信じられません。女性なのに、ジャンプ台記録を作れるなんて。
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日本のエースの高梨沙羅(クラレ)が、ジャンプ台記録となる106メートルを飛び、143・4点で4連勝し、通算35勝目を挙げた。
競技は強風のため1回目終了で打ち切り。これで今季6戦5勝。昨季逃した個人総合女王へ、勢いをさらに増した。「ファンや関係者の人たちが寒い中、応援してくれて、ベストを尽くせたのが良かった。明日(23日)につながるジャンプができた」と手応え十分だった。
2位はダニエラ・イラシュコ(オーストリア)。3位はマヤ・ブティッチ(スロベニア)だった。
他の日本勢は、伊藤有希(土屋ホーム)が7位、勢藤優花(北海道メディカルスポーツ専門学校)が13位、岩渕香里(松本大)が17位、丸山純(東海大)が29位、竹田歩佳(デンソー北海道)が35位だった。
ノルディックスキー・W杯ジャンプ女子個人第6戦(22日、山形市クラレ蔵王シャンツェ=HS106メートル、K点95メートル)高梨沙羅(19)=クラレ=が最長不倒の106メートルを飛んで143・4点で、W杯4連勝となる今季5勝目、通算35勝目を挙げた。競技は強風のため1回目終了で打ち切りとなった。昨季個人総合優勝のダニエラ・イラシュコ(32)=オーストリア=が94・5メートルの127・2点で2位。伊藤有希(21)=土屋ホーム=は7位だった。
寒さで体を震わせながら待ったファンの期待に応えた。猛吹雪の中での1回目。最後に飛んだ高梨は向かい風をとらえ、最長不倒となる106メートルの大ジャンプ。このまま2回目は中止となり、W杯4連勝を成し遂げた。
「この吹雪の中、ファンのみなさんや大会関係者のみなさんががんばってくれて成立した試合。1本いいジャンプをできてよかったです」
表彰式では、周囲へ感謝の言葉を並べた。会場の蔵王は風も雪も強い悪天候で、試技は中止。競技開始後も何度も中断され、高梨が飛ぶ直前も3度仕切り直しを強いられた。毛布にくるまってもしのげない寒さにも耐え、ようやく回ってきた順番で実力を発揮。ほぼミスのない飛躍で、目標に掲げていたジャンプ台記録をつくり「まさか現実になるとは」と笑顔。19歳にして、底知れない強さを見せつけた。
ランディングバーンが改修され、難度が上がったジャンプ台も攻略した。「今後の競技人生に自信の持てる試合になりました」。23日は第7戦。高梨の5連勝を止められるのは、この日以上の悪天候しかないいのかもしれない。
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ジャンプ台記録というのは、男性であれ女性であれ、そのジャンプ台で生まれた過去の最長不倒距離のこと。ゆえに、調べたことはありませんが、これまでのすべてのジャンプ台記録は男性が保持しているはずです。
それを高梨選手は19歳の若さで達成してしまったのです。凄いというしかありません。
さらに、この蔵王シャンツェは、高梨選手が所属する「クラレ」が命名権を持っているジャンプ台。そんなジャンプ台で記録を作ったのですから、クラレも大喜びのはず。何と愛社精神にあふれた選手でしょう。
ちなみに、他の競技場ではどうかと思って、札幌オリンピックで使われた大倉山ジャンプ競技場のジャンプ台記録を調べてみました。
すると、ジャンプ台記録は、2012年1月21日に伊藤大貴選手が出した146.0mなのですが、高梨選手は2011年1月11日に141.0mを飛んでいるのです。この記録は、2002年1月13日に原田雅彦選手が出した当時のジャンプ台記録と同じです。高梨選手の実力が男性顔負けであることがわかります。
ともあれ、向かうところ敵なしの高梨選手、W杯の連勝を続けるとともに、ぜひとも男性選手の顔を青ざめさせるような記録を出してほしいと願います。
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