井山・一力の10番勝負。めちゃくちゃ楽しみです。
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囲碁の井山裕太6冠(28)=棋聖、本因坊、王座、天元、碁聖、十段=に仙台市出身の一力遼七段(20)がダブル挑戦する第43期天元戦と第65期王座戦が11日の天元戦第1局を皮切りに始まる。名人戦に挑戦中の井山6冠は、再び7冠同時制覇を目指しながらの防衛戦。一力七段は初の7大タイトル獲得が懸かる。
◎第43期天元戦 第65期王座戦、11日開幕
井山裕太6冠は昨年11月、名人を失冠し、7冠から6冠に後退した。だが、直後に王座、天元戦を防衛し、今年に入ってからも棋聖、十段、本因坊、碁聖戦で挑戦者をことごとく退けて6冠を堅持し、日本囲碁界の第一人者であることをあらためて印象づけた。
◎第43期天元戦 第65期王座戦、11日開幕
井山裕太6冠は昨年11月、名人を失冠し、7冠から6冠に後退した。だが、直後に王座、天元戦を防衛し、今年に入ってからも棋聖、十段、本因坊、碁聖戦で挑戦者をことごとく退けて6冠を堅持し、日本囲碁界の第一人者であることをあらためて印象づけた。
現在、7冠復帰を目指して戦っている名人戦でも3勝1敗と好調。本人も「ここ数年で最も調子がいい」と言っているように棋士人生の中で今が絶頂期だ。
碁を組み立てる序盤の構想力、深い読み、劣勢になったときに紛れを求め、逆転してしまう対応力はますます磨きがかかり、他の追従を許さないレベルに達している。死角がなく、多くの対戦相手は「どう打てば勝てるか分からない」と井山6冠の碁を分析しても勝てる要素を見いだせないでいる。
昨年、天元戦で井山6冠に挑戦した一力遼七段は1勝3敗で涙をのんだ。「総合的に見てまだ及ばないところが多い」と差を認める。
それから1年、悔しさをバネに囲碁に取り組み、今年これまで40勝10敗と勝率8割の成績を挙げている。師匠の宋光復九段は「前より深く踏み込み、ぎりぎりの手を打とうとしている」と話す。40勝の中には、わずかな隙を突いて一気に相手の石をつぶし、圧勝した碁がかなりあった。碁の内容が一層厳しくなったと評価が高い。
両者の対戦成績は井山6冠の5勝3敗。8局ともどちらかの中押し勝ちで、僅差の作り碁となった勝負はない。それだけ激戦になる碁ばかりだった。
今度の天元、王座戦の合計10番勝負も厳しい戦いが予想される。両者とも妥協しないで最強手の応酬となりそうだ。
一力七段は「これまでの対局と同じように激しい戦いの碁になると思う。ねじり合いの中で勝機を見つけたい」と意気込みを語る。
井山6冠が防衛すれば天元戦、王座戦とも3連覇となる。
一力七段が天元を奪取すれば第37期の井山十段(当時)の22歳5カ月を大幅に更新する最年少獲得記録となる。王座を第4局までに獲得すると第24期で趙治勲七段(当時)が作った20歳5カ月の最年少記録に並ぶ。
一力七段は棋聖戦でも挑戦者決定戦まで勝ち進んでおり、勝てば来年1月からの7番勝負で再び井山6冠と対局する。「井山VS一力」戦は今後、囲碁界の雌雄を決する熱くて長い戦いになる。(河北新報囲碁記者 田中章)
◎日程
【天元戦】
第1局 10月11日(水)愛知県豊田市「ホテルフォレスタ」
第2局 10月27日(金)札幌市「ホテルエミシア札幌」
第3局 11月24日(金)福岡県宗像市「宗像ユリックス」
第4局 12月11日(月)兵庫県洲本市「ホテルニューアワジ」
第5局 12月20日(水)徳島市「徳島グランヴィリオホテル」
【王座戦】
第1局 10月20日(金)横浜市「横浜ロイヤルパークホテル」
第2局 11月18日(土)神戸市「ホテルオークラ神戸」
第3局 11月20日(月)神戸市「ホテルオークラ神戸」
第4局 12月1日(金)仙台市「仙台ロイヤルパークホテル」
第5局 12月15日(金)新潟県南魚沼市「龍言」
<一力七段 2タイトル戦に挑む>20歳に6冠の壁 天元戦、王座戦で10番勝負
一力遼(いちりき・りょう)1997年、仙台市生まれ。宋光復九段に入門し、2010年にプロ入り。13年、若鯉戦で優勝。14年、史上最年少の16歳9カ月で棋聖戦リーグ入りを果たし、同時に七段昇段。同年、グロービス杯世界囲碁U−20戦と新人王戦で優勝した。昨年は竜星戦で優勝後、天元戦で7大タイトルに初挑戦した。オーソドックスな打ち方をする本格派。
(河北新報)
囲碁の井山裕太6冠(28)=棋聖、本因坊、王座、天元、碁聖、十段=に仙台市出身の一力遼七段(20)がダブル挑戦する第43期天元戦と第65期王座戦が11日の天元戦第1局を皮切りに始まる。名人戦に挑戦中の井山6冠は、再び7冠同時制覇を目指しながらの防衛戦。一力七段は初の7大タイトル獲得が懸かる。両棋戦合わせて10番勝負となる。2人に対局の抱負を聞いた。
◎一力遼七段/一生懸命打つ
昨年、初の挑戦手合を経験し、またこの舞台に帰ってきたいという気持ちになりました。今期本戦は苦しい碁もあって厳しい道のりでしたが、連続挑戦できてうれしいです。
◎一力遼七段/一生懸命打つ
昨年、初の挑戦手合を経験し、またこの舞台に帰ってきたいという気持ちになりました。今期本戦は苦しい碁もあって厳しい道のりでしたが、連続挑戦できてうれしいです。
今年5月、井山さんと一緒に国際戦に出場しましたが、国際戦への強い意欲を感じましたし、実際に厳しい手を打たれています。この秋は王座戦も含め、たくさん対戦できるのが楽しみ。前期は井山さんとの差を感じたシリーズでしたが、まだ近づいているようには感じていません。大変な5番勝負になるでしょうが、一生懸命打ちたいです。
◎井山裕太6冠/激しい展開に
昨年、7冠同時制覇を達成して肩の荷が下りた部分があり、より自分の打ちたい手が打てているように感じます。また、今年は国際戦にいつもより多く参戦できるようになり、充実した日々が過ごせています。
一力さんは例年以上に成績が良く、若手の中では一番強い棋士だと思います。天元戦は2期連続挑戦ということで、5番勝負の雰囲気も分かっており、さらに力を発揮してくるのでは。前期は全面戦争のような激しい碁になりましたが、今期もそのような展開になるでしょう。自分の碁をしっかり打ちたいですね。
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一力七段が棋聖戦の挑戦者になれば、17番勝負ということになります。伸び盛りの一力七段を、最盛期にある井山六冠がどう対応するか、囲碁ファン注目の名勝負です。
それにしても、一力七段の実父一力雅彦氏が河北新報の代表取締役社長で、祖父が社主ということもあるのでしょう、とても丁寧な記事です。河北新報の後押しがあれば、仙台のみならず、日本全国で一力ブームが起きるかもしれません。頑張ってほしいものです。
とはいえ、貧乏英語塾長は井山「七冠」がどこまで続くかを見たいのですが。
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