読んだ内容についてあとから再び思索することなく絶えず読書を続けると
根をおろすことがなく、たいていは失われてしまう。
摂取したもののうち、ほとんど五十分の一も吸収されない。
残りは蒸発や呼吸などによって排出されてしまう。
思想は世界を動かす。
それゆえ哲学は本来、正しく理解されれば最強の実利的な力ともなる。
その〔文学史〕枢要部分は哲学史である。哲学史こそはその〔文学史〕根音
バスであり、それを越えてもう一方の歴史にさえも影響を与える。
[新訳]読書について 知力と精神力を高める読み方 | |
ショウペンハウエル著 渡部昇一・編訳 |
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