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ローズ奨学金、中国人留学生も対象に

2015年04月08日 06時06分17秒 | 時事放談: 中国編

日本人にすら開放されていないローズ奨学金が、中国人に対して開放されるとは・・・・・・。あまりに露骨なイギリスの中国重視政策の顕われです。

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AIIBで中国の軍門に下った英国…世界最古・権威誇る「ローズ奨学金」も“門戸開放”
産経新聞 2015.4.6 13:15

 英オックスフォード大学は先週、世界最古の国際的奨学金制度である「ローズ奨学制度」の適用範囲を来年から中国にも拡大すると発表した。英帝国主義時代の政治家で、南アフリカでの金鉱経営などによって巨富を得たセシル・ローズ(1853~1902年)の遺言によって始められたこの留学生への奨学金制度は、歴史のみならず権威も高く、奨学生たちは留学後、各国で指導的地位に就いている。ただ、対象国が米国や旧英統治国などに限定されていた。今回、中国にも門戸を開放することを決めたのは、英政府の中国重視を反映しており、背景には大英帝国時代からの伝統である、冷徹に国益を見据えた深謀遠慮がありそうだ。(SANKEI EXPRESS)

 ローズが残した莫大な遺産の一部を基金にしたローズ奨学制度は、1903年に第1回の留学生を迎え、これまでに8000人近くのOB・OG(77年からは女性にも開放)を輩出し、そのうち約4500人が今も健在で、一大ネットワークを形成している。有名なOBは、ビル・クリントン元米大統領(68)、「ハーバード白熱講義」で有名なマイケル・サンデル・ハーバード大教授(62)、トニー・アボット豪首相(57)ら枚挙にいとまがなく、米国ではローズ奨学金が受けられれば、パワーエリートへの道が約束される。

戦争回避し国益重視

 発足当初は、奨学生の対象国は米国とドイツだけだったが、現在ではカナダ、南アフリカ、オーストラリアなど旧英統治国も加わり、30カ国から83人を毎年受け入れている。国別に受け入れ人数の枠があり、最多は米国の32人で、奨学生たちは通常、3年間、オックスフォード大(大学院含む)で学び、寮生活を送る。

 学費、生活費、寮費を含めて年間5万ポンド(約890万円)以上の奨学金(返済義務なし)が支給される好条件も手伝い、対象国からの志願者は例年1万2000人(選抜倍率約140倍)を超えている。

 ローズが遺言で対象国を米国とドイツにしたのは、時代背景と政治的な意味があった。20世紀の初頭はドイツが急激に勢力を伸ばし、米英独の3強鼎立の様相が強まっていた。特に英独は、共に掲げた3C(ケープタウン、カイロ、カルカッタ)政策と3B(ベルリン、ビザンチウム、バグダッド)政策の植民地支配拡大構想が衝突しつつあり、開戦の危機が忍び寄っていた。ローズは、3つの列強の将来のリーダーたちの相互理解が深まれば、戦争が回避でき、英国の利益に叶うと考えたのだった。実際には米英と独はその後、2度の世界大戦に突入してしまったが、今でも伝統は受け継がれ、ドイツからも2人の留学生を毎年受け入れている。

米並みに受け入れ枠拡大

 今回、中国からも受け入れることにしたのは、中国が主導するアジアインフラ投資銀行(AIIB)への参加を欧州でいち早く表明するなど、中国重視に前のめりな英政府の姿勢も反映している。ローズ基金のチャールズ・コン最高執行責任者(53)は「中国は間違いなく21世紀の世界のキープレーヤーだ。その中国の優秀な若者をオックスフォード大が奨学生として受け入れることは、国際社会に与えるインパクトが大きく、資することも大だ」と話している。

 オックスフォード大では、中国の北京大、清華大、復旦大、上海交通大、浙江大と提携して奨学生を選抜し、来年10月から受け入れるとしている。当初は6~7人を想定し、近年中に米国と同じ最大受け入れ枠32人を中国にも適用するとしている。

 中国への人権批判の声など、かき消されているかのようだ。

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経済的メリットさえあればよいと取れるような最近のイギリスの対中政策には、首を傾げざるを得ません。かつて対独政策で誤ったように、今回も誤らなければよいのですが。

 


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