番外編 22 さよなら布引団地(2021.7.30)の続きとなります。
団地の玄関に鍵がかけられました。おそらく昭和42年2月の入居開始以来初めてのことだと思います。
地下飲食店街入口にも厳重なバリケードが作られてました。ガラス戸のある西入口は施錠されました。
注文者の氏名が株式会社プレジャーズコーポレーションになっています。ネットで調べてみると設立平成20年10月、資本金
950万円、ホテル運営コンサルチング・ビジネスホテルの倒産整理・売却等が業務内容のようです。実際にこの会社がこの地で
ホテルを建設し営業するのでしょうか。
布引団地は土地所有者が20人前後で個人等の零細な所有者がほとんどで,まとまって住宅部分の買取や再開発は不可能で布引
団地は永遠に不滅であると思っていたのですが解体となりました。入居者に対しては耐震強度不足の問題があり技術的には可能で
あっても、居住環境や経済性から難しいと説明があり、居住環境が悪くなっても残りたいとの入居者もおられましたが立ち退きに
同意されました。布引団地の強靭性は阪神淡路大震災で証明されたと思っていましたが。
土地所有者・区分所有者に対してはどのような交渉があったのかは分かりません。住宅の入居者は耐震補強工事にいくらお金が
かかっても家賃は変わりません。もし筋交い等で居住環境が悪くなれば家賃が下がります。しかし区分所有者には応分の負担が求
められます。負担に耐えられなければ手放さざるを得ないような判断があったのでしょうか。解体費用は差し引かれますが土地の
売却代金は入ります。全くの想像です。
写真 右 仮設水道が出来て店舗部分の内装解体が始まります。
土地所有者の区分所有の店舗の一例です。間口が狭くて奥行きが10m程度、奥に二階への階段があります。2階は店舗か事務
所になります。土地の形状面積により裏通りまでと通り抜けの店舗もありました。地下の店舗に権利変換される場合もあります。
一部3階建ての建物があり3階部分は住宅になります。
写真 右 公団住宅の1DKです。レンズ式のドアスコープではなく覗き窓でした。通常小さなカーテンを付けるのですがすでに空
家ですので、中が見えました。DKの向こうは6畳和室です。布引団地は1DK86戸、2DK50戸、3DK32戸の168戸
です。
信用組合部分にトラックの入口が出来ましは。
内部の解体が進んでいます。2階の床が無くなっていますのでガレキの投下口下しょうか。
10月の下旬から仮囲いの設置が始まります。
11月、ドンドン高くなって行きます。
もうすぐ完成です。
写真は12月2日です。工期は令和4年8月31日です。この囲いが無くなるとき、マジックのように巨大な団地が
消えてなくなります。
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