2015年のピュリツァー賞が発表され、ジャーナリズム分野において、ブルームバーグが創業34年目にして受賞しました。記録しておきましょう。
**********
ピュリツァー賞初受賞のブルームバーグ、英名門紙買収の観測も(産経新聞) - goo ニュース
【ニューヨーク=松浦肇】米国ジャーナリズムでは最高の栄誉であるピュリツァー賞の受賞者が20日発表され、金融情報端末へのニュース配信で知られる米ブルームバーグ・ニュースが1981年の創業以来、初めて受賞した。金融機関向けのデータ提供が主な収入源のブルームバーグ社は受賞により、旧来メディアと肩を並べる栄誉を得た。
ピュリツァー賞は調査報道など21の部門からなる。ブルームバーグは企業による課税回避行為と規制当局が取り締まりに苦戦する様子を記事化して、解説部門で受賞。米企業が外国企業を買収する登録地変更などさまざまな税金の「抜け穴」を紹介し、米政府の逸失利益を計算した。
ブルームバーグはニューヨーク前市長で知られるマイケル・ブルームバーグ氏が設立。金融の取引情報サービス会社として業務を拡大した。ニュース部門の運営は当初は同社のブランド向上が主な目的だった。近年はピュリツァー賞受賞者を外部から採用するなど、質の向上に積極的だ。
最近は、経済報道の世界では最も権威があるとされる英フィナンシャル・タイムズ紙を買収する、との観測が出た。財務内容は公開されていないが、ブルームバーグは業界最大級の資金力を誇るとされる。
20日発表のピュリツァー賞では、米ニューヨーク・タイムズ紙がエボラ出血熱に関する報道などで国際報道をはじめとする3部門で受賞。中西部ミズーリ州ファーガソンで黒人少年を射殺した警察に対する暴動を撮影した米セントルイス・ポスト・ディスパッチ紙が報道写真部門を受賞した。公益部門では、ドメスティックバイオレンスによる女性の死亡事例を報じた南部サウスカロライナ州チャールストンのポスト・アンド・クーリエ紙が選ばれた。
エボラ熱報道にピュリツァー賞=NYタイムズ紙が3部門―米(時事通信) - goo ニュース
【ニューヨーク時事】米報道界で最高の栄誉とされる2015年ピュリツァー賞が20日発表され、西アフリカで猛威を振るったエボラ出血熱を第一線で報じたニューヨーク・タイムズ紙のスタッフが国際報道部門賞を受賞した。
受賞理由は「当局の責任を問う一方、エボラ熱にまつわる人間模様を鮮やかに描き出し、感染の範囲や詳細を伝えることで公益に資した」こと。エボラ熱では、同紙の契約カメラマン、ダニエル・ベレフラック氏も特集写真部門で受賞した。
同紙はロビイストの影響力を伝えた報道でも調査報道部門賞を受賞し、計3部門を獲得。また、ロサンゼルス・タイムズ紙も2部門で選ばれた。
ピュリツァー賞、DV報道のサウスカロライナ州地元紙に(朝日新聞) - goo ニュース
優れた報道に贈られる米国のピュリツァー賞が20日、ニューヨークのコロンビア大で発表された。公益部門では、女性が夫や同居人から暴力を受ける「ドメスティックバイオレンス」について報道を続けたサウスカロライナ州チャールストンの地元紙ポスト・アンド・クーリエが受賞した。
受賞したのは企画「死が2人を分かつまで(Till Death Do Us Part)」。同紙によると取材班は、男性に殺害される女性の割合で同州が全米最悪になったとされた2013年秋に取材を開始。被害者のデータベースを作り、家庭内暴力に甘い州法など事件の背景にある法的、文化的、経済的な要因を探った。女性の命を守ることを訴えたという。
同紙の編集部門は、記者や編集者、カメラマンなど計77人で、発行部数は8万~8万5千部。報道後に州議会で改善を模索する動きが始まったといい、取材班の一人、ダグ・パーデュー記者は「小さな新聞社にも大きな波(変化)を起こせるということをみんなに知って欲しい」と朝日新聞の取材に述べた。
国際報道部門では、アフリカで流行したエボラ出血熱を最前線から伝えたとしてニューヨーク・タイムズ紙のスタッフが受賞した。(ニューヨーク=金成隆一)
PUBLIC SERVICE - The Post and Courier, Charleston, SC
BREAKING NEWS REPORTING - The Seattle Times Staff
INVESTIGATIVE REPORTING - Two Prizes: - Eric Lipton of The New York Times and The Wall Street Journal Staff
EXPLANATORY REPORTING - Zachary R. Mider of Bloomberg News
LOCAL REPORTING - Rob Kuznia, Rebecca Kimitch and Frank Suraci of the Daily Breeze, Torrance, CA
NATIONAL REPORTING - Carol D. Leonnig of The Washington Post
INTERNATIONAL REPORTING - The New York Times Staff
FEATURE WRITING - Diana Marcum of the Los Angeles Times
COMMENTARY - Lisa Falkenberg of the Houston Chronicle
CRITICISM - Mary McNamara of the Los Angeles Times
EDITORIAL WRITING - Kathleen Kingsbury of The Boston Globe
EDITORIAL CARTOONING - Adam Zyglis of The Buffalo News
BREAKING NEWS PHOTOGRAPHY - St. Louis Post-Dispatch Photography Staff
FEATURE PHOTOGRAPHY - Daniel Berehulak , freelance photographer, The New York Times
旧来の新聞とは違うタイプのブルームバーグが受賞したのは、時代の変化を表しているということなのでしょう。これからマスメディアの報道がどのように変わっていくか、注目したいところです。
それにしても、有名新聞は強いものです。The New York TimesとLos Angeles Timesが3部門受賞し、The Washington Post、The Wall Street Journal、The Boston Globeと古豪が並びます。
一瞬、選考に偏りがあるのではないかと思ってしまうのですが、The Post and CourierやDaily Breezeなどの知名度の低い地方紙が選ばれていますから、公平な選考なのだろうと納得してしまいます。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます