みなさま、こんにちは。
開院当初から、ずっと事務系の業務を担い、私達を指導して下さった方がいました。
他院で看護婦長をされながら、なおかつ事務職にも精通されていた方で、
その医院を定年退職後に、当院に来て下さったのです。
花キューピット
今は、ご高齢になられていて、当院を退職されてだいぶ経ちますが、今でも私たちの事を気に掛けて下さっています。
御主人さんも、当院の休診日には、
ちょっと壊れている部分を修理して下さったり、駐車場のペンキをきれいに塗って下さっていたり…。
それこそ、「直したよ」とも、何もおっしゃらないので、誰も気が付かないままでした。
ある日、休診日に用があってクリニックに行った時、
ご主人さんが黙々と作業しているのをお見かけして、初めて知ったのです。
ご夫婦お二人が、そんなお人柄です。
昔、その方と一緒に仕事をしていた頃、いわゆる月末、月初めのレセプト業務の時のことです。
当時は、ひと月のレセプト枚数が2000枚以上になることもある状況で、
レセコンはあれど、今とは違って、集計には電卓も使いながらの大変な手作業でした。
これだけの数をこなすには、かなりの根気が必要なのですが、その根気が私には足りない!
だんだん嫌になってくるのです…。
でもその方を始め、みんなは黙々と作業しているので、自分だけ投げ出すわけにはいかない…。
けれど、違う場面で単発的に何かをやる、という業務の時には気合が入る私なのです。
その方が私のこの様子を見ていて、「チヤガールみたいやね~」と。
まさに「言い当てて妙!」。
ほんとにうまい事言うなあ~、と感心しきりです。
その時、根気作業が苦痛で苦痛で仕方なかった私の気分を、ユーモアで和らげてくださったのを思い出します。
いろんな失敗をやらかしてしまう私は、院長や他のスタッフにどれだけ助けてもらっているか、わかりません。
自分ができることはきちんとやる、自分にしかできないこともあるだろう、
でも、自分ではできないことがある、それは素直に助けてもらおう、と日々思っています。
スタッフに対しても、同じ思いです。
だって、完璧な人はいないのだから、自分ができることは精一杯頑張るけれど、
出来ないことはお互い助け合う、補い合えればいいのだと。
開院当初から、いろいろなことを教えて下さったその方は、私にとって「3番目のお母さん」だと勝手に思っています。
生みの母と、その母が教員だったので幼児期まで私の面倒をみてくれた2番目の母、
そして医療の仕事と根気強さを教えてくれた3番目の母が、その方です。
お母さん達、これからも長生きして下さいね!