アメリカが日本をどう見ているか。こういう企画をやってくれるとよく分かります。
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タイム誌「アジアの英雄」に黒沢明、王貞治監督ら(読売新聞) - goo ニュース
2006年11月8日(水)20:28
【バンコク=田原徳容】米誌「タイム」アジア版の最新号は、アジア版60周年を記念し、「60年のアジアの英雄」を特集し、日本からは映画監督の黒沢明氏、プロ野球ソフトバンクの王貞治監督、「スーパーマリオブラザーズ」など人気ゲームソフトを編み出したゲームデザイナー宮本茂氏ら、1国としては最多の13人を選んだ。
政治分野からの選出はゼロだった。
「英雄」に選ばれたのは、政治、ビジネスなど5分野で活躍した66人。黒沢氏については「半世紀にわたりアジア映画界に君臨した」と見開きで写真を掲載した。
王監督は「ホームランの世界記録で国民の心をつかんだ」と紹介し、「ワールド・ベースボール・クラシック」(WBC)で日本代表を世界一に導いた手腕も評価。宮本氏は「ゲームという新興の芸術形式に最も創造的な衝撃をもたらした」と評した。
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読売だと3人しか紹介していないので、以下にTime誌から引用します。なお当該サイトは以下のものです。http://www.time.com/time/asia/2006/heroes/toc.html
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Akira Kurosawa
A master filmmaker with an eye for darkness and complexity
Kenzo Tange
From Hiroshima to Tokyo, he defined the look of Japan
Hayao Miyazaki
In an era of high-tech wizardry, the animé auteur makes magic the old way
Seiji Ozawa
A serendipitous sports injury led a Japanese boy to become a maestro
Akio Morita & Masaru Ibuka
Friends and partners for 40 years, they made Sony an icon of Japan's rebirth
Momofuku Ando
A late bloomer invented the instant noodles that fueled the Asian Miracle
Hanae Mori, Yohji Yamamoto, Issey Miyaki & Rei Kawakubo
Four dazzling Japanese designers inspired the cloistered world of high fashion to look East
Shigeru Miyamoto
The video-game guru who made it O.K. to play
Sadaharu Oh
Half Japanese by birth, all Japanese on the diamond
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というわけで、芸術家、ビジネス・リーダー、そしてアスリートには英雄はいても、政治家(Nation Builders)もゼロですし、宗教家・道徳家(Inspirations)もゼロ。すなわち、日本は過去60年間アジアを政治的に導いてこなかっただけでなく、心のよりどころともなってこなかったと見ているわけです。
そして、政治家の分野にはダグラス・マッカーサー連合国軍総司令官を挙げて日本の戦後を作り上げた功績は大きいと評価するのです。
そして、この特集を始める最初のイラストには(上掲の写真参照)、日本人がひとりも描かれてもいません。
良かれ悪しかれ、これがアメリカのTime誌の見方であります。名前が挙がった13名の方の偉大な業績は高く評価させていただくとして、一抹の寂しさと怒りを感じるのでした。
それもこれも、『父親たちの星条旗』(レビューは、こちら!)のように、マスコミが作り上げた英雄だと思えばよいのでしょうが、上に挙げられた13名の方がゴウ先生の個人的ヒーローですから、何とも巧みな操作だと舌を巻くしかないのでした。
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タイム誌「アジアの英雄」に黒沢明、王貞治監督ら(読売新聞) - goo ニュース
2006年11月8日(水)20:28
【バンコク=田原徳容】米誌「タイム」アジア版の最新号は、アジア版60周年を記念し、「60年のアジアの英雄」を特集し、日本からは映画監督の黒沢明氏、プロ野球ソフトバンクの王貞治監督、「スーパーマリオブラザーズ」など人気ゲームソフトを編み出したゲームデザイナー宮本茂氏ら、1国としては最多の13人を選んだ。
政治分野からの選出はゼロだった。
「英雄」に選ばれたのは、政治、ビジネスなど5分野で活躍した66人。黒沢氏については「半世紀にわたりアジア映画界に君臨した」と見開きで写真を掲載した。
王監督は「ホームランの世界記録で国民の心をつかんだ」と紹介し、「ワールド・ベースボール・クラシック」(WBC)で日本代表を世界一に導いた手腕も評価。宮本氏は「ゲームという新興の芸術形式に最も創造的な衝撃をもたらした」と評した。
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読売だと3人しか紹介していないので、以下にTime誌から引用します。なお当該サイトは以下のものです。http://www.time.com/time/asia/2006/heroes/toc.html
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Akira Kurosawa
A master filmmaker with an eye for darkness and complexity
Kenzo Tange
From Hiroshima to Tokyo, he defined the look of Japan
Hayao Miyazaki
In an era of high-tech wizardry, the animé auteur makes magic the old way
Seiji Ozawa
A serendipitous sports injury led a Japanese boy to become a maestro
Akio Morita & Masaru Ibuka
Friends and partners for 40 years, they made Sony an icon of Japan's rebirth
Momofuku Ando
A late bloomer invented the instant noodles that fueled the Asian Miracle
Hanae Mori, Yohji Yamamoto, Issey Miyaki & Rei Kawakubo
Four dazzling Japanese designers inspired the cloistered world of high fashion to look East
Shigeru Miyamoto
The video-game guru who made it O.K. to play
Sadaharu Oh
Half Japanese by birth, all Japanese on the diamond
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というわけで、芸術家、ビジネス・リーダー、そしてアスリートには英雄はいても、政治家(Nation Builders)もゼロですし、宗教家・道徳家(Inspirations)もゼロ。すなわち、日本は過去60年間アジアを政治的に導いてこなかっただけでなく、心のよりどころともなってこなかったと見ているわけです。
そして、政治家の分野にはダグラス・マッカーサー連合国軍総司令官を挙げて日本の戦後を作り上げた功績は大きいと評価するのです。
そして、この特集を始める最初のイラストには(上掲の写真参照)、日本人がひとりも描かれてもいません。
良かれ悪しかれ、これがアメリカのTime誌の見方であります。名前が挙がった13名の方の偉大な業績は高く評価させていただくとして、一抹の寂しさと怒りを感じるのでした。
それもこれも、『父親たちの星条旗』(レビューは、こちら!)のように、マスコミが作り上げた英雄だと思えばよいのでしょうが、上に挙げられた13名の方がゴウ先生の個人的ヒーローですから、何とも巧みな操作だと舌を巻くしかないのでした。
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