ハミなし頭絡で楽しい馬生活!日本ビットレスブライドル協会

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症例報告してみた

2021年09月29日 | 裸蹄管理

 社台ホースクリニック様主催のカンファレンス、今年はZOOMでオンラインなので、参加できそうかなと思って抄録をつくって送ってみたら、通ってしまった。無理かもと思ってたんですが。なので、自馬さんの症例を報告することに。いやあ、大変でござんした。

 パワポ原稿をつくるのに一苦労。困るんす、毎回えーと何年ぶりだっけ?みたいな。一から操作法を思い出さなくちゃならない。パワポ自体はとても使いやすいソフトなんですけども・・・・。今回は、更に使いやすい方法を発見して、ホント、こりゃ便利。昔々のスライド原稿なんぞよりか、クオリティが断然違うんですよね・・・・。パワポ自体も、こうしたオンライン会議等々に適合したソフトに改良を重ねているんでしょう。

 あとね、ヘンな話、馬獣医師が中心の場所に小動物臨床医が殴り込む(別にそんなつもりもないですけど)と取られてるんだか、どこか嫌がられてる感じがするんですよ。なぜ?鳥類臨研とかで、そんな雰囲気を味わったことがないもんで(いや、人間の歯科医の会合に紛れ込んだこともあるけど、別に何も言われなかった)よく知らん奴が外野からケチ付けるんじゃない、的な感じでしょうか?とはいえ、とにかく入れてもらったんだから・・・・。

 で、自分の前に蹄癌についての報告があったのだけど、聴いてて、あーこれも爪水虫の一病態だな、と。その先生は蹄癌が広がっている、と危機感をお持ちでしたが、そりゃ当然です。理由としては、ここ数年だと思うんだけど、とにかく装蹄師の数が減っている。従って、一人の装蹄師さんが日本中飛び回ってるわけ。装蹄の仕事が地域性のあるものではなくなっているのだ。で、仕事しつつ水虫菌をばらまいてるわけだ。日本中に広がるのも時間の問題じゃないかと思うのね。牛は既に極めてまずい状況に陥っているのだけど、帯広畜産の先生にこの話をしても取り合ってくれない。なぜ?

 蹄癌の特徴として、「梅雨時に悪化」があるそうで、もう、まんま水虫でしょ。人間の水虫だって、梅雨時にひどくなって、慌てて皮膚科に行って、薬もらって、夏にちょっと良くなる、そのまま忘れちゃって、それを繰り返す(これ、絶対にやってはいけません)ケースが多そうですけどね。

 で、水虫菌の検出ですが、うまくするとフィールドでやれそうなんです。以前はやり方がよく分からなくて、やむなく培地で培養なんてメンドクサイ&検出率低い方法しか使えなかったんですけど、今って

 こんなおもちゃみたいな顕微鏡があるから、これ+スライドグラス+ライター(ちょっとあぶって組織を溶解しやすくする)+KOH溶液+スライドグラス+カバーグラスで、白癬菌検出ができるのでは、と。検出できたら、即テルビナフィン投与開始、これを最低1年間連用+活性誘導水(これはねえ、もっと早く使い始めていれば、と後悔したもんです)&ナノソイで消毒・洗浄を繰り返すことで、必ず良くなります。蹄癌だろーが、蹄葉炎だろーが、蟻道・白線病、なんだって確実に治せる。

 ということで、困っている方、ぜひ当院へご相談ください。いっしょに治しましょう、治りますから。

 なお、今回の症例報告はウマ科学会でも発表する予定です。興味のある方は聴講ください。ご質問も受け付けます。



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