ハミなし頭絡で楽しい馬生活!日本ビットレスブライドル協会

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蹄管理の実態-蹄鉄1

2019年07月12日 | 裸蹄管理

 今日、「馬の科学」が届いたんです。ウマ科学会の学術雑誌ですね。競走馬に使われているアルミ蹄鉄、最近はやっぱり接着装蹄が増えているみたいですね。しかし、接着装蹄すると、いわゆる「蹄機作用(蹄が着地するたびに、微妙に蹄腫が広がり、地面から離れると縮む、その動きが末端の血液循環を促進する仕組み)」が阻害される恐れがある、のを、ウレタン製の蹄鉄に変えてみたらどうなるか?という研究。それなりに効果がある、との結論が導き出されていました。

 でもねー、一々プラ製の蹄鉄をくっつけるなら、最初から何も履かなくても同じことに思えるんですけどね・・・・。あと、ウレタン蹄鉄だと、蹄の形に蹄鉄を合わせられないから、困る、と言い出す人もいるでしょうね。

 ちょっとネットを見てみると、アーモンドアイ等々、相当数のお馬さん達が接着装蹄にしちゃってるみたいで。蟻道があるんじゃないか、とか噂が飛び交っている。競走馬にも蹄病が蔓延している、ということらしい。誰も表立っては言いませんけどね。その位、蹄病はタブー扱いされているのか。

 まあ、引き続き、タブーの話をします。

 蹄鉄は、鉄というくらいだから、本来は鉄製で、乗馬馬は未だ鉄製蹄鉄です。競走馬はアルミ製で、この理由は軽いから、らしい。蹄鉄を履かせる目的は馬の蹄の保護であるという事になっています。馬の靴だ、とも。靴~~そうじゃないでしょ、足に釘付けする靴なんかどこにもないじゃない、と思うんだけど。

 かつてに日本には、蹄鉄なんぞなかったにもかかわらず、明治時代以降、「馬=蹄鉄」という図式が出来上がってしまいました。同時に、色々な蹄病がクローズアップされてきているように思います。蹄鉄が蹄病を蔓延させているのではないか、という疑問が。

 そもそも、「健康な蹄」とはなにか、という認識がほとんどない状況で、「いい蹄にするには云々」とやっているのが変な話。

 ということで、健康な蹄の例を挙げます。これは野生馬の蹄ですが、クローズアップすると

ということになります。健康美を感じますね~~。


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2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
野性動物の爪 (miyata)
2019-07-17 13:35:07
力強くて素晴らしい蹄ですね。
馬体も健康そうですし、手入れしているように綺麗。

夫が害獣駆除で捕獲する動物の爪は、愛馬の見慣れている蹄と比べると格段に綺麗です。
鹿、イノシシ、アナグマ、狸など表面はピカピカで底も平らです。

毎日裏堀したり、洗ったり手入れしているのに、
成果が出ないのは、残念です。

素人で和種雑種を飼っています。
いつも参考になることが書かれていて、ありがたく読ませていただいています。
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お読み下さり、ありがとうございます (管理人)
2019-07-17 22:23:15
管理人です。
お読みいただき、ありがとうございます。
蹄の件につきましては、なぜ蹄病になるのか、を当方は突き止められたと考えておりまして、できれば、今年のウマ科学会で発表できればと思っています。ただ、蹄をめぐる状況は極めて複雑で、それを一つ一つ明らかにしませんと、状況の改善は見込めないので、ブログ形式にしています。これからは特に解剖の解説が増えますが、我慢してお付き合いください。
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