しむ物語である。通し上演をみてようやく腑に落ちる台詞、納得のい . . . 本文を読む
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三月大歌舞伎『菅原伝授手習鑑』(昼の部)

2015-03-07 | 舞台
*公演情報はこちら 27日まで 『菅原伝授手習鑑』が昼夜にわたって通し上演されるのは、新しい歌舞伎座になってからはじめてとのこと。これまで何度もみたことのある演目は、後半の「寺子屋」だ。あるじへの忠義を貫くためにわが子を犠牲にする。歌舞伎をみはじめたころ、十五代目片岡仁左衛門の襲名披露公演のテレビ中継を録画し(チケットが取れなかったのだ)、くりかえしみた。内容が内容だけに、わくわくと楽しみに身を乗 . . . 本文を読む
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文学座公演『女の一生』

2015-03-06 | 舞台
*森本薫作 戌井市郎による補訂・演出 鵜山仁演出 公式サイトはこちら 三越劇場 18日まで 今年1月に早稲田大学で催されたプレ・イベントの盛況ぶりに、本作に対する観客の関心と期待の高さが改めて感じられた。何度もみた舞台、よく知っている物語、覚えている台詞なのに、劇場に向かうときのうきうきする心持ち、見終わったあとのすがすがしさはなぜだろう。  主役の布引けいを演じる平淑恵は、よるべのない孤児とし . . . 本文を読む
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因幡屋3月の観劇と句会

2015-03-01 | お知らせ
 3月の観劇予定はつぎのとおりです。*文学座『女の一生』 1月のプレ・イベントでますます期待が高まった。また布引けいに会える。 ほんとうを言うと、彼女のことはあまり好きではありません。けれどまちがいなくわたしの大切な友だちなのです。 どうしてかな。その答をみつけに劇場へ行く。*三月大歌舞伎 「菅原伝授手習鑑」が通し上演される。がんばって昼夜。*カトリ企画&iaku合同企画「~『紙風船』から90年~ . . . 本文を読む
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