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若者の夢を奪った日本スケート連盟

2005年12月29日 09時17分53秒 | 時事放談: 国内編
テレビや大新聞が書かない・書けないことを、いわゆるイエロー・ジャーナリズムと呼ばれるものに属するマスコミが書くことがあります。そして後者の方が鋭く事の真実に迫る場合もあるものです。

その類の、本質を突く記事を夕刊フジが書いてくれました。

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初めに美姫ありき…代表は選考前から決まっていた (夕刊フジ) - goo ニュース

2005年12月27日 (火) 12:24

 女子フィギュアスケートで五輪代表に3選手が決まったが、25日の「全日本選手権」を見て、なぜ、6位の安藤美姫選手が選ばれたのか、釈然としない人は多いはずだ。ネット上のアンケートも「納得できない」との回答が9割を超えた。代表選考前、元五輪代表の渡部絵美さんは「実力とは関係なしに3人(今回選出)に決まる。言う通りになるから見ていなさい」と予言していた。どんな読みだったのか。

 最高視聴率42.9%(平均33.7%=ビデオリサーチ調べ・関東)を記録した25日の選手権で、1位の村主章枝、3位の荒川静香、6位の安藤の3選手がトリノ行きを決めたことに、渡部さんは「やっぱりそうなったでしょ」と話す。

 渡部さんは、選考前、夕刊フジに「今の実力からすれば、選ばれるべきなのは浅田(真央)、中野(友加里)と、村主か荒川のどちらか。でも、代表は安藤と村主、荒川になるので見ていなさい」と断言していた。

 なぜか。

 「日本スケート連盟(JSF)の現状というべきですか。やはり、スポンサーの問題が大きいと思います」

 代表3選手は、JSFが「親会社」とする日本オリンピック委員会(JOC)が、スポンサーから資金を集めるための「シンボルアスリート」に選ばれている。個人にも大手企業のスポンサーも付いており、「連盟は彼女たちを落とせない」と読んでいたからだ。

 そんな“裏事情”は素人のファンも感じているのか、大手プロバイダー「BIGLOBE」が代表決定直後からネット上で実施しているアンケートでは、選考結果に「納得できない」とする回答が9割を超えている。

 理由として、「調子の悪いやつを出してどうする」「裏がある」「やらせの茶番劇」「スポーツに汚い金が絡んでいることが分かった」との手厳しいコメントが並ぶ。

 渡部さんは「プロや素人の視点といった話とは別に、誰が見ても安藤が一番良くなかったのは明らか。アンケート結果は当然」と言い切った。

 一部週刊誌などでフィギュアスケート界の“女帝”と伝えられた城田憲子フィギュア強化部長は村主や荒川の指導者だったことがある一方、浅田や恩田(美栄)は、伊藤みどりを育てた山田満知子コーチの教え子。2人の対立関係が選考に影響したとの指摘にも、渡部さんは「その通りだと思う」と話す。

 安藤について、渡部さんは「明らかにほかの選手と比べて練習不足にみえます」と指摘。ただ、スポンサーや指導者の問題は“大人の事情”で、安藤にも「かわいそう。自分が実力で選ばれたのではないことを一番分かっているのが安藤でしょうから」と同情する。

 その上で、渡部さんは「選手はみんな金銭的にカツカツで、連盟だけが潤っているように見えます」と話している。

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ゴウ先生、渡部絵美さんの推測にまったく異論はありません。むしろ、下記の12月20日と12月23日に似た推測を書いておりますので、渡部さんのコメントは力強い限りです。お確かめいただければ、幸甚にたえません。

12月20日 「金と利権で落とされるのか、浅田真央選手

12月23日 「浅田真央選手に、JOCから助っ人が

とにもかくにも、JOCもJSFもデタラメすぎます。その最悪の例が先日の全日本選手権で生じた男子フィギュアスケートの採点ミスです。

12月25日のサンケイスポーツは、その原因を次のように書きました。

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 真相は“人災”だ。フリー演技では「3回転ジャンプは2種類まで2回行うことができる」と規定されている。織田はこの日の演技で3回転ルッツ2回、3回転トゥーループ2回、3回転ループ2回と、3回転を3種類繰り返してしまった。

 ところが、日本連盟が発注したコンピューターのプログラムには、これを自動的にチェックする機能がなかった。国際スケート連盟(ISU)が作成したシステムにはチェック機能があるが、高額なため、購入していなかったという。さらに採点のチェック役のテクニカルコントローラー(城田憲子フィギュア強化部長)が減点を見落とした。日本連盟の見通しの甘さ、まさに人為的なミスにより、起こった“悲劇”。

大失態!採点ミスで織田V取り消し、高橋がトリノへ (サンケイスポーツ) - goo ニュースより

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この事件に見られるように、第一の責任は、あまりに強くなりすぎた日本(女子)フィギュアスケートの世界を仕切れない強化部長を抱える日本スケート連盟にあります。

同時に責められなければならないのは、スポンサーの意向という隠れ蓑を使って、実力ある若者の未来を摘み取ってしまった、国際的発言力を持たない日本オリンピック委員会です。

渡部さんが指摘しているように、浅田真央選手と中野由香里選手をはずした選考には、まったく意味がありません。このような選考だと、実力だけで選ばれなかった選手たちにも気の毒です。

グランプリ・ファイナルの疲れも癒えずに参加してトリプル・アクセルを2回決めた浅田選手。その浅田選手に負けてしまった荒川選手。疲労を抜いてベスト・コンディションで出場できたはずなのに・・・。あれが最善のパフォーマンスだとしたら・・・。

そして、同じ条件のもと、浅田選手・中野選手だけでなく、恩田美栄選手にも負けてしまった安藤選手。選ばれた理由が分かりません。現在最強の選手を選ばないJFSの方針がまったく理解できません。このような選考をするのであれば、今回の全日本選手権をオリンピック選考会にする必要がなくなります。

とにかく、出来レースを争わせたJSFとJOCの責任は重いものです。高橋尚子選手を外しても金メダルを獲れたアテネ女子マラソンの再来を期待しているのでしょうか。

しかし、それは、甘すぎる見方でしょう。

スポーツに公平さを求める、多くの若者たちの夢を奪い取った日本スケート連盟。その責任をどのように取るか、これからもじっくりと見させてもらいます。

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