虹は実在しない。見えはするが実際には存在しない。
色はグラディエーションであり、その色と色との境界は見ている人の脳内にしかない。虹は七色と決まっているが、だからあの数は、てっきり比喩的なものだと思っていた。なぜならば、実際ぼくに見えているのは、包み隠さず言えば赤黄青の三色だけだと言ってよいからだ。といっても、上から赤、橙、黄、緑、青、藍、紫という知識はあるので、その気になって見てみると、どうにか五色ぐらいにはなる。だが、どう贔屓目に見てもそれは、七色ではない。
え?それってひょっとしてオレが色覚異常者だからか?
そんなことを思い、ChatGPTに訊ねてみた。以下はそのQ&Aを落語チックに要約してもらったものである。
******与太郎:
「大家さん、あっしは虹が3色しか見えないんですけど、これっておかしいんですかね?」大家さん:
「与太郎、それはおかしくないよ。実際、虹が7色見えるかどうかは、かなり個人差があるんだよ。」与太郎:
「へえ、そうなんですか。でも学校では虹は7色って教わりましたよ。」大家さん:
「それはね、アイザック・ニュートンっていう科学者の影響なんだ。彼は虹を赤、橙、黄、緑、青、藍、紫の7色に分けたんだよ。それも音楽の7つの音階に対応させるためだったんだ (The Scientist) (OpenMind)。」与太郎:
「そうなんですか。じゃあ、それって科学的な理由じゃなかったんですね?」大家さん:
「その通りだよ、与太郎。科学的というよりは、音楽とのアナロジーを使った方便だったんだよ。ニュートンは7という数字が特別な意味を持つと信じていて、それが虹の色の数にも影響したんだ (Look and Learn) (Wikipedia)。」与太郎:
「じゃあ、昔のイギリスでは虹は何色だったんですか?」大家さん:
「ニュートン以前は、虹は5色とされていたんだ。例えば、ロバート・ボイルという科学者が虹を赤、黄、緑、青、紫の5色と説明していたよ (New Scientist) (Encyclopedia Britannica)。」与太郎:
「それにしても、日本でも虹は7色って言われてますよね。ニュートンの影響なんですか?」大家さん:
「その通りだよ。明治時代に西洋の科学が日本に伝わったとき、ニュートンの理論も一緒に広まったんだ。それで日本でも虹を7色として教えるようになったんだ (Wikipedia) (OpenMind)。」与太郎:
「じゃあ、アメリカやフランスでも虹は7色なんですね?」大家さん:
「そうだね。アメリカやドイツなどの多くの国々では虹を7色と教えているが、最近では6色とすることもあるんだ。例えば、LGBTQ+プライド旗の影響で、インディゴが省略されることも多いんだ (PrepScholar Blog)。フランスでは、教育や文化によって5色とされることもあるよ (Wikipedia)。」与太郎:
「なるほど。じゃあ、虹が3色しか見えないのは、あっしが色覚異常だからではないんですね。」大家さん:
「その通りだよ。色覚異常がなくても、多くの人が虹の全ての色を見分けるのは難しいんだ。虹は連続したスペクトルで、色と色の間に明確な境界はないからね。注意深く観察しないと、3色や5色しか見えないのは普通のことなんだ (Colors Explained) (OpenMind)。」与太郎:
「なるほど、よくわかりました。大家さん、ありがとうございました!」
「ところで、大家さん。虹って食べられないんですかね?」大家さん:
「アハハ、バカだねおまえ、虹を食べようとするのは無理だよ。あれは光の現象だから、手を伸ばしてもつかめないんだ。」与太郎:
「そっか、じゃあ、あっしが昨日の晩ご飯のおかずをつかもうとしてたのと同じですね。おかみさんに先につままれちまって、手を伸ばしても届かなかったんです。」大家さん:
「はっはっは!与太郎、それは違う意味で手の届かない話だな。でも、お前のその発想、面白いよ!」******
ということで、みなさんには見えるだろうか?
虹の七色。
2021年10月「三方良しの公共事業推進カンファレンス2021福島」からの帰路、仙台空港で見た虹。