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敷料問題

2020年07月09日 | 厩舎管理等

 床は多分防水より透水の方がいいのではと思うのは、防水だと敷料がどんどん湿ってしまうから。そうなると、敷料をしょっちゅう交換したり継ぎ足したりしなければならなくなる。これがかなり重労働で。おが粉を使っている施設が多いと思うのだが、木粉が舞い上がっているのを見ると、これを毎回吸い込むのは人馬共にどうなのか、という疑問もある。一方藁だと臭ってしょうがない。大学の馬術部の臭いも、大概敷料の藁を一々乾かして再利用するせいだったんじゃないか。藁が臭くて。

 一方、おが粉をしょっちゅう交換して清潔にしています、を売りにしている乗馬施設も多いけど、そんな重労働をしなくても衛生的に管理できればいいわけで。乗馬施設=3Kじゃ、しょうがないですもん。

 敷料については、対象は主に牛ではあるが、色々研究されている。というのも、敷料はそのまま大量の廃棄物になるわけで、どう処理するのだ、という問題が常に付きまとうから。パッと来るのは「堆肥」、堆肥化して農家さんに引き取ってもらおうじゃありませんか、という事なんですけど、となると、堆肥になりやすい敷料を考えなくちゃならないのだ。最近はおが粉の価格が上がっちゃって、なんとかして安くて病気になりにくくて堆肥化等処理がしやすくて、という敷料を皆さん探しているんですね・・・・。酪農家の方は本当に大変。

 敷料研究資料としては、熊本畜産広場にあるものがかなり詳しい。さらっと表になっていますが、ここまで調べ上げるのは大変だったと思います。農水省も考えています。農水省が頑張る理由は「家畜排せつ物法」が大きいでしょうね。糞尿処理について、こうも色々な法律が絡むという事は、旧来かなり問題が大きかったことを示しています。真剣に考えなくちゃなりません。

 敷料の表のうち吸水性だけに着目すると、圧倒的におが粉と藁が強いですね。時々使われるもみ殻は吸水性はかなり悪め。通気性は高くなるから、動物はまあ喜ぶだろうし堆肥の質もいいいそうなんだけど、逆に腐りにくいから堆肥化はしづらい。馬施設で使われるのは、圧倒的におが粉なんだけど、理由としては、通年入手できる、うまくすると製材所等々から安く譲ってもらえる、かもしれない、というあたりか。もみ殻や藁は通年入手は無理で、通年使うとなると、保管設備が必要になる。乗馬施設は牛や豚の施設に比べたら、全然小規模だから、保管庫まで建設できない、というのもあるか。NTCはビニルハウス内におが粉を保管している。でも、ビニルハウスすらつくる場所がない、という所も多いでしょうね。

 敷料の行き先なんだけど、家畜の場合、圧倒的に「堆肥化」のようです。だから、条件として「堆肥化しやすい」というのも入ってくる。というか、もう、堆肥化を前提にした敷料研究になっていますね。これとか これ とか。敷料に含まれる細菌についての研究は これ 。かなり面白いです。というか、こういうの卒論でやってよ、獣医科の学生諸君。こういう基礎研究がない状況であれこれ言っても、説得性に欠けるんですよね。
  代替敷料として、全農が出しているのが「あんしん君」。これは古紙リサイクル品なんだそうですが、堆肥率が高い、無菌である、圧縮されているので場所を比較的取らない、等の利点があるそうです。勿論有料ですけども。

 敷料のおが粉代替品、自分が思いつくのは、例えば竹パウダーとか。最近は性能のいい粉砕機があって、竹のように固いものでもパウダー状にまで粉砕できるらしい。竹パウダーは消臭・抗菌作用もあるし、乳酸菌がかなり優勢になるそうなので、敷料に混ぜるといいのではないか。同様に、間伐材やもみ殻を粉砕して敷料にできないものか?

 敷料についてあれこれ考えてしまうのは、敷料=床=サシバエ!と関連しているから。それからもちろん、蹄管理に直接かかわってくるものでもあるし。



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