面白い!記録しておきましょう。
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「鉄分の王様」と呼ばれるヒジキの鉄分量が、国の食品成分表の改訂で大幅に減り、生産者や消費者に戸惑いが広がっている。
加工する釜を、昔ながらの鉄製でなく、現在主流のステンレス製で調べたところ、9分の1になった。豊富だとされる鉄分が釜に由来するものだった可能性がある。
文部科学省は昨年末、食材の栄養成分をまとめた「日本食品標準成分表」を5年ぶりに改訂した。食習慣や製法の変化などに対応し、大きく見直した。干しヒジキの鉄分量は前回まで、100グラムあたり55ミリ・グラムだったが、今回は同6・2ミリ・グラムに減った。これまで、乾燥前にヒジキを煮たり蒸したりする際、鉄釜を使っていたが、今回は一般的に使われているステンレス釜で調べた。鉄釜でも調べたところ同58・2ミリ・グラムと前回の数値と同等で、ヒジキの鉄分は、釜の種類で変わるという結果になった。
ひじきの鉄分が1/9に!? 「調理器具」によって変わる栄養成分の不思議
ひじきの鉄分の正体は鉄鍋だった!?
昨年12月25日に発表された「日本食品標準成分表」の改訂版。5年ぶりに改訂されたこちらでは、干しひじきの鉄分量の激変が我々に衝撃を与えました。
その理由はとっても単純なもので、なんと煮沸する際に使う釜が鉄製からステンレス製になったから。1982年の発表以来、100gあたり55mgとされてきた干しひじきの鉄分ですが、今回ステンレス製で煮沸してみると6.2mgという結果になってしまったようです。
一方、鉄釜では58.2mgとなり、今までのひじきの鉄分は鉄釜の鉄分が溶け出していただけだったということが分かりました。今や干しひじきの製造は鉄釜よりステンレス製の鍋が主流になってしまい、専門家からも製法によって成分が異なる可能性があると指摘されていたようです。
鉄分が溶け出す!? 鉄鍋や鉄瓶の魅力
鉄鍋などの鉄製の調理器具で調理すると鉄分が摂取できるらしい、というのは広く知られている話ではないでしょうか。医学博士が南部鉄瓶の研究結果を発表したり健康情報番組「ためしてガッテン」で鉄鍋を取り上げたりしているという例もあります。
「ためしてガッテン」によると、鉄鍋を使った料理は鉄鍋を使わない場合の1.5倍もあり、その鉄分はヘム鉄なので吸収もいいとのこと。また、シチューなど長時間煮込む料理や酢やケチャップなど酸性の調味料を使った料理は鉄が溶け出しやすく、揚げ物などの油料理は溶け出しにくいこともわかりました。
南部鉄瓶で沸かしたお湯はまろやかな味わいになり、お茶だけでなくコーヒーや紅茶も美味しく味わえるそうです。
ただ、主として鉄鍋や鉄瓶から鉄分を摂るのではなく、料理やお茶など日頃から使い続ける習慣程度にしておくのが良いそう。鉄分をしっかり摂りたいのであれば、やはり食品やサプリから摂取しましょう。
鉄分にはヘム鉄、非ヘムの2種類あり! 一体何が違うの?
食品に含まれる鉄には、豚レバーやシジミ、カツオといった肉や魚などの動物性食品に多い「ヘム鉄」とホウレンソウや小松菜、大豆といった野菜や穀類などに含まれる「非ヘム鉄」があります。
吸収性が高いのが「ヘム鉄」で低いのが「非ヘム鉄」。その差はなんと5〜6倍もあるそう。しかし、吸収性が低いといわれる「非ヘム鉄」でも、動物性タンパク質やビタミンCなどと一緒に摂取すると吸収性を高めることができるとのことです。
それでもひじきは栄養抜群! バランスの良い食事が大事
とはいえ、ひじきは役立たずの食品になってしまったわけではありません。
カルシウムやマグネシウムなどのミネラルをはじめ、ビタミンや食物繊維も豊富です。鉄分は他で補うとして、ひじきを食べる習慣は続けたいものです。
今回5年ぶりに改訂された「日本食品成分表」、ずらりと食品と栄養成分が羅列されているので全食品を調べるのは少し大変ですが、普段よく使う食品を探して栄養素を調べたり栄養素が高い食品をいつものメニューに加えてみたりと、毎日献立を考える立場としては非常に参考になりました。普段見ることはほとんどありませんが、これを機に少し覗いてみるのもオススメです。
参考元:文部科学省 日本食品標準成分表2015年版
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まあ、栄養のことばかり考えないで、ひじきは美味しいですから、食べ続ければいいんですよ。食べて身体に害があるわけでもなさそうですし。
それにしても、鉄鍋は偉大です。やっぱり中華鍋ぐらいは鉄鍋にすべきなんでしょうね。
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