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井山裕太六冠、十段戦挑戦者に

2016年01月22日 02時58分34秒 | 時事放談: 国内編

凄いです。これだけの重圧の中、逆転で十段戦挑戦者になれるのですから。

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井山裕太名人、囲碁界初の七冠独占なるか 挑戦権を獲得
朝日新聞 大村治郎2016年1月21日20時01分

 囲碁の第54期十段戦(産経新聞社主催)の挑戦者決定戦が21日、大阪市北区の日本棋院関西総本部で打たれ、井山裕太名人(26)=棋聖、本因坊、王座、天元、碁聖とあわせ六冠=余正麒(よせいき)七段(20)に勝ち、伊田篤史十段(21)への挑戦権を獲得した。今月始まった棋聖戦七番勝負(現在1勝0敗)で防衛し、3月8日からの十段戦五番勝負でタイトルを奪取すると、囲碁界初の七冠独占となる。

 終局後、井山名人は「十段戦の舞台に戻れるのをうれしく思う。今までよりも七冠という目標に近いところに来ることができたので、思い切って打ちたい」と話した。七大タイトル初挑戦をめざした余七段は中盤優勢に進めたが、逆転を喫した。

 井山名人は1989年、大阪府東大阪市生まれ。2009年、史上最年少の20歳で名人となった。13年3月には七大タイトルで史上初の六冠を達成した。

 昨年は7月下旬から24連勝という驚異的な強さを見せ、9、10月の名人戦七番勝負を4連勝で防衛。その後も王座、天元をそれぞれ3連勝で奪取して3度目の六冠となり、残る一つのタイトル、十段の獲得をめざしてきた。

 将棋界では羽生善治名人(45)が1996年に七冠独占を達成している。(大村治郎)

【十段戦】挑戦者決定戦で井山六冠が勝利…史上初の7冠に前進

【十段戦】挑戦者決定戦で井山六冠が勝利…史上初の7冠に前進

余正麒・七段を破って十段戦の挑戦者に決まった井山裕太・棋聖=21日夜、大阪市北区の日本棋院関西総本部(彦野公太朗撮影)

(産経新聞)

 産経新聞社主催の囲碁タイトル戦「森ビル杯 第54期十段戦」の挑戦者決定戦が21日、大阪市北区の日本棋院関西総本部で行われ、井山裕太六冠(26)が277手までで、余正麒(よせいき)七段(20)に黒番中押し勝ちし、十段のタイトルをかけた五番勝負に3期ぶりの出場を決めた。井山六冠は、進行中の棋聖戦七番勝負で防衛に成功したうえで、十段戦五番勝負で伊田篤史十段(21)に勝利すれば、囲碁界初の全7冠独占となる。

 井山六冠は大阪府東大阪市出身で、平成14年に中学1年でプロ入り。21年に史上最年少の20歳4カ月で七大タイトルの一つ「名人」を獲得するなど、数々の最年少記録を塗り替えてきた。25年には史上初の6冠となり、7つのタイトルを一度は獲得するグランドスラムも達成。これまでのタイトル獲得は通算34期で、現在、自身3度目となる6冠(棋聖、名人、本因坊、王座、天元、碁聖)を保持する。

 残るタイトルは十段のみだが、25年の第51期に失冠して以降、2期連続で挑戦者にもなれず、相性はいまひとつだった。

 しかし、好調を維持する今期は「7冠に挑戦するラストチャンス」と意気込んで臨み、趙(ちょう)治(ち)勲(くん)二十五世本因坊(59)や結城聡九段(43)らタイトル獲得経験のある実力者らを退け、この日も若手成長株で粘る余七段を下した。

 伊田十段との五番勝負は3月8日、東大阪市の大阪商業大学で開幕する。

 井山六冠の話「7冠目に挑戦できるということより、これまでチャンスを逃してきた十段戦の舞台に戻れることがうれしい。7冠にはまだまだ遠いが、思い切っていきたい」

【十段戦】魅せた「力の碁」…気合で相手をねじ伏せ挑戦権獲得、7冠に執念 

【十段戦】魅せた「力の碁」…気合で相手をねじ伏せ挑戦権獲得、7冠に執念 

感想戦を行う井山裕太・棋聖(左)と余正麒・七段。井山裕太・棋聖が十段戦の挑戦権を獲得した=21日夜、大阪市北区の日本棋院関西総本部

(産経新聞)

 前人未到の偉業、7冠達成にかける強い思いが“苦手意識”に勝った。21日、第54期十段戦の挑戦者決定戦で勝利した井山裕太六冠(26)。「あの穏やかな井山さんが…」と棋士仲間が驚くほどの気合十分で臨んだ一戦は、のしかかる重圧を振り払い、強手を繰り出す力の碁で成長著しい若手、余正麒(よせいき)七段(20)をねじ伏せた。

 対局の舞台となった日本棋院関西総本部。午前中から大勢の報道関係者がつめかけ、NHKはカメラを3台投入し、動画共有サイト「ニコニコ動画」は約8時間に及んだ対局をインターネットで生中継。挑戦者決定戦では異例の試みで、盤面だけでなく両棋士の表情までとらえた映像に多くの囲碁ファンが見入った。

 過熱する周囲の注目とは対照的に、井山六冠は午前10時の対局開始前から碁盤をじっと見つめ、静かに闘志を燃やした。序盤はやや優勢に打ち進め、中盤では逆転されたものの、ここから勝負手を連発して再逆転。午後7時11分、余七段を投了に追い込んだ。

 「最後の最後まで分からなかったが、とにかく勝ててよかった」。井山六冠は一瞬笑顔を見せたが、「まだまだ道は遠い。(五番勝負では)挑戦者として思い切ってぶつかりたい」とすぐに表情を引き締めた。

 昨年7月下旬から11月下旬まで24連勝を記録し、12月の日中決戦でも初優勝するなど、好調を維持して臨んだ今期の十段戦を、井山六冠は「7冠挑戦へのラストチャンス」と位置づけていた。「あまり感情を表に出す人間ではないのに、言葉にすることで自分を追い込み、重圧すらエネルギーに変えようという、おそろしいまでの気迫を感じた」と兄弟子の後藤俊午九段。

 今月5日に行われた碁の打ち初め式を井山六冠が欠席したことも、棋士仲間を驚かせた。2日後に控えた十段戦本戦トーナメント準決勝に備えるためだったが、「ファンとの交流を大切にする井山君だけに、それほど気合が入っているのだとわかった」と円田秀樹九段は話す。

 2期連続で挑戦者にもなれず、三度目の正直でようやく手に入れた7冠の夢に挑む権利。まな弟子の対局を控室で見守った師匠の石井邦生九段は「逆転勝利は運の良さと強靱(きょうじん)な精神力に尽きる。目の前の一局一局を大事に打ってほしい」と目を細めた。

 昨年のNHK杯も制して勢いのある伊田篤史十段(21)が、井山六冠の前に立ちはだかる壁となるのかどうか、五番勝負に注目が集まる。

 インターネットで対局を見ていた井山六冠の母親、宏美さん(53)の話「形勢が悪くなる場面では本当に倒れそうになりました。周りから期待され、いろいろ言われているのに、ここで終わりになったら裕太がかわいそうだな、と思って。いまはまだ信じられない感じです。私たちはただ応援するだけ。体に気をつけて裕太らしい碁を打ってほしい」

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十段戦の主催者として、産経は大喜びです。これで井山裕太六冠が棋聖戦を防衛して、本当に七冠達成に王手をかけたら、十段戦への注目がさらに高まるはずですから、きっと社主はほくそ笑んでいることでしょう。名人戦を主催する宿敵・朝日としては、かなり癪に触っているはずです。

ともあれ、井山ファンとしては、この手合いのように、力で相手をねじ伏せるのが最大の魅力。山下敬吾九段と伊田篤史十段を圧倒してくれたらと願わずにはいられません。


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