妥当なランキングです。
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1位は「東京物語」 釜山国際映画祭の「アジア映画100」
朝日新聞 2015年8月14日
今年で20回目を迎える韓国の釜山国際映画祭がアジア映画トップ10を発表した。1位は小津安二郎監督の「東京物語」。黒澤明監督も「羅生門」と「七人の侍」の2作品が選ばれた。監督別の集計では、1位が小津、4位が黒澤、8位が溝口健二だった。
発表したのは、映画祭の20周年記念企画「アジア映画100」の上位10作品。アジアの映画遺産をたたえることを目的に、世界の著名映画評論家や主要映画祭のプログラマーら73人からベスト10を募って集計した。
トップ10で最も古い作品は、中国建国前夜に製作されたメロドラマ「田舎町の春(小城之春)」。中国映画生誕100周年の2005年に香港電影金像奨が発表した「最優秀中国語映画100」では1位に選ばれた。2000年代の作品はウォン・カーウァイ監督の「花様年華」とジャ・ジャンク-監督の「長江哀歌(エレジー)」の2作品。地元韓国からはカルト的な人気の高いキム・ギヨン監督のホラーサスペンス「下女」が選ばれた。
トップ10に選ばれた作品は10月1~10日の映画祭で上映する予定。アジア映画史の知られざる名作や才能を掘り起こすために、今後も5年ごとにリストを更新していくという。
■アジア映画TOP10
1 「東京物語」(1953年/小津安二郎監督・日本)
2 「羅生門」(1950年/黒澤明監督・日本)
3 「花様年華」(2000年/ウォン・カーウァイ監督・香港)
4 オプー3部作=「大地のうた」「大河のうた」「大樹のうた」(1955-59年/サタジット・レイ監督・インド)
5 「悲情城市」(1989年/ホウ・シャオシェン監督・台湾)
6 「七人の侍」(1954年/黒澤明監督・日本)
7 「クーリンチェ少年殺人事件」(1991年/エドワード・ヤン監督・台湾)
8 「田舎町の春」(1948年/フェイ・ムー監督・中国)
「長江哀歌」(2006年/ジャ・ジャンクー監督・中国)
10 「下女」(1960年/キム・ギヨン監督・韓国)
「クローズ・アップ」(1990年/アッバス・キアロスタミ監督・イラン)
■アジアの映画監督TOP10
1 小津安二郎(日本)
2 ホウ・シャオシェン(台湾)
3 アッバス・キアロスタミ(イラン)
4 黒澤明(日本)
5 サタジット・レイ(インド)
6 ウォン・カーウァイ(香港)
アピチャッポン・ウィーラセタクン(タイ)
8 ジャ・ジャンクー(中国)
溝口健二(日本)
エドワード・ヤン(台湾)
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韓国の映画祭のトップ10ランキングに、韓国映画が1本、韓国人監督がひとりも入っていないのに、実施をしたのは立派なこと。しかも、日本の監督を高く評価したランキングなのですから、ひょっとしたら一部の韓国人はいきり立っているかもしれませんが、こういうリベラルな空気が韓国全体に広まってくれることを望みたいものです。
それにしても、昔の日本の監督は偉大です。いまの日本の監督たちが、この3人を超えてくれることを願いましょう。
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