糖尿病にだけはなりたくありません。肝臓だけではなく、腎臓その他までダメにしてしまいますから。
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糖尿病患者の中から、後に腎臓病になる危険性が高い人を探す目印となる物質を突き止めたと東北大の阿部高明教授(腎臓内科)らのチームが23日、英科学誌ネイチャーコミュニケーションズに発表した。症状が出る前から採血で調べられる。阿部教授は「食事療法などを早く行えば、透析が必要になる人を減らせるだろう」と話した。
チームは、糖尿病になったラットは血中のフェニル硫酸という物質が増えることを発見。この物質をマウスに食べさせると腎臓が傷むことも分かった。岡山大が持つ糖尿病患者362人のデータを調べ、この物質の血中濃度が高い人は2年後に腎臓の機能が低下することも確認した。
原因物質に腸内細菌関与=糖尿病性腎臓病で―新検査や治療法期待・東北大と岡山大
糖尿病性腎臓病は特定の腸内細菌グループが関与して生じる「フェニル硫酸」という物質が原因の一つだと、東北大と岡山大の研究チームが23日、英科学誌ネイチャー・コミュニケーションズに発表した。血液中のフェニル硫酸濃度から腎臓病の悪化を予測でき、新たな検査法や治療法の開発を目指している。
フェニル硫酸ができるもとはチーズや肉などの食品に含まれるアミノ酸「チロシン」。特定の腸内細菌グループが持つ酵素によって「フェノール」という物質に変換された後、肝臓に回ってフェニル硫酸に変換され、血液中に放出される。
糖尿病モデルのマウスにフェニル硫酸を飲ませると、腎臓に障害が生じ、尿たんぱくのアルブミンが増えた。そこで、特定の腸内細菌グループが持つ酵素の働きを阻害する薬剤を飲ませたところ、血液中のフェニル硫酸濃度の低下や尿中アルブミンの減少、腎不全の改善がみられた。
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この発見により、フェニル硫酸を増やさなければ、たとえ糖尿病になっても糖尿病性腎臓病にはならずにすむ可能性が高いわけです。糖尿病ではないものの、ホッとさせられるニュースです。
この発見は、糖尿病で悩む人の助けになることは間違いないはず。早く治療の現場で実用化されることを望みます。
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