音吸うテント、静かな空間提供します 幼稚園や美術館で
朝日新聞 2019年8月20日16時29分
ジャクエツなどが開発した吸音効果のあるテント型の教具「カルム」=2019年8月2日、福井県敦賀市市野々
保育用品や幼児用遊具、教具の製造などを手がけるジャクエツ(福井県敦賀市)とニット生地メーカー・福井経編(たてあみ)興業(福井市)、福井県工業技術センターの3者が、吸音効果のある幼児向けのテント型教具を共同開発した。部屋の中に反響する声や音を抑え、子どもが落ち着ける空間を作ることができるという。
「カルム」と名づけた教具は高さ167センチ、底辺120センチ四方のテント型。折りたたみ式で、広げると幼児3、4人が入れる。英語の「カーム」に由来し、「穏やかな」「静かな」という意味をこめた。
ポリエステルの糸などで編んだ、特殊な立体構造の吸音パネルの研究開発に取り組んでいた福井経編興業と県工業技術センターが昨春、ジャクエツに保育分野への活用を提案した。
敦賀市内の幼稚園の協力で園児の声を集めて分析、子どもの声を吸音できるよう、編み方や糸の素材などを改良してテント内が静かで落ち着いた空間になるように仕上げた。子どもがぶつかっても、けがをしないようにし、保育士の意見を採り入れてテント内を確認しやすいデザインにした。
すでに販売を始めており、価格は1個16万5千円(税別)。ジャクエツは保育園や幼稚園への普及に加え、美術館などでの利用も提案していく予定だ。
県工業技術センターで研究を手がけたふくい産業支援センターの筧瑞恵・主任研究員は「地元・福井の企業が持つ技術を生かして新しい提案をしていきたい」と話している。(八百板一平)
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1個16万5000円というのにはたじろぎますが、子どもたちが落ち着くのなら、高い買い物ではないのかもしれません。
ともあれ、こういうユニークなアイデアを知ると、日本人の凄さを感じます。このテントのおかげでのびのびと子どもたちが育つことを望みます。
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